くちびるに歌を (合唱組曲)
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『くちびるに歌を』(くちびるにうたを、ドイツ語: Hab' ein Lied auf den Lippen)は、信長貴富による合唱組曲。この組曲の4曲目の表題曲についてもここで解説する。
概要
[編集]2005年(平成17年)に東海メールクワィアーの委嘱により男声合唱組曲として作曲され、同年に初演された。指揮=飯沼京子、ピアノ=山下勝[1]。その後、2007年に混声合唱版、2011年に女声合唱版が作られた[1]。
組曲を構成する4曲のテキストは、いずれもドイツ語の名詩とその日本語訳から成る。ドイツ語によってロマンティックな音像を導き出し、母国語によって懐深くの情感を呼び覚ますのが狙いである。詩に忠実に音を付していくというよりは、詩から受けたインスピレーションを音像に変換し、その中に言葉を再発見していく方法で構成しているため、作曲されていない詩句がしばしばみられる[2]。終曲は特にその傾向が顕著に表れている。
曲目
[編集]- 白い雲
- わすれなぐさ
- 作詩 - ウィルヘルム・アレント / 訳詩 - 上田敏
- 秋
- 作詩 - ライナー・マリア・リルケ / 訳詩 - 茅野蕭々
- くちびるに歌を
- 作詩 - ツェーザル・フライシュレン / 訳詩 - 信長貴富
- ドイツ語詩は Hab' Sonne im Herzen(山本有三による訳「心に太陽を持て」が有名)の第2連を抜き出し、日本語詞は信長の創作意欲の表れとして第2連を直訳するのでなく原詩を自由に構成し「くちびるに歌を」(Hab' ein Lied auf den Lippen)としている。
楽譜
[編集]以下はすべて音楽之友社から出版されている。
- 男声合唱とピアノのための くちびるに歌を(2007年1月発売[3]、ISBN 9784276548572)
- 混声合唱とピアノのための くちびるに歌を (2008年10月発売[4]、ISBN 9784276544833)
- 女声合唱とピアノのための くちびるに歌を(2011年12月発売[1]、ISBN 9784276554542)
- 第4曲「くちびるに歌を」吹奏楽伴奏版[5](レンタル譜)
- 「くちびるに歌を」オーケストラ伴奏版[6](レンタル譜)
- 「くちびるに歌を」中編成オーケストラ伴奏版[7](レンタル譜)
- 「くちびるに歌を」ピアノ・弦楽合奏伴奏版[8](レンタル譜)
脚注
[編集]- ^ a b c 女声合唱とピアノのための くちびるに歌を - 音楽之友社
- ^ 出版譜の前書き
- ^ 男声合唱とピアノのたの くちびるに歌を - 音楽之友社
- ^ 混声合唱とピアノのたの くちびるに歌を - 音楽之友社
- ^ くちびるに歌を - 吹奏楽伴奏版(ヘ長調) - 音楽之友社
- ^ くちびるに歌を - オーケストラ伴奏版(ヘ長調) - 音楽之友社
- ^ くちびるに歌を - 中編成伴奏版(ヘ長調) - 音楽之友社
- ^ くちびるに歌を - 混声合唱・弦楽合奏・ピアノのための - 音楽之友社