Φシリーズ
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Φシリーズ | |
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小説 | |
著者 | 佐竹彬 |
イラスト | 千野えなが |
出版社 | メディアワークス |
レーベル | 電撃文庫 |
刊行期間 | 2005年6月10日 - |
巻数 | 既刊3巻 |
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『Φシリーズ』(ファイシリーズ)は、佐竹彬による日本のライトノベルで筆者のデビュー作。イラストは千野えながが担当。電撃文庫(メディアワークス)より刊行されている。
ストーリー
[編集]あらゆる物質の持つ「情報」を制御する技術である情報学が発達した社会。世界で唯一の情報学専門学校「パスカル」の学生、朝倉渚はミステリアスでΦ(ファイ)と呼ばれているクラスメイト日阪道理に興味を惹かれる。
ある日、渚は学園で起こった不可解な殺人事件に巻き込まれてしまう。さらに容疑者としてその捜査線上にあがってきたのは……。
登場人物
[編集]主な登場人物
[編集]- 朝倉渚(あさくら なぎさ)
- 本作の語り部。国立情報学専門学校(通称「パスカル」)の生徒。6グレートBクラス所属。
- 情報学者の姉がおり、彼女が引きつけられた情報学に興味を持ちパスカルに入学した。現在は一人暮らしをしている。少々人付き合いが苦手(作中の時代においては、珍しい事ではない)。
- 第一巻である殺人事件に関わり、その後、道理と正式に友達になる。以降たびたび事件に巻き込まれ、道理とともに解決していく事となる。彼女自身も幼い頃、姉とともに殺人事件に関わった事があり、このことが彼女の恐怖の原体験となっている。
- 日阪道理(ひさか どうり)
渚と同じくパスカルの生徒。6グレートBクラス所属。物語のキーパーソン的存在。本作における探偵役。
- 常に青いコートを身にまとっている小柄な少年(渚よりは高い)。周囲からはΦ(空集合)と呼ばれており、自分から他人に関わる事はほとんどない(自分から周囲を遠ざけている)。情報学の計算能力は、渚のCPUをかりたとはいえセキュリティシステムに侵入できるほどに高い。右目にちょっとした秘密がある。
- 二年前から数多くの殺人事件に関わっているようで、どんな事件が起きてもいたって冷静に調査に当たる。彼が関わる事件には必ずと言っていいほどベートーヴェンの交響曲第九番の一節が書かれているが、本人によると自分に対するメッセージらしい。
国立情報学専門学校(パスカル)の生徒
[編集]- 牧野理絵
- 渚の友達でクラスメート。6グレートBクラス所属。
- よくショートカットの髪を無理矢理ポニーテイルにしている。服装も活動的で、中学生の男の子のように見える。
- 大蒔忍
- 9グレートAクラス所属。クラスリーダー。
- 酒井芳朗
- 7グレートBクラス所属。初対面の人と話が出来ない。
- 矢野宏
- 8グレートBクラス所属。
- ショーシュ・マーリア
- 8グレートBクラス所属。
- 千々石仁奈
- 9グレートDクラス所属。
- 梶岡慎吾
- 6グレートcクラス所属。
- 白銀邦宏
- パスカルの生徒。8グレートAクラス所属。
- 廣畑百花
- パスカルの生徒。7グレートcクラス所属。
警察
[編集]- 芳賀刑事
- 警察官。
- 粒田
- 警察官。
ファンタズム・タッチャブル参加者
[編集]- 宮沢ちかし
- 国等高校の生徒。
- 貞包翔太
- 国等高校の生徒。
- 武井信也
- 国等高校の生徒。
- 柳田崇仁
- 私立高校の生徒。
- 岩田恵理子
- 介護コミュニティ員
- 楠文生
- 劇団<夢常>メンバー。
ポルターレ・アクアム
[編集]- 道家広菜
- ポルターレ・アクアムの研究長。
- 友廣拓見
- ポルターレ・アクアムの船長
- 今仁一元
- ポルターレ・アクアムの副船長
- 芝崎真澄
- ポルターレ・アクアムの研究員。
- 堤綾佳
- ポルターレ・アクアムの研究員。
- 和泉明仁
- ポルターレ・アクアムの研究員。
- 足立沙世
- ポルターレ・アクアムの医療スタッフ。
その他
[編集]- 朝倉波江
- 渚の姉
- 日阪定理
- 日阪の姉
- 杉浦一樹
- 司書。
- 岩田恵理子
- 介護コミュニティ員
- 柳田崇仁
- 名桜高校の生徒
世界観・用語
[編集]- 世界観
- 情報学の発展により、それを利用した犯罪が多い。また登場人物の対人能力が総じて低めである。
- 情報場
- 物質が持つ場の事。
- 情報場理論
- 物質は場と言う形で情報を持つと言う理論。この理論で物体の認識を説明すると、情報場同士の接触により、お互いの情報が交換されあっているとされる。
- 生体情報場
- 人体の情報場。生体内情報場と外部情報場に分ける事ができ、一般的に情報場と言うと外部情報場の方を指す。
- 回路情報場
- 機械の情報場。情報学の利用により、イデアに来たメールを本体をいじらずそのまま見る事も出来る。
- 情報学
- 情報場に関する学問。作中で披露された情報学利用の技術は「物体の硬度強化」「テレパシー」「音の拡大」「透明化」など多岐にわたる。
- CPU
- 演算領域と訳される。情報場同士の情報交換に介入するときに使われる。脳の一部を利用しているらしい。
- 国立情報学専門学校(パスカル)
- 情報学の学校。先進国において情報学の犯罪抑止方法の一つ「専門の教育機関」であり、このおかげで日本では情報学による犯罪は激減している。
既刊一覧
[編集]- 佐竹彬(著)・千野えなが(イラスト)、メディアワークス〈電撃文庫〉、既刊3巻(2006年3月10日現在)
- 『飾られた記号 The Last Object』、2005年6月10日発売[1]、ISBN 4-8402-3061-7
- 『三辺は祝祭的色彩 Thinkers in Three Tips』、2005年9月10日発売[2]、ISBN 4-8402-3153-2
- 『開かれた密室 Being As Unfixed』、2006年3月10日発売[3]、ISBN 4-8402-3347-0
文庫未収録
[編集]- 人形式に告げる(電撃hp vol.42に収録)
脚注
[編集]- ^ “「飾られた記号 The Last Object」佐竹彬 [電撃文庫]”. KADOKAWA. 2024年10月9日閲覧。
- ^ “「三辺は祝祭的色彩 Thinkers in Three Tips」佐竹彬 [電撃文庫]”. KADOKAWA. 2024年10月9日閲覧。
- ^ “「開かれた密室 Being As Unfixed」佐竹彬 [電撃文庫]”. KADOKAWA. 2024年10月9日閲覧。