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アニュス・デイ (音楽)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アニュス・デイ(神の子羊)を象牙に刻んだ13世紀の彫刻、ルーヴル美術館蔵。

アニュス・デイ (ラテン語: Agnus Dei) は、キリスト教の教義上の概念である神の子羊のことであり、これに結びついたカトリック教会典礼における教会ラテン語を用いたミサラテン語ミサ英語版)における賛歌のひとつで、数多くの作曲家たちが作曲を手がけており、通常は、ミサ曲楽章なり楽節のひとつとされる[1][2]。しかし、時には独立した作品として作曲されることもあり、例えば、サミュエル・バーバーの『アニュス・デイ (Agnus Dei)』は、彼が作曲した『弦楽のためのアダージョ』を合唱曲に編曲したものである。

テキスト

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アニュス・デイは、「神の子羊」の連祷であり、洗礼者ヨハネイエスを指して述べた言葉「見よ、世の罪を取り除く神の小羊。」(ヨハネによる福音書第1章29節)に基づいている。

死者のためのミサ(レクイエム)においては、語句の一部が差し替えられ、「miserere nobis / われらをあわれみ給え」が「dona eis requiem / かれらに安息を与え給え」となり、「dona nobis pacem / われらに平安を与え給え」が「dona eis requiem sempiternam / かれらに永遠の安息を与え給え」とされる。

作例

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シューベルトミサ曲ト長調』「アニュス・デイ」

ミサ曲の中の一部として知られる作品の例としては、以下のようなものがある。

この他にも多数の作品があり、おそらく何千曲とあるミサ曲のほとんど全てが、アニュス・デイを含んでいるものと思われる。大衆文化の中でも作曲家たちはこのテキストを用いることがある。

脚注

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  1. ^ The Harvard dictionary of music by Don Michael Randel 2003 ISBN 0-674-01163-5 page 28
  2. ^ The earliest settings of the Agnus Dei and its tropes by Charles Mercer Atkinson, University of North Carolina at Chapel Hill 1975 page 14

関連項目

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