アイク&ティナ・ターナー
アイク&ティナ・ターナー | |
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(1971年) | |
基本情報 | |
出身地 | アメリカ合衆国・ミズーリ州セントルイス |
ジャンル | |
活動期間 | 1960年 - 1976年 |
レーベル | |
旧メンバー |
アイク&ティナ・ターナー(Ike & Tina Turner)は、1960年代から1970年代にかけて活躍したアメリカのポップ、ソウルデュオ。アイク・ターナーとティナ・ターナーの夫婦(後に離婚)のチーム。16年間にわたって、ロック、ソウル、ブルース、ファンクなど幅広い音楽を手がけた。グラミー賞を獲得した「プラウド・メアリー」のカバーが有名。
グループ結成まで
[編集]1956年、16歳のアンナ・メイ・ブロック(後のティナ・ターナー)は、彼女の母親、姉妹と同居するために故郷テネシーからセントルイスに移住。アンナは彼女の姉妹と共に夜な夜なナイトクラブに通い詰め、そのうちのひとつでザ・キングス・オブ・リズム(The Kings of Rhythm)のメンバーとしてステージに立つアイクと出会う。バンドが聴衆をステージに上げて歌わせているのを見て彼女も果敢にステージに上がり、「アイ・ノウ・ユー・ラヴ・ミー・ベイビー」(I Know You Love Me Baby)をB.B.キングバージョンで歌い上げた。今も彼女のトレードマークとなっている、喉をきしませる独特の歌い方はアイクを感動させ、仲間内で「リトル・アン」と呼ばれていた少女はバンドのバッキング・シンガーとして雇い入れられた。
ある日、バンドのメインボーカリストがレコーディングに現れなかった際、アイクはアンナを抜擢。当時アイクとの子供を身ごもっていた妊娠8カ月のアンナは「ア・フール・イン・ラヴ」(A Fool in Love)を彼女のボーカルでレコーディングした。当初はその場限りのつもりであったアイクは、彼女のボーカルを聞いた後、アンナを前面に立ててプッシュしていくことを決め、彼女の芸名をティナに変えて、彼の姓であるターナーを付け加えティナ・ターナーを誕生させた(当時アイクはまだ別の女性と結婚していたが)。彼はグループ名もザ・キングス・オブ・リズムからアイク・アンド・ティナ・ターナー・レビューに変えた。
スターダムへ
[編集]「ア・フール・イン・ラヴ」はアイク・アンド・ティナ・ターナー・レビューのファーストシングルとして1960年冬にリリース。ビルボードのホットR&Bチャートの2位、アメリカン・ポップ・シングル・チャートの27位にまで達するヒットとなり、2人は一躍全米クラスの知名度を得る。翌1961年にリリースした、ローズマリー・マッコイ作のセカンド・シングル「イッツ・ゴナ・ワークアウト・ファイン」(It's Gonna Work Out Fine)は、前作に続きホットR&Bチャートの2位、アメリカン・ポップ・シングル・チャートの14位にまで上昇した(この曲にはバックグラウンド・ボーカルとして、一発屋のデュオミッキー&シルヴィアのミッキーが協力している)。 この曲で、2人のコンビは早くも初のグラミー賞ノミネートという快挙を成し遂げる。
1962年の3枚目のヒット「プア・フール」(Poor Fool)も38位まで上昇。しかしながら、彼らの人気を後押ししたのはチャートアクションのみならず、一連のエキサイティングなショウによるところも大きかった。彼らは『シンディグ!』(Shindig!)、『ハリウッド・ア・GoGo』、『アメリカン・バンド・スタンド』などのテレビ上にも積極的に露出し、ティーンエイジャーたちを熱狂させた。1960年代の半ばまでにアイク&ティナ・ターナー・レビューは国民的人気を獲得した。
1966年、フィル・スペクターのフィリーズ・レコードと契約。「リヴァー・ディープ・マウンテン・ハイ」(River Deep – Mountain High)をレコーティング(アイクは録音に参加せず、ティナの単独レコーディング[注釈 1])。アメリカではBillboard Hot 100の88位までしか上がらずスペクターを失望させたが、イギリスで3位まで上昇する大ヒットとなり、これがきっかけとなってローリング・ストーンズの1966年と1969年のアメリカ・ツアーのサポートアクトに抜擢され、2人は国際的スターへの足がかりをつかむ。
1969年には、ブルース色の強い「オウタ・シーズン」(Outta Season)と、アルバート・キングのカバー「ザ・ハンター」(The Hunter)のリリースでより大きなチャートアクションを獲得。ティナはアルバム『ザ・ハンター』からの「ボールド・ソウル・シスター」(Bold Soul Sister)でグラミー賞ベストR&B女性ボーカルに2度目のノミネートを受ける。
1970年、『エド・サリヴァン・ショー』に出演、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルのカバー「プラウド・メアリー」と「ボールド・ソウル・シスター」を披露した。「プラウド・メアリー」は1971年春にシングルとしてリリースされ、ポップシングル・チャートで4位まで上昇し、アメリカのチャートにおける過去最高位を記録、1972年にグラミー賞を獲得した。
人気の衰退~解散
[編集]1975年頃には、アイク・アンド・ティナ・ターナー・レビューの人気は色あせた。最初にアイクのバンドに加入してから17年後、ティナはソロ活動を開始し、「シェール・ショー」や「マイク・ダグラス ショー」などの番組に単独で出演した。同年、彼女はザ・フーのアルバムを基にケン・ラッセルが監督した映画『トミー』にアシッド・クイーンの役で出演して、素晴らしい歌と演技を披露した。
このころよりコカインを常用するアイクのティナに対するDVが深刻になり、彼はティナへのコントロールを保つために暴行を振るい続けるようになった[注釈 2]。ついにティナはダラスでのショーの直前にホテルから逃亡。1976年にグループは解散した。
その後ティナは離婚訴訟を起こし、2人は1978年に和解するまで法廷で争った。
ディスコグラフィ
[編集]アルバム
[編集]- 1960: The Soul of Ike and Tina Turner (Sue)
- 1962: Dance With Ike & Tina Turner & Their Kings of Rhythm Band (Sue)
- 1963: Don't Play Me Cheap (Sue)
- 1963: Dynamite (Sue)
- 1963: It's Gonna Work Out Fine (Sue)
- 1963: Please Please Please (Kent)
- 1964: The Ike & Tina Turner Revue Live (Kent)
- 1965: Live! The Ike & Tina Turner Show (Warner Bros.)
