石垣島
石垣島 | |
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所在地 | 日本(沖縄県石垣市) |
所在海域 | 太平洋(東シナ海・フィリピン海) |
所属諸島 | 八重山諸島 |
座標 | 北緯24度20分04秒 東経124度09分22秒 / 北緯24.33444度 東経124.15611度座標: 北緯24度20分04秒 東経124度09分22秒 / 北緯24.33444度 東経124.15611度 |
面積 | 222.54 km² |
海岸線長 | 162.2 km |
最高標高 | 525.5 m |
最高峰 | 於茂登岳 |
プロジェクト 地形 |
石垣島(いしがきじま)は、沖縄県石垣市に属する島で、沖縄県内では沖縄本島、西表島に次いで3番目に広い島である。日本全体では、本土と沖縄本島を含め、熊本県上天草市・天草市に属する天草上島に次いで 21番目の面積を持つ[1]。人口は約4万7千人[2]。
概要
石垣島は八重山諸島の政治・経済・教育・交通などの中心地で、県庁所在地である那覇市との距離は南西に410km離れており[3]、その距離は東京から岐阜間に相当する。逆に台湾とは概ね270kmしか離れておらず、地理的には日本のほとんどの地域よりも台湾に近い場所に位置している。
歴史
白保竿根田原洞穴遺跡から日本最古と見られる約2万年前の人骨が見つかっている。
八重山地震(1771年)時を含めて、巨大津波が過去2000年間に4度押し寄せたことが地層調査で明らかになっている[4]。
地理
地勢
概形としてはほぼ正方形に近く、北東部に細長く平久保半島が突き出ている。面積は222.25km2[5]、島の中央やや北にある標高 525.5 m の於茂登岳は沖縄県の最高峰であり、この山以北は山がちとなっている。南部は隆起サンゴ礁の平地が多く、人口もこちらに集中する。南部に向かう宮良川の他には、あまり大きな川はない。
気候
石垣島 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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雨温図(説明) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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亜熱帯海洋性気候に属する[6][7]。また気象庁の平年値(1981-2010年)に基づくと、ケッペンの気候区分上は熱帯雨林気候 (Af) に相当する。
- 石垣島
- 伊原間
- 最寒月平均気温 18.3 ℃(1月)
- 最暖断月平均気温 28.8℃ (7月)
- 年間平均気温 23.8℃
- 最少雨月降水量 122.3 mm(7月)
- 最多雨月降水量 250.6 mm (9月)
- 乾燥限界 616 mm < 年平均降水量 2168.8 mm
自然
古くから開発が進んでおり、森林の面積は多くない。しかし隣接する西表島とは共通する種も多く、イリオモテヤマネコこそいないものの、貴重な種が多いことに変わりはない。若干の差が見られるものもあり、たとえばヤエヤマスミレは、種としてはこの両島のみに分布する固有種であるが、亜種である西表島のものに対して石垣のものは変種のイシガキスミレとされている。なお、西表が未だに多くを森林に覆われているのに対して、開発が進んだ石垣島では数を減らしている生物も多く、たとえばコナカハグロトンボは石垣個体群のみを沖縄県が絶滅危惧種に指定している。北部の米原のヤエヤマヤシ群落は天然記念物に指定されている。
宮良川河口のマングローブは、国内最大の面積をもつ。西部の名蔵アンパルは2005年にラムサール条約に基づいて保護すべき貴重な湿地に登録された。
