葉真中顕
葉真中 顕 (はまなか あき) | |
---|---|
誕生 |
1976年3月1日(48歳) 日本・東京都 |
職業 | 小説家、児童文学作家、推理作家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
最終学歴 | 東京学芸大学教育学部中退 |
活動期間 | 2010年 - |
ジャンル | 児童文学、推理小説 |
代表作 |
『ロスト・ケア』(2013年) 『凍てつく太陽』(2018年) |
主な受賞歴 |
角川学芸児童文学賞優秀賞(2009年) 日本ミステリー文学大賞新人賞(2013年) 大藪春彦賞(2019年) 日本推理作家協会賞(2019年) 渡辺淳一文学賞(2022年) |
デビュー作 | 『ライバル おれたちの真剣勝負』(2010年) |
公式サイト | 葉真中顕のブログ |
ウィキポータル 文学 |
1976年3月1日[1] -)は、日本の小説家・児童文学作家・推理作家。東京都生まれ。東京学芸大学教育学部除籍。
(はまなか あき、経歴
[編集]罪山罰太郎名義での活動
[編集]2009年6月からはてなダイアリーでブログ「俺の邪悪なメモ」を運営する。同名義ではライターとしても活動し、マイナビニュース、ガジェット通信、福岡市博多区のフリーペーパー『WJC(ワールドジョイントクラブ)』などに寄稿した[2]。2010年11月に発売された自主制作コミック『黒の女王』(作画:うらぽん)のシナリオを担当[3]。2011年2月に発売された『TENGA論〜マスターベーションを開放した男たち〜』を共同執筆した[4]。2013年2月、葉真中顕名義での作家活動開始を機に罪山罰太郎名義での活動終了を宣言[2]。
はまなかあき名義での活動
[編集]2009年に「ライバル」で第1回角川学芸児童文学賞優秀賞を受賞(同時受賞に中山聖子「コスモス」)。選考委員の那須正幹は「巧みなストーリー展開が新人の域を超えていた」と評した[5]。2010年に同作で児童文学作家としてデビュー。2011年から『週刊少年サンデー』で不定期連載された漫画「犬部! ボクらのしっぽ戦記」(原作:片野ゆか、漫画:高倉陽樹)でシナリオ協力を行う。
葉真中顕名義での活動
[編集]2013年、老人介護を扱った犯罪小説[6]「ロスト・ケア」で第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞[7]。選考委員の綾辻行人は「掛け値なしの傑作」、今野敏は「文句なしの傑作」と評し、満場一致での受賞となった[8]。同作は「ミステリが読みたい!」で第5位(新人第1位)、「このミステリーがすごい!」で第10位、「週刊文春ミステリーベスト10」で第14位と高く評価された[9]。後の2023年に映画化される。
2019年、『凍てつく太陽』で第21回大藪春彦賞受賞[10]、第72回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)受賞[11]。後にメディア・ミックスで2019年にTVドラマ化、2021年に漫画化される。
人物
[編集]日本推理作家協会会員。将棋を趣味として、日本推理作家協会の将棋同好会に参加[13]。
受賞・候補歴
[編集]- 2009年 - 『ライバル』で第1回角川学芸児童文学賞優秀賞受賞(はまなかあき名義)。
- 2013年 - 『ロスト・ケア』で第16回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞。
- 2015年 - 『絶叫』で第36回吉川英治文学新人賞[14]、第68回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)候補[15]。
- 2017年 - 『コクーン』で第38回吉川英治文学新人賞候補[16]。
- 2019年 - 『凍てつく太陽』で第21回大藪春彦賞、第72回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)受賞。『Blue』で第10回山田風太郎賞候補[17]。
- 2022年 - 『灼熱』で第7回渡辺淳一文学賞受賞、第43回吉川英治文学新人賞[18]、第35回山本周五郎賞候補[19]。
- 2024年 - 『鼓動』で第37回山本周五郎賞候補[20]。
ミステリ・ランキング
[編集]週刊文春ミステリーベスト10
[編集]- 2014年 - 『絶叫』6位
- 2018年 - 『凍てつく太陽』9位
このミステリーがすごい!
