まわるメイドインワリオ
ジャンル | まわる瞬間アクション |
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対応機種 | ゲームボーイアドバンス[GBA] |
開発元 |
任天堂 インテリジェントシステムズ |
発売元 | 任天堂 |
ディレクター | 阿部悟郎 |
プログラマー | 大澤和義 |
美術 | 竹内高 |
人数 | 1人 |
メディア | ロムカートリッジ |
発売日 |
2004年10月14日 2005年5月19日 2005年5月23日 |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象) ESRB:E(6歳以上) PEGI:3 OFLC:G |
デバイス | 回転センサー |
売上本数 | 約100万本[1] |
その他 |
ダブルスロット対応 (DS・DS Liteは対応、さわるメイドインワリオを含む) 回転センサー(斜体 はゲームボーイプレーヤー非対応) |
『まわるメイドインワリオ』は、2004年10月14日に任天堂より発売されたバラエティーゲーム。アメリカでは"WarioWare TWISTED!"の名称で2005年5月23日に発売。ヨーロッパでは一旦2006年発売と発表されたものの、発売には至らなかった。
『メイド イン ワリオ』の基本システムを踏襲しながらも、カートリッジに回転センサーを搭載しゲームボーイアドバンスを回転させることによる斬新な操作体系を持つ作品である。なお、このセンサーは傾きを検知する物ではなく本体の回転を検知する物であるため、ゲームボーイアドバンスとゲームボーイアドバンスSPとゲームボーイミクロ(およびニンテンドーDSとニンテンドーDS Lite)におけるスロットの方向の違いを吸収する特殊な設定を必要としない。この作品を以って、『スーパーマリオランド3 ワリオランド』から10年続いた『ゲームボーイシリーズ』における『ワリオシリーズ』のゲームソフトの開発は終了した。
平成16年度文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門で大賞を受賞した。
基本ルール
[編集]基本的なルールは『メイド イン ワリオ』のものと同じで4回失敗するまでにプチゲームをいくつできたかを競うものであり、進んでいくうちにスピードが速くなるが、本作ではスコアは実際にクリアできたゲームの数となり失敗はカウントされない。
また、ワリオステージの一つである「ワリウォッチ」(およびその上位版である「ギリギリ」)では他のステージと異なり、プチゲームの制限時間とは別にステージの制限時間が設定されており、このステージ制限時間が0になるとゲームオーバーとなる。ステージ制限時間はプチゲームをクリアすることで加算されていく[注 1]。
他にも、「ごちゃまぜ」(得点を上げていくうちにスピードアップ、特定の点を取るとガチャコロン→レベルアップで再びスタート)「げきむず」(いきなりハイスピードでスタート、レベルは常に1)「スリリング」(レベル3からでライフ1つでスタート)以上の3ステージは全てエレベーターにサルの絵が映っている状態[注 2]。
なお、後に挙げるキャラクターリストの順においてクライゴアまで(ワリオをのぞく)は、ステージ開始時のデモの中でそのキャラクターが持つゲームの操作概要の説明が入る。
ガチャコロン
[編集]ゲーム中に"ガチャコロン"と呼ばれるアイテムを手に入れることがある。いわゆるカプセルトイを模したものである。ガチャコロンは以下の種類に分けられる。
- レコード - ゲーム中のBGMなどを聞くことができる。通常の再生の他、本体を回転させることでスクラッチサウンドを聞くこともできる。
- 楽器 - 本体を振ったりすることで様々な効果音を聞くことができる。
- 人形 - 回転とAボタンで様々な動作をする。
- ゲームソフト - 登場するプチゲームを利用した、スコアアタック形式などのミニゲームが収録されている。
- 実用品 - おみくじなどの実用的な品が収録されている。
- おもちゃ - コマなど、回転や渦巻きにまつわるものが収録されている。
- その他 - 上記に分類されない、様々な物を大根おろしのようにすりおろすなどの遊びができる物。スタッフロールもここに入っている。
