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ためらいの倫理学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ためらいの倫理学
著者 内田樹
イラスト 山本浩二
発行日 2001年3月10日
発行元 冬弓舎
ジャンル 評論、エッセイ
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 並製本
ページ数 272
公式サイト 冬弓舎の本『ためらいの倫理学』
コード ISBN 978-4925220026
ウィキポータル 文学
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ためらいの倫理学――戦争・性・物語』(ためらいのりんりがく せんそう・せい・ものがたり)は、内田樹が著した評論集。単著としては最初に出版された本である[注 1]

概要

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2001年3月10日、冬弓舎より刊行された。装画と装丁は山本浩二[注 2]。2003年8月23日、角川文庫として文庫化された。文庫化に際して、新たに4編の文章が追加された。2014年8月25日にはKADOKAWAから電子書籍として発売された[3]

内田は1999年の春にホームページを開設して以来、「止める人がいないのを幸い」「そこに毎日のように思いつくことを書き、学術誌に寄稿した論文も片っ端からアップロードした」[4]という。それを版元が「戦争論/戦後責任論」、「フェミニズムジェンダー論」、「他者/物語論」という3つの大きなテーマにまとめて構成したのが本書である。

内田は言う。「この本で主に批判の標的にされているのは、フェミニストとポストモダニストである。しかし、それは彼らが私にとって最大の敵であるからではなく、一番近しい隣人だからである。私は自分の中にフェミニズムに深く共感するものを感じ、ポストモダニストの語法に自分と共通するものを感じる。彼らには私からの異議を聴き取る対話的知性が備わっていると信じているからこそ、『でも、何か違う』という言葉をあえて発したのである」[5]

脚注

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注釈

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  1. ^ 本書が出版されるまでの経緯は以下のとおり。2000年頃、当時鳴門教育大学の助手だった増田聡(現・大阪市立大学准教授)が自身のホームページに内田のホームページのリンクをはっていたのが始まりだという。「神戸女学院大教授、内田樹のサイト。敢えて言う、最も正しい世界への対し方がここにある。オレはこんな大人になりたいのである」という増田のコメント付きのリンクを経由して内田の文章を読んだ冬弓舎の社主が「私の力でこの人の本を世に出そう」と決意し、同舎より内田の最初の単著が出版された[1]
  2. ^ 山本浩二は1951年大阪生まれの画家。内田樹とは13歳の時からの付き合いであるという[2]

出典

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  1. ^ とほほの日々 - 2000年8月内田樹の研究室
  2. ^ 罠:山本浩二 Archived 2007年10月10日, at the Wayback Machine.冬弓舎
  3. ^ 株式会社KADOKAWAオフィシャルサイト|ためらいの倫理学 戦争・性・物語
  4. ^ 本書、角川文庫、348頁。
  5. ^ 本書、角川文庫、360頁。