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ことわざパロディ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ことわざパロディは、ことわざをもじって、面白く、可笑しくしたものである。

概要

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もともとがリズムを持った口調のよい言葉なので、その良さと言葉の置き換えによる意味の変化、あるいはその内容の変さが笑いに繋がる。漫才コントで使われる他、新聞記事の見出し等に使われることもある。

1960年代には日本SF作家の間でも流行った」と筒井康隆が記しており、その時の産物のひとつ『狂気の沙汰も金次第』は彼の作品中にも何度か使われている。ちなみに、星新一のそれが秀逸であった由[1]

2008年に発刊された文藝春秋の日本語特集号では、詩人の森真紀が創作したことわざパロディが紹介されている[2]。なお、森真紀はことわざパロディの専門書である『悪妻盆に帰らず』(まどか出版、2004年)、『日本語ごっこ』(まどか出版、2005年)も執筆している[2]

ことわざパロディの例

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※括弧内はもとになったことわざ

  • 天才は忘れた頃にやってくる・天災と逃げ馬は忘れた頃にやってくる(天災は忘れた頃にやってくる)[注 1]
  • 命あってのもの(命あっての物種)[注 2]
  • 損して徳とれ(損して得とれ)[注 3]

作品タイトルでは、『花より男子』(花より団子)、『渡る世間は鬼ばかり』(渡る世間に鬼はなし)などがある。

なお、厳密にはことわざパロディとは異なるが、たとえば「赤信号 みんなでわたればこわくない」(ツービート[注 4]標語の形を踏襲しつつ内容は異質な物である。ちなみに、これをさらにもじったものに『ひとりで渡ればあぶなくない』(森毅の著書のタイトル。1989年、筑摩書房)がある。

ことわざパロディを扱った書籍

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  • 『悪妻盆に帰らず―ことわざウラ世界 上』森真紀、まどか出版、2004年 ISBN 4944235194
    • 『日本語ごっこ―ことわざウラ世界 特上』森真紀、まどか出版、2005年 ISBN 4944235267
  • 『にせニセことわざずかん』荒井良二、のら書店、2004年 ISBN 493112920X
  • 『新迷解 ポケモンおもしろことわざ』-ことわざの動物名などをポケモン名に当てはめたもの。げゑせんうえの、あさだみほ、篠崎晃一、小学館、2006年 ISBN 4092271034
    • 『新迷解 もっと!ポケモンおもしろことわざ』げゑせんうえの、あさだみほ、篠崎晃一、小学館、2011年 ISBN 978-4092271555(『新迷解 ポケモン〜』の続編)
  • 『適当男のカルタ〜純次のことわざブック〜』高田純次、青山出版社、2007年 ISBN 9784899980841
  • プロ野球ことわざリーグ』カネシゲタカシ、野球大喜利、宝島社、2013年 ISBN 9784800218452
  • 『ぐでたま哲学』サンリオ、大和書房、2014年 ISBN 9784479670858

脚注

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注釈

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  1. ^ 競馬の格言の一つでもある。一例:【訃報】サニーブライアン[リンク切れ] - 競馬サロン ◇ ケイバ茶論。
  2. ^ パロディを本気で誤用する者もいる。「ものだね」で一つの単語である。
  3. ^ もともとは、パロディのほうが元になっていたという説もある。経革広場[リンク切れ]
  4. ^ 交通安全標語のパロディとなっている。ツービート『ツービートのわッ毒ガスだ―ただ今、バカウケの本』ベストセラーズ(ワニの本)、1980年、2-3頁。

出典

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  1. ^ 最相葉月『星新一 一〇〇一話をつくった人(下)』(新潮文庫)、P.159~162
  2. ^ a b 森真紀「悪妻盆に返らず - ことわざパロディの愉しみ」『文藝春秋SPECIAL』季刊秋号2008年No.6、文藝春秋、116-117頁。