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無花果 (クルアーン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アッ・ティーンから転送)
無花果
التين
At-Tin
アッ・ティーン
無花果
啓示 マッカ啓示[1]
章題の意味 第1節に「無花果オリーブにおいて」の語がある[2]
啓示時期 マッカ[1]
詳細
スーラ 第95章
アーヤ 全8節
ジュズウ 30番
ルクー 1回
語数 34語
文字数 156文字
前スーラ 胸を広げる
次スーラ 凝血
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音楽・音声外部リンク
Islam House - タルティール朗誦法。
朗誦者: ファーリス・アッバード (0:44)
音楽・音声外部リンク
Islam House - タジュウィード朗誦法。
朗誦者: ムハンマド・スィッディーク・アル=ミンシャーウィー (1:45)
イチジク
オリーブ

無花果』(いちじく、アラビア語: التينUNGEGN式: At-Tīn アッ・ティーン)は、アル・クルアーン(コーラン)における第95番目のスーラである。

主な内容

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  • イチジクオリーブシナイ山、安全な町にかけて。 - 1節から3節
  • かつて、人間を最も美しく創造した。 - 4節
  • それから彼を最も低く落とした。 - 5節
  • 善行の信仰者はその限りではなく、尽きない報酬がある。 - 6節
  • お前はなぜ審判を否定するか。 - 7節
  • は、最も公正な審判をする。 - 8節

解説

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イチジクとオリーブ

イチジクは薬といわれ、胃に優しく、健康に役立つ。痔が治るとして、預言者はイチジクを食べることを推奨している。夢に現れるイチジクには、専制的でない男という意味がある。また、夢でイチジクを入手することは富を意味し、イチジクを食べると、神により子供を恵まれることを意味する。

その他、イチジクが何を指すかの諸説がある。それによるとイチジクは、ヌーフ(ノア)がアル・ジューディー(ユダヤ山、en:Mount Judi)に建てたモスクのこと。もしくはエルサレムのモスク、もしくはマッカの聖モスク(アル・マスジド・アル・ハラーム・モスク)[3]のこと。またはダマスカスの町がある山。またはシリア地方のイチジクとオリーブの木がある2つの山の1つ。

オリーブもまた果物としての他、薬として健康に役立つ。オリーブは、エルサレムのモスク、もしくはアル・マスジド・アル・アクサー・モスクのこと。またはエルサレムのモスクがある山。またはシリア地方のイチジクとオリーブの木がある2つの山の1つ。

日本語訳アル・クルアーンで、オリーブ橄欖(かんらん)と記述する場合もある[4]が、広辞苑等の辞書によると、オリーブを橄欖(かんらん)と訳すのは、誤訳である。

1節から4節

イチジク(無花果)、オリーブ、シナイ山、マッカ(メッカ)の町にかけて、神が人間を創造したということ。神は、人間の外面と内面を、他の生物と比べて、最も美しく創造した。

5節

落とされた「彼」というのは、「一部の個体」のこと。人間は、その特権に思い上がり、フィルアウン(またはパロと表記する。ファラオも参照)のように「自分は至高なる主である」と言う者まで現れた(引き離すもの (クルアーン) の24節)。

神は、彼を落とし、彼の腹を汚物で満たし、彼が排泄をしたり排泄せざるを得ない状態にした。神が、その状態にしたのだと了解した者は、神に再び服従する。「低く落とした」とは老衰の暗示であり、青年の頃よりも信仰行為が減少するが、青年期の報酬がある。

6節

但し書きの節。中田訳のアル・クルアーン注釈によると[5]、老いて信仰の行為ができなくなった時、それまでしていた行為が書かれることになる、とハディースにある。

7節

信仰しない者への問いかけの節。審判は最後の審判、報償。

8節

中田訳によると[5]、『無花果』を読んだ者は、自分がそれへの証言者である、という宣言をするようにと、ハディースにある。

アラビア語による『無花果』全文

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アル・クルアーン第95章 『التين (無花果)

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b マディーナ啓示という説もある。
  2. ^ 日本ムスリム情報事務所 聖クルアーン 無花果 (アッ・ティーン)
  3. ^ 聖モスクの中心部には、カアバ神殿がある。
  4. ^ 藤本勝次・伴康哉・池田修訳、井筒俊彦訳。
  5. ^ a b 中田香織訳、中田考監訳 『タフスィール・アル=ジャラーライン (ジャラーラインのクルアーン注釈) 第3巻』 日本サウディアラビア協会 2006年4月
    • タフスィール・アル=ジャラーラインはTafsir al-Jalalayn(英語)も参照。

外部リンク

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