はまます郷土資料館
はまます郷土資料館 | |
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2022年4月 | |
施設情報 | |
正式名称 | はまます郷土資料館 |
前身 |
白鳥家番屋 浜益村郷土資料館 |
開館 | 1971年(昭和46年) |
所在地 |
〒061-3101 北海道石狩市浜益区浜益77-1 |
位置 | 北緯43度36分45秒 東経141度22分26.44秒 / 北緯43.61250度 東経141.3740111度座標: 北緯43度36分45秒 東経141度22分26.44秒 / 北緯43.61250度 東経141.3740111度 |
プロジェクト:GLAM |
はまます郷土資料館(はまますきょうどしりょうかん)は、北海道石狩市浜益区浜益に所在する博物館。
展示物は漁具や漁師の生活道具であり、案内係の解説では「稼働時間130年を越えるアメリカ製のカレンダー時計が一番の見もの」としている[1]。
建物は旧白鳥家番屋として石狩市指定文化財に選ばれているほか、水産庁の「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」にも名を連ねている[2]。
地理
[編集]浜益漁港から国道231号を北上し、海から山へとカーブしていくあたりに、海沿いを走る細い分かれ道がある[1]。この道を400メートルほど進むと、資料館が建っている[1]。
建物の前には海が広がっており、愛冠(あいかっぷ)の岬を望むことができる[1][注 1]。ただ、海岸は消波ブロックで護岸されているため、ニシンの群来に沸いた往時とはかけ離れている[1]。
歴史
[編集]資料館の建物は、かつてニシン建網漁場の番屋であった[3]。1856年(安政6年)、羽後国酒田出身の白鳥栄作が浜益村に来住して、ニシン漁を開始[3]。その後、栄作の甥にあたる白鳥浅吉が漁場の拡張を行い、あわせて手狭になった番屋を1899年(明治32年)に立て直したのが、この建物である[3]。浜益出身の小林棟梁が築造を手掛けた[3]。
最盛期の一帯には漁場施設が十数棟建ち並び、村随一と称されたが、1955年(昭和30年)以降のニシン漁の衰退に伴って番屋は放置され、崩壊寸前にまで至った[3]。
しかし、浜益村の開村百年記念事業の対象となった番屋は3年がかりで解体全面復元され、1971年(昭和46年)に浜益村郷土資料館として再生[3]。浜益村最初の指定文化財となった[3]。
そして浜益村が石狩市に合併されたのを機に、はまます郷土資料館と改称し、石狩市指定文化財と位置づけられた。
構造
[編集]中央に入母屋の大きなソラマドが設けられており、玄関は起り屋根となっている[3]。
内部は通りニワ[注 2]を挟んで、右手が網元親方の住居、左手が漁夫たちの寝所である板敷きのダイドコロであり、典型的な番屋の造りをしている[3]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]参考文献
[編集]- 『道南・道央の建築探訪』北海道新聞社〈建築探訪シリーズ〉、2004年11月19日。ISBN 4-89453-314-6。
- 青木由直「10 はまます郷土資料館(石狩市浜益区浜益)」『小樽・石狩秘境100選』、共同文化社、2007年11月3日、ISBN 978-4-87739-139-3。