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イエローテイル (ワイン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ファイル:Yellowtaillogo.png
イエローテイルのロゴ
イエローテイルのワイン

イエローテイル(Yellow Tail)は、カセラが製造するオーストラリアワインのブランドである。正式には[ yellow tail ]と表記される[1]。カセラは、ニューサウスウェールズ州イェンダに所在し、イエローテイルもそこで作られる。

歴史

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1957年、Filippo Casellaと妻のMariaを中心としたカセラ家は、シチリアからオーストラリアに移住した[2][3]

イエローテイルは、それまで他のワイナリーにバルクワインを供給していたカセラ家のワイナリーが瓶詰めワイン市場に参入するために開発された[3]。イエローテイルのブランドは、もともと輸出向けに2000年に開発された。2011年には、アメリカ合衆国で最多の輸入ワインとなった[3][4]

商品名は、シマオイワワラビー(Yellow-footed rock-wallaby)に由来する。

ブドウ園

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ニューサウスウェールズ州のリバリーナグリフィスに所在する広さ約540エーカー(220ヘクタール)[5]のブドウ園で、全ワインの約3%を生産している。

ワイン

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イエローテイル用のブドウの約1/3がリバリーナで収穫され、残りはオーストラリア南東部の別のブドウ園で収穫される。スパークリングワインやブレンドワイン、ロゼワインの他に、マスカットリースリングセミヨンソーヴィニヨン・ブランピノ・グリシャルドネピノ・ノワールメルローグルナッシュシラーズカベルネ・ソーヴィニヨン等の様々な品種のブドウからイエローテイルが作られている。各々のワインは異なるラベル色を持ち、例えば、メルローのラベルは橙色、シラーズのラベルは黄色である[6]

国際的な売上げ

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2000年、カセラスは、アメリカ合衆国でイエローテイルを流通させるため、一族のワイン販売会社であるW.J. Deutsch & Sonsに加わった。2001年には20万ケースの売上げだったが、翌年には220万ケースの売上げに飛躍した[7]。2005年には、イエローテイルの売上げは、アメリカ合衆国におけるフランス産の全ワインの売上げを超えた[8]

イギリスでも成功を収め、2000年には、歴史上初めて、オーストラリアからのワインの輸入がフランスからの輸入を上回った。

詐欺

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2021年、バイヤーからのクレームを受け、イングランドバーミンガム周辺のいくつかの地元店舗で、イエローテイルの偽物が販売されていることが判明した[9]

出典

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  1. ^ [ yellow tail ]”. 2008年10月26日閲覧。
  2. ^ [yellow tail wines – US – Great Australian wine]” (英語). Yellow Tail wines US website. 2019年7月28日閲覧。
  3. ^ a b c Casella Family Brands – Our History”. www.casellafamilybrands.com. 2019年7月28日閲覧。
  4. ^ America's Top Imported Wines Over the Last 30 Years (Chart)” (英語). VinePair (2019年2月11日). 2019年7月28日閲覧。
  5. ^ Who's Behind the Roo”. Yellowtail. 2024年12月15日閲覧。
  6. ^ “Yellow Tail gets colourful”. (8 October 2013). http://www.bandt.com.au/breaking-campaigns/yellow-tail-gets-colourful 
  7. ^ Teeter, words: Adam (2015年3月10日). “The Yellow Tail Story: How Two Families Turned Australia Into America's Biggest Wine Brand” (英語). VinePair. 2019年7月28日閲覧。
  8. ^ Veseth, Mike (26 February 2008). “[Yellow Tail Tales]”. The Wine Economist. 2024年12月15日閲覧。
  9. ^ Cumming, Ed (27 February 2022). “Wine crime is soaring but a new generation of tech savvy detectives is on the case”. The Observer. https://www.theguardian.com/food/2022/feb/27/wine-crime-is-soaring-but-a-new-generation-of-tech-savvy-detectives-is-on-the-case 

外部リンク

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