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いて座ゼータ星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
いて座ζ星[1]
Zeta Sagittarii
仮符号・別名 アスケラ[2], Ascella[3][4]
星座 いて座
見かけの等級 (mv) 2.607[1]
3.26 / 3.47[5]
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α)  19h 02m 36.73024s[1]
赤緯 (Dec, δ) −29° 52′ 48.2279″[1]
赤方偏移 0.000082[1]
視線速度 (Rv) 24.70km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: 10.79 ミリ秒/年[1]
赤緯: 21.11 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 36.98 ± 0.87ミリ秒[1]
(誤差2.4%)
距離 88 ± 2 光年[注 1]
(27 ± 0.6 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) 0.4[注 2]
ζ星の位置
物理的性質
質量 2.2 / 2.1 M [5]
スペクトル分類 A2.5Va [1]
A2III / A4IV[5]
光度 31 / 26 L[5]
表面温度 9,000 / 8,500 K[5]
色指数 (B-V) +0.08[6]
色指数 (U-B) +0.06[6]
色指数 (R-I) +0.01[6]
他のカタログでの名称
いて座38番星[1]
CD -30 16575[1]
HD 176687[1]
HIP 93506[1], HR 7194[1]
SAO 187600[1]
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いて座ζ星(いてざゼータせい、ζ Sgr / ζ Sagittarii)は、いて座で3番目に明るい恒星3等星

概要

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天の川いて座

+3.26等級のA2型巨星と+3.47等級のA4型準巨星から構成される連星系で、2つの星は平均距離13.4au(近点10.6au、遠点16.1au)の軌道を21.075年の周期で互いを周回している[5]。このペアから75秒離れた位置に見える11等級の恒星は、この100年余りの固有運動の観測結果から、見かけの二重星であると考えられている[5]

名称

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固有名のアスケラ[2] (Ascella[3][4]) は、ラテン語で「脇窩」という意味の言葉に由来する。中世にラテン語訳された『アルマゲスト』でこの星を示すのに使われてから、名称として使われるようになった[3]。2016年9月12日に国際天文学連合の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) は、Ascella をいて座ζ星の固有名として正式に承認した[4]

古代中国では、玄武南斗六星の6番目の星とされた。

脚注

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注釈

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
  2. ^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。小数第1位まで表記

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q SIMBAD Astronomical Database”. Results for zet Sgr. 2015年9月24日閲覧。
  2. ^ a b 原恵『星座の神話 - 星座史と星名の意味』(新装改訂版第4刷)恒星社厚生閣、2007年2月28日、153頁。ISBN 978-4-7699-0825-8 
  3. ^ a b c Paul Kunitzsch; Tim Smart (2006). A Dictionary of Modern star Names: A Short Guide to 254 Star Names and Their Derivations. Sky Pub. Corp.. p. 52. ISBN 978-1-931559-44-7 
  4. ^ a b c IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合. 2016年12月7日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g Jim Kaler (2003年10月3日). “Ascella”. 2016年12月7日閲覧。
  6. ^ a b c 輝星星表第5版

外部リンク

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