- 1965: Festival of Live Performances (United)
- 1965: Ike & Tina Show 2 (Tomato)
- 1965: Ooh Poo Pah Doo (Harmony)
- 1966: River Deep - Mountain High (Philles/A&M)
- 1966: Ike & Tina Turner and the Raelettes (Tangerine)
- 1966: Live! The Ike & Tina Turner Show (Loma)
- 1966: Live! The Ike & Tina Turner Show, Vols. 1-2
- 1968: Outta Season (Blue Thumb)
- 1969: Ike & Tina Turner in Person (Minit)
- 1969: Fantastic (Sunset)
- 1969: Get It Together (Pompeii)
- 1969: Her Man His Woman (Capitol)
- 1969: The Hunter (Blue Thumb)
- 1970: On Stage (Valiant)
- 1970: Come Together (Liberty)
- 1971: Workin' Together (One Way)
- 1971: Nuff Said (United Artists)
- 1971: Something's Got a Hold on Me (Harmony)
- 1971: What You Hear Is What You Get (EMI)
- 1972: Feel Good (United Artists)
- 1973: Let Me Touch Your Mind (United Artists)
- 1973: Nutbush City Limits (United Artists)
- 1973: Live! The World of Ike and Tina Turner (United Artists)
- 1974: Strange Fruit (United Artists)
- 1974: Sweet Rhode Island Red (United Artists)
- 1974: Tina Turns the Country On (United Artists)
- 1974: The Gospel According to Ike and Tina (United Artists)
- 1974: The Great Album
- 1975: Sixteen Great Performances (ABC)
- 1977: Delilah's Power (United Artists)
- 2009: Get Yer Ya-Ya's Out (Deluxe Edition Remastered) (Bonus CD Live)(※ローリング・ストーンズ)
コンピレーションアルバム
[編集]- 1991: Proud Mary: The Best of Ike & Tina Turner (EMI)
- 1992: Proud Mary and Other Hits (EMI)
- 2002: Funkier Than a Mosquito's Tweeter (EMI)
- 2007: The Ike & Tina Turner Story 1960-1975 (Time Life/WEA)
シングル
[編集]注釈なきものはすべてティナのリード・ボーカル
Year | Song | U.S. 100 |
U.S. R&B |
UK 75 |
CAN 100 |
DEU 100 |
ITA 50 |
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1960 | "A Fool in Love" | 27 | 2 | - | - | - | - |
1961 | "I Idolize You" | 83 | 5 | - | - | - | - |
1961 | "It's Gonna Work Out Fine" | 14 | 2 | - | - | - | - |
1962 | "Poor Fool" | 38 | 4 | - | - | - | - |
1962 | "Tra La La La La" | 50 | 9 | - | - | - | - |
1962 | "You Shoulda Treated Me Right" | 89 | - | - | - | - | - |
1964 | "I Can't Believe What You Say (For Seeing What You Do)" | 95 | - | - | - | - | - |
1965 | "Goodbye So Long" | - | 32 | - | - | - | - |
1966 | "River Deep - Mountain High" | 88 | - | 3 | 62 | - | - |
1966 | "Tell Her I'm Not Home" | - | 33 | 48 | - | - | - |
1966 | "A Love Like Yours" | - | - | 16 | - | - | - |
1968 | "So Fine" | - | 50 | - | - | - | - |
1969 | "I'm Gonna Do All I Can (To Do Right By My Man)" | 98 | - | - | - | - | - |
1969 | "I've Been Loving You Too Long" | 68 | 23 | - | 78 | - | - |
1969 | "The Hunter" | 93 | 37 | - | - | - | - |
1970 | "Bold Soul Sister" | 59 | 22 | - | 71 | - | - |
1970 | "Come Together" | 57 | 21 | - | - | - | - |
1970 | "I Want To Take You Higher" | 34 | 25 | - | 36 | - | - |
1970 | "Working Together" | - | 41 | - | - | - | - |
1971 | "I'm Yours (Use Me Anyway You Wanna)" | - | 47 | - | - | - | - |
1971 | "Ooh Poo Pah Doo" | 60 | 31 | - | - | - | - |
1971 | "Proud Mary" | 4 | 5 | - | 3 | 21 | - |
1972 | "Up In Heah" | 83 | - | - | - | - | - |
1973 | "Early One Morning" | - | 47 | - | - | - | - |
1973 | "Nutbush City Limits" | 22 | 11 | 4 | - | 2 | 5 |
1974 | "Sexy Ida" | 65 | 29 | - | - | - | 25 |
1974 | "Sweet Rhode Island Red" | - | 43 | - | - | 43 | - |
1975 | "Baby Get It On" | 88 | 31 | - | - | - | - |