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アニフロルマブ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アニフロルマブ?
モノクローナル抗体
種類 全長抗体
原料 ヒト
抗原 Interferon α/β receptor
臨床データ
販売名 Saphnelo
ライセンス US Daily Med:リンク
法的規制
識別
CAS番号
1326232-46-5
ATCコード None
DrugBank DB11976
ChemSpider none
UNII 38RL9AE51Q チェック
KEGG D11082
別名 MEDI-546, anifrolumab-fnia
化学的データ
化学式C6444H9964N1712O2018S44
分子量145,119.20 g·mol−1
テンプレートを表示

アニフロルマブ(Anifrolumab)は、全身性エリテマトーデス(SLE)の治療に用いられるモノクローナル抗体である[1][2]I型インターフェロン受容体英語版に結合し、インターフェロン-α、インターフェロン-β等のI型インターフェロンの活性を阻害する[要出典医学]

効能・効果

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既存治療で効果不十分な全身性エリテマトーデス[3]

警告

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  • 呼吸器感染や帯状疱疹(播種性帯状疱疹を含む)等の感染症のリスクを増大させる可能性がある。
  • 結核の既往歴を有する患者では結核を活動化させる可能性がある(潜在性結核を含む)。
  • 関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現も報告されている。
  • 致死的な肺炎を含む感染症が報告されている。

禁忌

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  • 製剤成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 重篤な感染症の患者
  • 活動性結核の患者

副作用

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重大な副作用として、添付文書にはアナフィラキシーと重篤な感染症(肺炎や播種性帯状疱疹等)が記載されている[3]

10%以上の患者に発生する副作用として、上気道感染(上気道炎、上咽頭炎、咽頭炎)と注入時反応が知られている。

作用機序

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本剤は、I型インターフェロンα受容体のサブユニット1(IFNAR1)に結合するヒト免疫グロブリンG1κモノクローナル抗体である。I型IFNはSLEの発症機序に重要な役割を果たす。I型IFN誘導性遺伝子発現の上昇は、成人SLE患者の大部分(約60〜80%)に認められ、SLEの疾患活動性及び重症度と相関している。
サフネロー点滴静注300mg 添付文書

臨床試験

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アニフロルマブは、第III相試験であるTULIP 1試験において、主要評価項目であるSLE Responder Index 4で評価される疾患の有意な減少を達成出来なかった[4]。この多施設共同二重盲検プラセボ対照試験は、中等度から重度のSLEを有する成人を1年間にわたって追跡調査したものである。予備的結果は2018年8月31日に発表された[要出典]

日本では、3本の第II相臨床試験(MUSE試験 (1年間)、1145試験 (3年間)、02試験 (3年間))および3本の第III相臨床試験(TULIP-1試験 (1年間)、TULIP-2試験 (1年間)、TULIP SLE LTE 試験 (3年間-継続中))に基づいて評価された[5]:14-42

承認

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アニフロルマブは、2021年8月に米国で医療用として承認された[1][6][7][8]

日本では、2021年9月27日に承認された[9]。また、2021/11/25、商品名「サフネロー」として発売された

参考資料

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  1. ^ a b c Saphnelo- anifrolumab injection, solution”. DailyMed. 11 August 2021閲覧。
  2. ^ Statement On A Nonproprietary Name Adopted By The USAN Council - Anifrolumab, American Medical Association.
  3. ^ a b サフネロー点滴静注300mg 添付文書”. www.info.pmda.go.jp. 2021年11月21日閲覧。
  4. ^ Update on TULIP 1 Phase III trial for anifrolumab in systemic lupus erythematosus” (英語). www.astrazeneca.com. 5 February 2019閲覧。
  5. ^ サフネロー点滴静注300mg インタビューフォーム”. www.info.pmda.go.jp. 2021年11月21日閲覧。
  6. ^ BLA 761123”. 2021年11月21日閲覧。
  7. ^ Saphnelo (Anifrolumab) approved in the US for moderate to severe systemic lupus erythematosus”. 2021年11月21日閲覧。
  8. ^ "Saphnelo (anifrolumab) Approved in the US for Moderate to Severe Systemic Lupus Erythematosus" (Press release). AstraZeneca. 2 August 2021. Business Wireより2021年8月2日閲覧
  9. ^ アニフロルマブがSLEに適応承認を取得/アストラゼネカ|CareNet.com”. CareNet.com. 2021年11月21日閲覧。

関連文献

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  • “Anifrolumab in systemic lupus erythematosus: current knowledge and future considerations”. Immunotherapy 12 (5): 275–86. (April 2020). doi:10.2217/imt-2020-0017. PMID 32237942. 

外部サイト

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  • Anifrolumab”. Drug Information Portal. U.S. National Library of Medicine. 2021年11月21日閲覧。
  • 臨床試験番号 NCT01438489 研究名 "A Study of the Efficacy and Safety of MEDI-546 in Systemic Lupus Erythematosus" - ClinicalTrials.gov
  • 臨床試験番号 NCT02446912 研究名 "Efficacy and Safety of Two Doses of Anifrolumab Compared to Placebo in Adult Subjects With Active Systemic Lupus Erythematosus" - ClinicalTrials.gov
  • 臨床試験番号 NCT02446899 研究名 "Efficacy and Safety of Anifrolumab Compared to Placebo in Adult Subjects With Active Systemic Lupus Erythematosus" - ClinicalTrials.gov