[編集]- 2014年 - 『ロスト・ケア』10位
- 2015年 - 『絶叫』11位
- 2019年 - 『凍てつく太陽』9位
- 2020年 - 『W県警の悲劇』18位
ミステリが読みたい!
[編集]- 2014年 - 『ロスト・ケア』6位
- 2020年 - 『Blue』20位
作品リスト
[編集]単著
[編集]- ライバル おれたちの真剣勝負(2010年7月 角川学芸出版 / 2021年12月 角川つばさ文庫) - 単行本ははまなかあき名義
- ロスト・ケア(2013年2月 光文社 / 2015年2月 光文社文庫)
- 絶叫(2014年10月 光文社 / 2017年3月 光文社文庫)
- ブラック・ドッグ(2016年6月 講談社 / 2018年6月 講談社文庫)
- コクーン(2016年10月 光文社 / 2019年4月 光文社文庫)
- 政治的に正しい警察小説(2017年10月 小学館文庫)
- 収録作品:秘密の海 / 神を殺した男 / 推定冤罪 / リビング・ウィル / カレーの女神様 / 政治的に正しい警察小説
- 凍てつく太陽(2018年8月 幻冬舎 / 2020年8月 幻冬舎文庫)
- W県警の悲劇(2019年1月 徳間書店 / 2021年1月 徳間文庫)
- 収録作品:洞の奥 / 交換日記 / ガサ入れの朝 / 私の戦い / 破戒 / 消えた少女
- Blue(2019年4月 光文社 / 2022年2月 光文社文庫)
- そして、海の泡になる(2020年11月 朝日新聞出版 / 2023年12月 朝日文庫)
- 灼熱(2021年9月 新潮社)
- ロング・アフタヌーン(2022年3月 中央公論新社)
- 鼓動(2024年3月 光文社)
アンソロジー
[編集]「」内が葉真中顕の作品
- ザ・ベストミステリーズ 2015 推理小説年鑑(2015年5月 講談社)「カレーの女神様」
- 【分冊・改題】Acrobatic 物語の曲芸師たち ミステリー傑作選(2018年10月 講談社文庫)
- 地を這う捜査(2015年12月 徳間書店)「洞の奥」
- 宝石 ザミステリー2016(2015年12月 光文社)「サブマージド」
- アイアムアヒーロー THE NOVEL(2016年4月 小学館 / 2017年3月 小学館文庫)「GAME is OVER」
- ベスト本格ミステリ2017(2017年6月 講談社ノベルス)「交換日記」
- 【再編集・改題】ベスト本格ミステリ TOP5 短編傑作選003(2019年4月 講談社文庫)
- 謎々 将棋 囲碁(2018年2月 角川春樹事務所)「三角文書」
- 沈黙の狂詩曲 最新ベスト・ミステリー(2019年11月 光文社)「三角文書」
- 夜更けのおつまみ(2020年3月 ポプラ文庫)※エッセイアンソロジー「俺の神セブン」
- 超短編! 大どんでん返し(2021年2月 小学館文庫)「究極の密室」
- 医療ミステリーアンソロジー ドクターM ポイズン(2021年11月 朝日文庫)「リビング・ウィル」
- 警官の道(2021年12月 KADOKAWA)「上級国民」
雑誌掲載短編
[編集]- 緋色のジャック(光文社『ジャーロ』2013年7月号)
- 推定冤罪(講談社『小説現代』2013年12月号)
- カレーの女神様(実業之日本社『月刊ジェイ・ノベル』2014年7月号)
- 洞の奥(徳間書店『読楽』2014年11月号)
雑誌連載
[編集]- 断罪の果実(朝日新聞出版『小説トリッパー』2014年冬号 - )
インタビュー・対談
[編集]- シークレット 綾辻行人ミステリ対談集 in 京都(綾辻行人 他 著、2020年9月 光文社)- 綾辻行人との対談を収録
その他
[編集]メディア・ミックス
[編集]映画
[編集]テレビドラマ
[編集]- 絶叫(2019年3月24日 - 4月14日、全4話、WOWOW「連続ドラマW」枠、主演:尾野真千子)[22]
- W県警の悲劇(2019年7月27日 - 9月21日、全8話、BSテレ東「土曜ドラマ9」枠、主演:芦名星)[23]
コミカライズ
[編集]メディア出演
