アルトゥール・ヴェロカイ
アルトゥール・ヴェロカイ | |
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出生名 | Arthur Cortes Verocai |
出身地 | リオデジャネイロ, ブラジル |
ジャンル | |
職業 |
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担当楽器 |
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活動期間 | 1969年–現在[2] |
レーベル |
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共同作業者 |
アルトゥール・コルテス・ヴェロカイ (Arthur Cortes Verocai、1945年6月17日 - ) は、ブラジルの作曲家、編曲家、ギタリスト。
経歴
[編集]アルトゥール・ヴェロカイは6歳からボサノヴァを演奏し始め、ホベルト・メネスカルなどに音楽を師事した。土木工学を学ぶ傍らで1960 年代から作曲・編曲活動を開始。1966年にブラジルの歌手レニー・アンドラーデのアルバム『We Are There』の『Olhando o Mar』を作曲し、注目を集めた。[3]
1969年からは音楽家としての活動に専念し、ジョルジ・ベンジョール、ガル・コスタ、エリス・レジーナ、イヴァン・リンス、マルコス・ヴァーリ、クアルテート・エン・シーなどの作品の編曲を手掛けた。[4]
1972年に、自身の名前を冠したデビューアルバム『Arthur Verocai』をリリース。ボサノヴァやサンバといったブラジル固有の音楽に加え、ジャズ、クラシック、ファンクやロックなど様々なジャンルの音楽の影響を受けたアルバムであった。[4][5]
アルトゥール・ヴェロカイ本人は自分自身を「ボサノヴァの子ども」と表現しており[6] 、アントニオ・カルロス・ジョビンやレニー・アンドラーデなどの作曲家・歌手の作品の影響が収録曲『Velho Parente』や『Que Mapa』に表れている。 [7] [8]
アルバムは当時のブラジルでは商業的には成功せず、その後CM音楽や広告のジングルのアレンジャー等として活動するようになり、2002年のアルバム『Saudade Demais』まで30年間アルバムはリリースすることはなかった。2003年にアメリカのレーベル「Luv N' Haight」が『Arthur Verocai』をリイシューし、この音源をリトル・ブラザーやMF DOOM、リュダクリスなどアメリカのヒップホップミュージシャンが彼の楽曲をサンプリングで使用。1972年のアルバムが再発見され、カルト的人気を博するようになった。[9][10]オリジナルのヴァイナルレコードは、当時2,000ポンド近くで取引された。 [11] [12]
2008年に『Encore』をリリース。2009年には30人のオーケストラとともにロサンゼルスで単独ライブを開催し、ライブの音源が翌年にライブアルバム『Timeless』としてリリースされた。[13]2016年にはリオデジャネイロパラリンピックの閉会式の音楽を担当しているほか、アルバム『No Voo do Urubu』をリリース。同アルバムはローリング・ストーン・ブラジル誌で『2016年のブラジル音楽のアルバム』8位に選ばれている。
ディスコグラフィー
[編集]スタジオアルバム
[編集]題名 | 詳細 |
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Arthur Verocai |
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Saudade Demais |
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Encore |
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No Voo do Urubu |
ライブアルバム
[編集]題名 | 詳細 |
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Timeless |
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参加作品
[編集]- ハイエイタス・カイヨーテ – 『Get Sun』(オーストラリア、2021 年)アレンジャー[20]
- Flor – 『Sapiens』(ブラジル、2021年)
- BadBadNotGood –『Talk Memory』(カナダ、2021 年)アレンジャー[21]
- 学園アイドルマスター/篠澤広(CV. 川村玲奈) - 『光景』(日本、2024年)管弦楽器アレンジャー[22]
出典
[編集]- ^ “Arthur Verocai”. Red Bull Music Academy (2006年). March 31, 2020閲覧。
- ^ “Arthur Verocai”. Ubiquity Records. March 31, 2020閲覧。
- ^ Albuquerque, Carlos (2022年4月6日). “Brazilian musician Arthur Verocai on his late-blossoming career: ‘I wanted to run away from myself’” (英語). the Guardian. 2022年9月2日閲覧。
- ^ a b “Arthur Verocai”. Far Out Recordings. 2021年2月3日閲覧。
- ^ “Review” (英語). Songlines. 2021年3月14日閲覧。
- ^ “Arthur Verocai fala sobre seu clássico disco de 1972, pérola redescoberta pelo rap” (ポルトガル語). www.vice.com. 2021年3月14日閲覧。
- ^ “Arthur Verocai - Closest Brazilian comparisons would be to Tim Maia and Jorge Ben. This unique recording has funk flavoringsand a touch of folk. - UBIQUITY RECORDS”. www.ubiquityrecords.com. 2021年3月14日閲覧。
- ^ Park. “Arthur Verocai @ The Luckman 3/15/09”. LAist. November 6, 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月14日閲覧。
- ^ “Cultuado compositor volta ao Brasil para apresentação em São Paulo e fala com a TV Trip sobre o filme e o show Timeless”. Revista Trip. 2011年11月28日閲覧。
- ^ “O disco de MPB esnobado em 1973 que virou cult no rap americano atual” (ポルトガル語)
- ^ “I THREW EVERYTHING AWAY: AN INTERVIEW WITH ARTHUR VEROCAI”. Sounds And Colors. October 31, 2019閲覧。
- ^ “Arthur Verocai – S.T.” (英語). In Sheeps Clothing. 2021年3月14日閲覧。
- ^ “Arthur Verocai Live in LA 2009” (英語). In Sheeps Clothing. 2022年9月3日閲覧。
- ^ “Arthur Verocai – Arthur Verocai”. AllMusic. March 31, 2020閲覧。
- ^ “Arthur Verocai lança novo disco com participações de Criolo e Mano Brown”. Música Brasileira. April 1, 2020閲覧。
- ^ “Arthur Verocai – Encore”. AllMusic. March 31, 2020閲覧。
- ^ “Arthur Verocai lança novo disco com participações de Criolo e Mano Brown” (Portuguese). UAI. April 1, 2020閲覧。
- ^ “NO VOO DO URUBU” (Portuguese). Sesc São Paulo. April 1, 2020閲覧。
- ^ “Timeless by Arthur Verocai”. Rate Your Music. March 31, 2020閲覧。
- ^ Legaspi (2021年3月17日). “Hiatus Kaiyote Preview New Album With 'Get Sun'” (英語). Rolling Stone. March 17, 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月15日閲覧。
- ^ “BadBadNotGood Announce New Album Talk Memory, Share Video for New Song” (英語). Pitchfork (2021年7月15日). July 15, 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月15日閲覧。
- ^ 『初星学園 「光景」Official Music Video (HATSUBOSHI GAKUEN - Koukei)』2024年5月6日 。2024年5月26日閲覧。