やらずぶったくり (小説)
表示
やらずぶったくり | ||
---|---|---|
著者 | 梶山季之 | |
発行日 | 1971年 | |
発行元 | 集英社 | |
ジャンル | 痛快小説・経済小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 上製本 | |
ウィキポータル 文学 | ||
|
『やらずぶったくり』は、梶山季之の長編小説。1970年から『週刊明星』に連載された[1]。
内容
[編集]70年代はじめに、証券会社に入社した二人。貧乏で容姿も優れぬ海太郎は麦彦にコンプレックスを持つが、仕事も恋愛も負けん気で努力していた。しかし、次々に不幸な出来事が重なり、裸一貫からやりなおそうと奮闘する。
登場人物
[編集]- 水原麦彦(みずはら つぎひこ) - 世界証券の社員。27歳。大蔵官僚[2]の息子で、すらりとした長身。
- 神田海太郎(かんだ みたろう) - 同じく世界証券の社員で同期入社。28歳。水原の一学年先輩だが、大学を一年留年している。小太りの小男。
- 神田陽子(かんだ ようこ) - 海太郎の従姉妹。四つ違いの24歳。演劇志望だったが、新宿のバーでホステスをしている。麦彦の子を身ごもり堕胎手術をする。
- 川瀬道子(かわせ みちこ) - 陽子が働くバー『ホット』のママ。
- 川瀬弓子(かわせ ゆみこ) - 道子の娘。海外旅行の費用が欲しい。
- 辺見敏吉(へんみ としきち) - 海太郎が住む下宿の大家。70歳。二千万で下宿屋が売れそうなので、海太郎ら下宿人に立ち退きを通告する。
- 多々良敬三(たたら けいぞう) - 海太郎の大学時代の友人。中野でアシスタントを雇い漫画家をやっている。海太郎に引っ越し先を世話する。
- 羽田加奈子(はねだ かなこ) - 海太郎と同じ下宿に住む未亡人。生命保険の外交員。
- 小笠原絹子(おがさわら きぬこ) - リアカーで引っ越し中の海太郎を車ではねた女性。芸大で演劇選考。23歳。長身でミニスカートを履く。
- 倉坂公子(くらさか きみこ) - 麦彦の婚約者で絹子の親友。小柄な若手女優。
- 光村千之助(みつむら せんのすけ) - 辺見の下宿屋を入手した実業家。女たらしだが同性愛者でもある。40歳。
書誌情報
[編集]- やらずぶったくり(新連載) 梶山季之・横塚繁(挿絵)『週刊明星』52ページ(1970年8月9日号から連載)集英社
- 『やらずぶったくり(やらずの巻)』『やらずぶったくり(ぶったくりの巻)』集英社 1971年
- 『やらずぶったくり(やらずの巻)』『やらずぶったくり(ぶったくりの巻)』大歳克衛(表紙カバー絵) 集英社文庫 1986年 ISBN 4-08-749161-7