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竹下本店

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
かけや酒蔵資料館から転送)
株式会社 竹下本店

地図
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
690-2701
島根県雲南市掛合町掛合955-1
業種 食料品
法人番号 9280001005680
代表者 代表取締役 竹下三郎
資本金 4000万円
純利益 ▲632万0982円
(2021年09月30日時点)[1]
純資産 ▲1036万0163円
(2021年09月30日時点)[1]
総資産 1億0678万5515円
(2021年09月30日時点)[1]
関係する人物 竹下儀造 - 社長の祖父
竹下勇造 - 同父
竹下登 - 同長兄
竹下亘 - 同次兄
影木栄貴 - 登の孫、DAIGOの姉
DAIGO - 登の孫
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株式会社竹下本店(たけしたほんてん)は、島根県雲南市掛合町掛合にあった酒造会社。第74代内閣総理大臣竹下登の実家として知られ、かけや酒蔵資料館竹下登記念館を併設している。

2022年10月31日に日本酒の国内販売を終了、田部グループへ酒造事業を譲渡し新会社株式会社田部竹下酒造が醸造を開始した[2]。竹下家は経営から退き銘柄も一新される[3]

概要

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創業は幕末期の1866年慶応2年)[4]。竹下家はこの地域の庄屋を務め、山林大地主田部家から酒造の権利を譲り受け、醸造を始めた[5]。屋号は「宮中屋」と称し、銘酒「出雲大衆」を醸造発売する[6]

現在の酒蔵群は1897年明治30年)に建造された[7]竹下儀造は島根県多額納税者に名を連ねた[8]

2003年に醸造を休止し他社に醸造を委託し桶買いに切替え、使用されなくなった酒蔵を雲南市に寄贈。2005年から「かけや酒蔵資料館」として公開[7]

2006年に生家に隣接し竹下登記念館を建設[7]

2015年から地元有志による会員制地酒造り団体により醸造を再開[7]

2022年後継者不在のため、田部竹下酒造に酒造事業を譲渡。

2023年4月28日、株主総会により竹下本店は解散し残務処理を行っていたが、同年10月16日に松江地方裁判所から特別清算開始命令を受けた。負債は2021年9月期末時点で約1億1700万円[3][9]

沿革

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  • 1866年(慶応2年) - 竹下家の6代目理八が、日本酒の醸造業を始める[注 1]
  • 1955年(昭和30年) - 竹下酒造有限会社に組織変更。
  • 1976年(昭和51年) - 竹下三郎が社長就任[11]
  • 1979年(昭和54年) - 株式会社竹下本店に組織変更[11]
  • 2022年(令和4年)6月 - 田部グループが事業継承のため新会社・株式会社田部竹下酒造を設立。
    • 10月31日 - 竹下本店が出雲誉の販売を終了、田部竹下酒造に酒造事業を譲渡。
  • 2023年(令和5年)4月28日 - 竹下本店を解散。

竹下本店時代の銘柄

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  • 出雲誉 - 1975年出雲大衆から改名、登の孫DAIGOの写真ラベルもある。
  • 我が道を行く - ラベルは登の揮毫で書かれ、関連商品にDAIGOの姉である漫画家の影木栄貴が描いた祖父・登の似顔絵入りラベルもある。
  • 都の西北 - 第11代から14代当主4人の母校早稲田大学の校歌の一節より命名。
  • 出雲大衆 - 大正時代から使われていた銘柄を復刻。

かけや酒蔵資料館

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かけや酒蔵資料館
施設情報
事業主体 雲南市
管理運営 株式会社竹下本店
開館 2005年
所在地 690-2701
島根県雲南市掛合町掛合955-1
プロジェクト:GLAM
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併設の酒造資料館、古い酒造りの道具等を展示し、酒の試飲・販売も行っている。

竹下登記念館

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竹下登記念館
施設情報
管理運営 株式会社竹下本店
開館 2006年
所在地 690-2701
島根県雲南市掛合町掛合955-1
プロジェクト:GLAM
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総理大臣在任中の名刺やパスポート、愛用の眼鏡などを展示。「平成」の奉書紙の複写物を展示、原本が竹下家に保存されていたが、のちに国立公文書館に寄贈された[12]

脚注

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注釈

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  1. ^ 創業者は、竹下本店の公式サイトでは「6代目理八」とあるが、『掛合村誌』では「7代目荘太郎」とある[10]

出典

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  1. ^ a b c 株式会社竹下本店 第43期決算公告
  2. ^ キラキラとしたクリアなお酒をめざして」新ブランド日本酒仕込みはじまる(島根・雲南市)」『FNNプライムオンライン』2022年11月8日。2022年11月18日閲覧。
  3. ^ a b 竹下元首相の生家、酒造事業を譲渡 命名の「出雲誉」は販売終了 雲南市」『中国新聞デジタル』2022年11月9日。2022年11月18日閲覧。
  4. ^ 石原、45頁
  5. ^ 『さんいんキラリ別冊』、52頁
  6. ^ 『帝国商工信用録 昭和13年度版 広島県、岡山県、山口県、島根県、鳥取県』島根県8頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2023年1月4日閲覧。
  7. ^ a b c d かけや酒蔵資料館、展示年表
  8. ^ 『日本紳士録 第35版附録』附録 全国多額納税者 島根県57頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2022年8月13日閲覧。
  9. ^ 竹下本店が特別清算開始 負債額は約1億1700万円 - 山陰中央新報デジタル 2023年10月30日
  10. ^ 『掛合村誌』220頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2022年8月13日閲覧。
  11. ^ a b 当蔵の歴史、竹下本店サイト。
  12. ^ 新元号墨書、公文書扱い 政府方針 「平成」は一時竹下元首相の私物に - 東京新聞

参考文献

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  • 白築祐久編『掛合村誌』掛合村、1926年。
  • 交詢社編『日本紳士録 第35版附録』交詢社、1931年。
  • 帝国商工会編『帝国商工信用録 昭和13年度版 広島県、岡山県、山口県、島根県、鳥取県』帝国商工会、1938年。
  • 石原美和『しまね酒楽探訪』今井出版、2013年。ISBN 978-4-906794-32-4 
  • 「さんいんキラリ別冊「神々を魅了した島根の酒」」、グリーンフィールズ、2017年。 

関連項目

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実家が酒造業の歴代内閣総理大臣
  • 宇野宗佑 - 第75代、実家は滋賀県守山市で「栄爵」銘柄の宇野本家、2009年廃業。
  • 佐藤栄作 - 第61~63代、岸信介の弟。
  • 池田勇人 - 第58~60代、実家は広島県竹原市吉名で「豊田鶴」銘柄の池田酒造、のちに豊田酒造に社名変更し酒屋に転業していたが2018年の時点で休業中。
  • 岸信介 - 第57代、実家は山口県田布施町で酒造業を営んでいたが現存しない。

外部リンク

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座標: 北緯35度11分34.1秒 東経132度49分8.1秒 / 北緯35.192806度 東経132.818917度 / 35.192806; 132.818917