なお、出てくるものがなくなった場合は「その他」のアイテムである「むかしのでんわ」で使える4桁の番号が出てくる。なお、一部キャラクター別のアイテムがありそれについては対応するステージでのみ入手できる。
登場キャラクター
[編集]登場キャラクターの詳細はメイド イン ワリオシリーズを参照
- ワリオ(ジャンル:おためしかいてん、スピードかいてん)
- ワリオカンパニー社長。ゲームがうまくいかないことに腹を立てて投げ飛ばしたことで壊れたゲーム機をクライゴアに修理してもらったところ、本体ごと回して操作するゲーム機となって戻ってきた。この操作体系の斬新さに気づき金儲けのネタにしようと目論む。
- モナ(ジャンル:ちっちゃいかいてん)
- ピザ屋でアルバイトをしている女子高生。彼女のゲームは回転の幅が小さい。
- ジミー・T.(ジャンル:だいかいてん)
- 相も変わらず携帯写メールにハマリつつクラブサトーに通うダンサー。彼のゲームではダイナミックな回転が要求される。なお今回は両親が登場し、途中でこの2人によるリミックスステージが入る(対象はモナ・ジミー・カット&アナ)。
- カット&アナ(ジャンル:ワンボタン)
- ダイヤモンド幼稚園に通う双子のくノ一。「楽しい」を「楽ちい」と、「し」を「ち」と発音する。彼女たちのゲームはAボタンのみを使う1ボタンゲーム。
- ドリブル&スピッツ(ジャンル:ポチッとかいてん)
- タクシードライバーのコンビ。回転+Aボタンのコンビネーションステージ。このステージのみ、デモ画面での操作によりプレイ中のBGMが変更する。
- Dr.クライゴア(ジャンル:じゅうりょくかいてん)
- さらなる研究を重ね、重力を操作するコントローラを開発。これを使った、重力操作系のゲームを多数作成している。
- オービュロン(ジャンル:なが〜いかいてん)
- 地球征服の野望はどこへやら、宇宙を散歩しつつ時折ワリオの所に顔を見せる。前作同様、彼のゲームは1ゲームあたりの時間が2倍と長い。
- ナインボルト(ジャンル:ファミコンかいてん)
- ダイヤモンドシティ小学校の生徒。彼のゲームは『スーパーマリオブラザーズ』や『アイスクライマー』などファミコンの作品をモチーフにしている。
- エイティーンボルト
- 今作より新登場[注 3]。ダイヤモンドシティに引っ越してきた大柄な小学生。音楽と任天堂好きでナインボルトと意気投合する。
- ワリオマン(ジャンル:かいてんワリオ)
- 今作より新登場[注 3]。ひょんなことからワリオが変身してしまった姿。ストーリー上では最終ステージに君臨する。彼のプチゲームには必ずワリオが登場するため、前作の「ナンデモアリ」に該当している。最終ステージにふさわしく、また前作の最終ステージ同様にスピードアップ時の速度上昇が他と比べ微妙に早く[注 4]、難易度は高い。
- 青猿(ジャンル:ごちゃまぜ)
- ミュージックがおためしかいてんとスピードかいてんと同じ。最初から通常よりも地味にスピードが速め。
- 緑猿(ジャンル:スリリング)
- 通常4回のライフがあるが、1つしかなく、1回の失敗でゲームオーバー。
- 赤猿(ジャンル:げきむず)
- 地下1階からハイスピード(高速)で、制限時間も短い。
- しゃぎぃ(ジャンル:ふいうちかいてん)
- ナインボルトのペットである謎のキャラクター。彼のゲームは簡単だが、ジミー(リミックスステージも含む)、クライゴア、オービュロン、ワリオマン、ごちゃまぜステージに突発的に現れしかも制限時間が3カウントと短く、他のキャラクターとは違ってすぐ終わってしまう。そのため判断力と集中力が必要となる。
プチゲームの一例
[編集]200以上あるプチゲームの一部を紹介する。
- でんしゲーム (ステージ:モナ)
- 上から降りてくる隕石を避けていく。
- つきひ (ステージ:ジミー)
- 空に浮かぶ太陽や月を回転で動かし、時間を進める。
- ぼうたかとび (ステージ:カット&アナ)
- 実際の棒高跳と同じ。タイミングを合わせてAボタンで棒を降ろしその反動でバーを飛び越える。
- バナナスナイパー (ステージ:ドリブル&スピッツ)
- 頭の上にいろいろな物を乗せた人がいる街で、ある人の頭上に乗ったバナナを撃つのが目的。
- フーセンてんごく (ステージ:Dr.クライゴア)
- 上から降ってくるキャラクターを、画面上にある風船でキャッチする。風船およびキャラクターの動く方向はゲームボーイアドバンス本体の回転により制御できる。
