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アル・ズバラ級フリゲート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アル・ズバラ級フリゲート
基本情報
艦種 フリゲート (コルベット)
就役期間 2021年 -
前級 バルザン級 (ミサイル艇)
要目
満載排水量 3,250トン[1]
全長 107 m[1]
14.7 m
吃水 4.0 m
機関方式 CODAD方式
主機 ディーゼルエンジン[1]×4基
推進器 スクリュープロペラ×2軸
出力 42,913馬力
速力 28ノット[1]
乗員 98名+予備14名
兵装
搭載機 NFH90ヘリコプター×1機
レーダー
ソナー 機雷探知機
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アル・ズバラ級フリゲート英語: Al Zubarah-class frigate)は、カタール海軍フリゲートの艦級[2]フリゲートとしての艦種記号を付されているが[2]、公式にはドーハ型コルベット: Doha-class corvette)と称される[3][1]

来歴

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カタール湾岸協力会議(GCC)の原加盟国だが、イラントルコとの関係強化を図る独自外交を展開した結果、サウジアラビアなどとの軋轢が生じて、2010年代半ばからは他のGCC諸国から制裁を受ける立場となっており、2017年カタール外交危機では一部のイスラム諸国との断交にまで至った[4]。これらの軋轢は武力衝突に発展する状況には至っていないが[4]、これを契機として、従来は小所帯だった海軍力の強化が図られており[3]2016年にはイタリアとの間で38-40億ユーロの武器輸出パッケージを取り決めた[2]

この一環として、同国のフィンカンティエリで建造されたのが本級である[3][2]

設計

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船型は長船首楼型で、イタリア海軍カルロ・ベルガミーニ級フリゲートの縮小型のような艦容となっている[3]。上部構造物後端部に艦載ヘリコプター格納庫を有するのも同級と同様だが、船体幅が狭いために1機分に削減されている[3]。艦尾には大型のハッチが設けられており、舟艇の発着用と推測されている[3]

満載排水量3,250トンと小型の水上戦闘艦ながら、艦隊防空用としてアスター30近接防空用としてRAMと2種類の艦対空ミサイルを併載するうえに、艦対艦ミサイルとしてエグゾセMM40ブロック3を8発搭載するなど、重武装が目立っている[2]

前檣頂部にはアクティブ・フェーズドアレイ・アンテナを採用したKRONOS多機能レーダーを搭載する[2]。ただしソナーとしては、障害物回避・機雷探知用のもののみを搭載している[3]

同型艦一覧

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# 艦名 就役
F101 アル・ズバラ
QENS Al Zubarah
2021年
10月28日
F102 ダムサー
QENS Damsah
2022年
4月28日
F103 アル・ホール
QENS Al Khor
2022年
12月22日[1]
F104 シマイスマ
QENS Semaisma
2023年
5月16日

脚注

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出典

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  1. ^ a b c d e f 海人社 2023.
  2. ^ a b c d e f 井上 2021, p. 155.
  3. ^ a b c d e f g 海人社 2021.
  4. ^ a b 井上 2020, pp. 148–149.

参考文献

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  • 井上孝司「中東諸国 (ネーバル・レビュー2020)」『世界の艦船』第922号、海人社、142-151頁、2020年4月。 NAID 40022187383 
  • 井上孝司「世界の大型水上戦闘艦」『世界の艦船』第946号、海人社、2021年4月。 NAID 40022516372 
  • 海人社 編「カタール海軍初のコルベット「アル・ズバラ」公試開始!」『世界の艦船』第941号、海人社、118-119頁、2021年2月。 
  • 海人社(編)「ニュース・フラッシュ カタール海軍のミサイル・コルベット「アル・ホール」Al Khor就役」『世界の艦船』第991号、海人社、2023年4月、127頁。 

関連項目

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