[編集]- 王様のブランチ(2013年3月16日) - インタビュー[24]
脚注
[編集]- ^ 会員名簿 葉真中顕|日本推理作家協会
- ^ a b 「俺の邪悪なメモ」跡地
- ^ 自主制作コミック「黒の女王」がAmazon.co.jpで販売中、まとめサイトでは前半を試し読み可能に - GIGAZINE
- ^ TENGA論 | TENGA(テンガ)公式サイト
- ^ :::: 角川学芸出版【角川学芸児童文学賞 受賞作発表】::::
- ^ 会報2014年4月号 推理小説・二〇一三年|日本推理作家協会
- ^ 日本ミステリー文学大賞新人賞 | 光文文化財団 | 光文社
- ^ “ニュース”. ミステリー文学資料館. 一般財団法人 光文文化財団. 2019年8月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年10月22日閲覧。
- ^ 光文社 電子出版部 [@kobunsha_denshi] (2013年12月10日). "葉真中顕『ロスト・ケア』、『このミステリーがすごい!2014年版』(宝島社刊)、第10位を受賞! ミステリマガジン『ミステリが読みたい!』では新人賞第1位、総合第5位!…". X(旧Twitter)より2019年9月4日閲覧。
- ^ “作家・大藪春彦氏の業績を記念して創設された「大藪春彦賞」、本年の受賞作家と作品が決定しました。”. 徳間書店 (2019年1月23日). 2019年10月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月4日閲覧。
- ^ “推理作家協会賞に葉真中顕さん「凍てつく太陽」など”. 産経ニュース (産経デジタル). (2019年4月25日) 2019年9月4日閲覧。
- ^ “渡辺淳一文学賞”. 集英社. 2022年5月5日閲覧。
- ^ 日本推理作家協会・将棋同好会練習会レポート
- ^ “第36回「吉川英治文学新人賞」の候補作決まる - 新文化”. WEB本の雑誌 (2015年2月2日). 2024年5月20日閲覧。
- ^ “2015年 第68回 日本推理作家協会賞”. 日本推理作家協会. 2024年5月20日閲覧。
- ^ “第2回「吉川英治文庫賞」、第38回「同新人賞」候補決まる - 新文化”. WEB本の雑誌 (2017年2月1日). 2024年5月20日閲覧。
- ^ “2019年 第十回 | 過去受賞 | 受賞作”. KADOKAWA. 2024年5月20日閲覧。
- ^ “第43回「吉川英治文学新人賞」、第7回「同文庫賞」候補作決まる”. 新文化オンライン. 新文化通信社 (2022年2月3日). 2024年5月20日閲覧。
- ^ “山本周五郎賞”. 新潮社. 2024年5月20日閲覧。
- ^ “山本周五郎賞”. 新潮社. 2024年5月20日閲覧。
- ^ “映画「ロストケア」主演・松山ケンイチさんインタビュー 42人殺めた介護士役が問いかける、日本の介護と孤独”. 好書好日. 朝日新聞 (2023年3月24日). 2023年4月1日閲覧。
- ^ “尾野真千子が連続ドラマWで主演、「孤独を演じるのだと、胸が痛くなりました」”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2018年12月28日) 2019年6月3日閲覧。
- ^ “女性警視VS女性警察官、芦名星主演ドラマ「W県警の悲劇」7月スタート”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2019年6月12日) 2019年6月12日閲覧。
- ^ 2013年3月16日のBOOK|TBSテレビ:王様のブランチ
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 葉真中顕のブログ
- 葉真中顕 (@akihamanaka) - X(旧Twitter)
- 葉真中顕 (aki.hamanaka.188) - Facebook