- ワイパー (ステージ:ワリウォッチ)
- 本体を回すことによりワイパーを動かし、指定された範囲の曇りをふき取る。
- しんけいすいじゃく (ステージ:オービュロン)
- 2 - 4枚のカードのうち、指定されたカードと同じ物を選ぶ。
- スーパーマリオブラザーズ3/リフト (ステージ:ナインボルト&エイティーンボルト)
- 『スーパーマリオブラザーズ3』に登場するリフトをゲームボーイアドバンスの回転で動かし、マリオ(LV3ではマリオとルイージ)が敵キャラクターに当たらないようにする。
- ひおこし (ステージ:ワリオマン)
- ゲームボーイアドバンスの回転で木の枝を回し、火を付ける。
- かべキック
- しゃぎぃが突発的に出すプチゲームの一つ。本体を回転させることで向かいの壁にジャンプしていく。壁の上に上るのが目的。
ソフト対応表
[編集]ゲームボーイアドバンス ゲームボーイアドバンスSP |
○ |
---|---|
ゲームボーイプレーヤー (「Q」専用ゲームボーイプレーヤーを含む) |
× |
ゲームボーイミクロ | ○ |
ニンテンドーDS ニンテンドーDS Lite |
○ |
【記号凡例】
- ○:対応
- ×:非対応
備考
[編集]- 本作では、スピードアップするとBGMに加えてプチゲーム中のSE(カウントダウン時の音も含む)の音程も上がる[注 5]。また、今作からボスステージでもスピードアップ状態の際、音程が上がるようになった。
- 日本での発売や作品中での時間軸では『さわるメイドインワリオ』より前だが、発表は『さわる』よりも後であり、発表して比較的すぐでの発売ともなった。開発自体は『さわる』との並行開発である[2]。
- カートリッジには回転センサーの他に振動用の小型モーターが内蔵されており、ゲーム中のキャラクターの移動などに応じて振動する。また、回転センサーとモーターのため表面(ラベルが貼ってある側)に大きく出っ張っており、本ゲームの箱は通常のゲームボーイアドバンス用ソフトの箱の2倍の厚さとなっている。
- タイトル画面で本体を揺らすように回すと、『まわる』の文字が回り、数回回すと『まるる』『はまる』『こまる』『るるる』などと文字が変わる。
- 回転センサーにはNECトーキン社の圧電振動ジャイロCG-L43Fが使われている。
- 本作でワリオの家に飾ってあるオブジェや写真は『ワリオランド』シリーズに関するものである。
- モナのステージでBGMとして使われている歌『こちら★モナピザ』は、のちに『ドンキーコンガ3 食べ放題!春もぎたて50曲♪』の収録曲として採用されている。
- ナインボルトステージでナインボルトがエイティーンボルトと遊ぶゲーム機は日本版ではファミリーコンピュータだが英語版ではNESになっている。そのため、ステージも日本版ではファミリーコンピュータ仕様だが、英語版ではNES仕様である。
- カット&アナステージでは、SPEED UP (スピードアップ)・BOSS STAGE(ボスステージ)・LEVEL UP(レベルアップ)・GAME OVER(ゲームオーバー)がそれぞれ、速度増加、強敵出現、難度増加、無念と表示される。英語版では下に英訳の字幕が付く。
- ニンテンドーDSもしくはニンテンドーDS LiteのGBAスロットに本作品を差し込み、『さわるメイドインワリオ』を立ち上げると「モナピザ」のテーマソングのPVが手に入る。
- なお、ゲームボーイプレーヤーは非対応となる、箱の裏に注意は『※このゲームは、回転による操作が必要になるため、ゲームボーイプレーヤー(松下電器製ゲームボーイプレーヤーを含む)では使用しないでください。ゲームキューブ、ゲームボーイプレーヤー、ゲームカートリッジなどの破損や故障と原因となります。』と書かれている。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ Parfitt, Ben (June 1, 2005). “Pokémon hits 100m milestone”. MCV (NewBay Media). オリジナルのJanuary 27, 2016時点におけるアーカイブ。 April 25, 2017閲覧。
- ^ 社長が訊く Wiiプロジェクト ~Wiiが誕生したいくつかの理由~ Vol.6 『おどる メイド イン ワリオ』編より。