懺悔偈
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懺悔偈(さんげげ)とは華厳経四十巻本の普賢行願品から採った偈文(げもん)である。懺悔文(さんげもん)と呼ばれることが多い。解脱の障害となる、貪・瞋・癡の三毒は、身業・口業・意業の三業から生じる点を述べ、これを反省する内容である。
懺悔(さんげ)は悔過(けか)と同義の仏教用語[1]。日本の仏教諸派に於いて、開経偈・三帰依文・誓願(四弘誓願)などと並び、在家檀信徒の日常の読経に広く用いられており、漢文書き下しを読むことも多い。
懺悔文は華厳経(大方広仏華厳経)四十巻本の普賢行願品にあるが、華厳経六十巻や華厳経八十巻本には存在しない一方で、唐の不空訳の普賢菩薩行願讃では「我曽所作衆罪業 皆由貪欲瞋恚癡 由身口意亦如是 我皆陳説於一切」と訳されている[1]。
偈文
我昔所造諸悪業(がしゃくしょぞうしょあくごう)
皆由無始貪瞋癡(かいゆうむしとんじんち)
従身語意之所生(じゅうしんごいししょしょう)[2]
一切我今皆懺悔(いっさいがこんかいさんげ)
偈文の訳(和文)
現代語訳
脚注
- ^ a b 東大寺 - 二月堂修二会十一面悔過
- ^ 禅宗系は「従身口意之所生(じゅうしんくいししょしょう)」
- ^ 「大方廣佛華嚴經 卷第四十 (般若)」『SAT大正新脩大藏經テキストデータベース』第10巻、東京大学大学院人文社会系研究科、No.0293, 0847a16、2018年 。
関連項目