コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

アントニオ・ブラジレイロ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『アントニオ・ブラジレイロ』
アントニオ・カルロス・ジョビンスタジオ・アルバム
リリース
録音 リオデジャネイロ ソン・リヴレ[1]
ジャンル ボサノヴァ
時間
レーベル コロムビア・レコード
プロデュース パウロ・ジョビン、ダニエル・ジョビン[1]
専門評論家によるレビュー
アントニオ・カルロス・ジョビン アルバム 年表
パッサリン
(1987年)
アントニオ・ブラジレイロ
(1994年)
イネーヂト
(1995年)
テンプレートを表示

アントニオ・ブラジレイロ』(Antonio Brasileiro)は、アントニオ・カルロス・ジョビン1994年に発表したスタジオ・アルバム。ジョビンは同年12月8日に67歳で死去しており、結果的に最後の新作アルバムとなった。

背景

[編集]

「マンゲイラのピアノ」は、ジョビンとシコ・ブアルキがオムニバス・アルバム『No Tom da Mangueira』(1991年)のために書き下ろしたデュエット曲の再録音で、ブアルキのアルバム『パラトードス』にも、ジョビンがピアノとアレンジで参加した別ヴァージョンが収録された[2]。収録曲のうち2曲はドリヴァル・カイミの曲のカヴァーで、カイミは「マリコチーニャ」において、ゲスト・ボーカリストとしても参加した[3]。また、「ハウ・インセンシティヴ(インセンサテス)」はスティングとのデュエットで[3]、このヴァージョンはエイズ撲滅のために企画されたチャリティ・コンピレーション・アルバム『Red Hot + Rio』(1996年)にも収録された[4]

評価

[編集]

第38回グラミー賞では最優秀ラテン・ジャズ・パフォーマンス賞を受賞し、自身初のグラミー受賞を果たした[5]。リチャード・S・ギネルはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「ジョビンは亡くなるまでずっと活動的であり、実際、この最後のアルバムにおいても、創造性が燃え尽きた兆候は見られない」と評している[3]

収録曲

[編集]

特記なき楽曲はアントニオ・カルロス・ジョビン作。

  1. ソ・ダンソ・サンバ - "Só Danço Samba" (Antônio Carlos Jobim, Vinicius de Moraes) - 2:00
  2. マンゲイラのピアノ - "Piano Na Mangueira" (A. C. Jobim, Chico Buarque) - 2:42
  3. ハウ・インセンシティヴ(インセンサテス) - "How Insensitive (Insensatez)" (A. C. Jobim, V. Moraes, Norman Gimbel) - 3:46
  4. ケリーダ - "Querida" - 3:31
  5. サーフボード - "Surfboard" - 3:08
  6. マリア・ルイーザのサンバ - "Samba de Maria Luiza" - 1:14
  7. フォーエヴァー・グリーン - "Forever Green" (A. C. Jobim, Paulo Jobim) - 3:14
  8. マラカンガーリャ - "Maracangalha" (Dorival Caymmi) - 2:41
  9. マリコチーニャ - "Maricotinha" (D. Caymmi) - 3:49
  10. パト・プレト - "Pato Preto" - 4:21
  11. メウ・アミーゴ・ラダメス - "Meu Amigo Radamés" - 3:55
  12. ブルー・トレイン - "Blue Train (Trem Azul)" (A. C. Jobim, Lô Borges, Ronaldo Bastos) - 5:00
  13. ラダメス・イ・ペレ - "Radamés Y Pelé" - 2:48
  14. ショーラ・コラソン - "Chora Coração" (A. C. Jobim, V. Moraes) - 3:08
  15. トレン・ヂ・フェーホ - "Trem de Ferro" (A. C. Jobim, Manuel Bandeira) - 4:35

参加ミュージシャン

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ a b CDブックレット内クレジット
  2. ^ 日本初回盤CD (ESCA 6168)、1999年再発CD (ESCA 7782)共通ライナーノーツ(中原仁、1995年1月)
  3. ^ a b c Ginell, Richard S. “Antônio Carlos Jobim - Antonio Brasileiro Album Reviews, Songs & More”. AllMusic. 2023年5月28日閲覧。
  4. ^ Ginell, Richard S. “Various Artists - Red Hot + Rio Album Reviews, Songs & More”. AllMusic. 2023年5月28日閲覧。
  5. ^ Antônio Carlos Jobim - Artist”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2023年5月28日閲覧。

外部リンク

[編集]