すすたわり
すすたわり | |
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生誕 |
1975年5月26日(49歳) 日本東京都杉並区 |
国籍 | 日本 |
研究分野 | 計算機科学 |
研究機関 | 慶應義塾大学SFC, 株式会社SUSUBOX |
出身校 | 筑波大学 |
博士課程 指導教員 | 安永守利 |
影響を 受けた人物 | 市川道教, 松本元 |
主な受賞歴 | IPA未踏ソフトウェア創造事業 天才プログラマー/ スーパークリエーター認定 |
プロジェクト:人物伝 |
すすたわり(本名:相部範之(あいべ のりゆき)、1975年5月26日[1] - )は、日本の研究者、エンジニア。博士(工学)[1]。
概要
[編集]株式会社SUSUBOX代表取締役[1]。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任准教授[1]。FPGA-CAFE/FabLab Tsukuba店長[2]。2005年度下期IPA未踏ソフトウェア創造事業スーパークリエータ[3][4]。母は、実業家の相部博子。
人物
[編集]二人兄弟の母子家庭で育ち、自由奔放に育てられた。アントレプレナーシップは母親の影響である。物事を論理的に考える癖は、火力発電所関連の仕事をしていた祖父の影響が大きい。小学3年のとき、毎週末に渋谷の児童館にあった電子工作教室に通い、電子回路に興味を持つ。中学2年のときに、所属のボーイスカウトのリーダの勧めで、アマチュア無線を始める。大学は工学院大学電子工学科に進み、念願であった電子工学を学ぶ。卒業論文のテーマを探しているときに、たまたま訪れた理化学研究所脳科学総合研究センターの一般公開で、松本元と市川道教に出会う。当時研究されていた脳型コンピュータの実装にFPGAが使用されており、その魅力にとりつかれる。卒業論文名は「FPGAによる自然空間認識のための視覚情報処理プロセッサの製作」[5]。同年、筑波大学の大学院を受験するも不合格となる。このため、理研のテクニカルスタッフを行いながら、1年間の大学院浪人生活を過ごす。翌年の2000年、2度目の受験で無事、筑波大学大学院修士課程理工学研究科に進学。指導教官は、安永守利。修士論文名は「確率的ニューラルネットワーク向け専用集積回路の研究」[6]。2005年に博士(工学)取得。博士論文名は「再構成可能集積回路の効果的な応用に関する研究」[7]。その後、ポスドク期間中につくばで、電子工作のコミュニティを作るため、もの作りカフェ「FPGA-CAFE」を開く[8]。さらに2012年、カフェを営業拠点[9]として電子回路の受託設計を行うベンチャーを起業。現在、慶應義塾大学SFCにて、パーソナル・ファブリケーション向けの万能工作機械「FABRICATOR」の研究・開発に従事[10]。
略歴
[編集]- 1975年 - 東京都杉並区生まれ
- 1994年 - 多摩大学附属聖ヶ丘高等学校卒業
- 1999年 - 工学院大学電子工学科卒業
- 1999年-2000年 - 理化学研究所 脳科学総合研究センター テクニカル・スタッフ[1]
- 2002年 - 筑波大学大学院修士課程理工学研究科理工学専攻修了
- 2005年 - 筑波大学大学院博士課程システム情報工学研究科コンピュータ・サイエンス専攻修了[11]
- 2005年-2011年 - 筑波大学大学院システム情報工学研究科 産学官連携研究員
- 2009年-2012年 - 筑波大学産学リエゾン共同研究センター研究員兼任[1]
- 2009年 - 工学院大学情報通信工学科 非常勤講師兼任[11]
- 2010年 - FPGA-CAFEを開店[11]
- 2011年 - 店名をFPGA-CAFE/FabLab Tsukubaと改名し、国内初のFabLabのひとつとしてスタートする
- 2012年 - 株式会社SUSUBOXを設立[11] 代表取締役に就任[1]
- 2015年-2017年 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任講師兼任[1]
- 2017年 - 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任准教授兼任
著書
[編集]単著
[編集]- 『FPGA入門 - 回路図とHDLによるディジタル回路設計』秀和システム、2012年7月。ISBN 9784798034317。
- 『回路図で学べるFPGA入門 回路図は読める人のためのHDLガイド』秀和システム、2016年3月。ISBN 9784798045894。
共著
[編集]- 田中浩也、門田和雄、渡辺ゆうか、津田和俊、岩嵜博論、すすたわり、水野大二郎、太田知也、松井茂、久保田晃弘、城一裕『FABに何が可能か - 「つくりながら生きる」21世紀の野生の思考』フィルムアート社、2013年8月。ISBN 9784845913046。
- Fabの本制作委員会『実践Fabプロジェクトノート - 3Dプリンターやレーザー加工機を使ったデジタルファブリケーションのアイデア40』グラフィック社、2013年8月。ISBN 9784766125412。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h “プロフィール”. すすたわり. 2016年10月18日閲覧。
- ^ 人脈を広げたいと「FPGA-CAFE」を経営。そこでの経験が開発のヒントに―SUSUBOX 相部範之氏, fabcross for Engineer, 2015年11月
- ^ 2005年度下期 未踏ソフトウェア創造事業 採択案件概要
- ^ “フリー・ハードウエア”の相部範之氏など12名が未踏ソフトの天才プログラマーに認定, ITpro 日経コンピュータ, 2006年10月
- ^ 卒業論文「FPGAによる自然空間認識のための視覚情報処理プロセッサの製作」概要
- ^ 修士論文「確率的ニューラルネットワーク向け専用集積回路の研究」概要
- ^ 博士論文「再構成可能集積回路の効果的な応用に関する研究」概要
- ^ 「理想の働き方の答えは自分の心の内にある」,あの人とこんな話, 朝日新聞, 2012年11月
- ^ 連載コラム「FabLives ファブラボジャパンの(ほぼ)なんでもつくる日々」第4回「マーケティングツールとして」, jiku AXIS Magazine, 2012年9月
- ^ ファブ地球社会創造拠点プロセステクノロジー研究グループ Archived 2016年2月7日, at the Wayback Machine.
- ^ a b c d 『FPGA入門』著者紹介