2007年8月1日、石垣島の面積の約3割にあたる約 7,000 ha が西表国立公園へ編入されるとともに、名称が西表石垣国立公園に変更された。これにより、かつて新空港問題で有名となった白保地区等が海中公園地区とされ、海中公園の面積は国内最大となった。これは、国立公園としては、1964年の富士箱根伊豆国立公園以来43年ぶりの大規模な拡張である[8][9]。
海岸ではサンゴ礁の発達がよく、特に南西側は西表にまで広がる、いわゆる石西礁湖に面する。東南側の白保のさんご礁は開発がらみで有名になっているが、北部の川平湾も、流れが急で多様なサンゴがみられることで有名である。特に白保海岸のサンゴ礁には、1987年にIUCN(国際自然保護連合)の調査により、世界有数の規模であり、北半球最大とされたアオサンゴの大群落をはじめ、ハマサンゴの巨大な群落やマイクロアトール、ユビエダハマサンゴの群落が約120種分布しており、30属70種以上の造礁サンゴが生息するとされている[10]。
生物
この地域に固有の動植物(固有種)は多い。その多くは西表島と共通である。それらのうち、「石垣」の名を冠する代表的な生物としては以下のようなものがある。
- 脊椎動物:イシガキトカゲ・イシガキカエルウオ・イシガキヒヨドリ
- 昆虫:イシガキトゲウスバカミキリ・イシガキニイニイ
- その他の無脊椎動物:イシガキヌマエビ
- 植物:イシガキスミレ・イシガキキヌラン・イシガキタキミシダ
なお、他にイシガキダイやイシガキフグといった生物も存在するが、これらは石垣島とは無関係である。
放送
- 石垣市#放送参照。
ダイビング・シュノーケリング
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島の周辺は、日本の代表的なダイビングポイントの一つとして知られ、1年を通して多くのダイバーが訪れる場所となっている。2012年に実施された専門雑誌におけるアンケートでは日本国内部門において1位に選出された[11]。
周辺には世界有数のオニイトマキエイ(マンタ)のクリーニングポイントがあり、夏季から秋季を中心とした年間において遭遇率は高いとされる。また、洞窟潜水をするダイバーも訪れる。
島にあるダイビングショップは150店舗といわれている。市街・川平・北部の各エリアといった島の周辺のみならず、海況や利用者の要望に応じて八重山列島の各島(竹富島、西表島、黒島、小浜島、波照間など)への案内も行っている。
また、シュノーケリングについても島の業者による観光客向けのツアーが催行されている。
石垣島が登場する作品
- モスラ2 海底の大決戦
- バガージマヌパナス;池上永一
- カジマヤー;池上永一
- 夏化粧;池上永一
- 統ばる島;池上永一
- サウス・バウンド;奥田英朗
- 匿名者のためのスピカ ; 島本理生
名所・旧跡・観光スポット・施設
- 具志堅用高記念館
- 石垣島天文台
- 玉取崎展望台
- 川平湾 - 「川平湾及び於茂登岳」として国の名勝に指定。
- 於茂登岳 - 同上。
- 野底マーペー
- 白保サンゴ礁
- 平久保崎
- 沖縄県営バンナ公園
- 宮良殿内 - 建物は国の重要文化財、庭園は国の名勝に指定。
- 唐人墓- 観音崎にある1852年のロバート・バウン号事件で犠牲になった中国人苦力の慰霊墓地。
- 石垣市立八重山博物館
- オヤケアカハチの碑
- フルスト原遺跡 - 国の史跡に指定。オヤケアカハチの居城跡といわれる。
- 先島諸島火番盛(平久保遠見台、川平火番盛) - 国の史跡に指定。
- 請福酒造 - 社内に設置される完全手造りの「漢那蒸留所」は日本で「最も小さいであろう」蒸留所である。見学や参加も可能。
島外との交通
2013年に新石垣空港(南ぬ島石垣空港)が開港し、旧空港時代から就航している日本トランスオーシャン航空・琉球エアーコミューターおよびANAのほか、LCCを含む格安航空会社のスカイマークやPeach Aviationが新たに就航したほか、国際線も新たに就航した。
定期旅客航路は、かつては琉球海運や有村産業による那覇や台湾、香港などへの航路を運航していたが、いずれも運航を休止するか旅客営業を取りやめている。八重山列島各島への定期旅客航路については石垣港などを参照。
ゆかりのある人物
- マーク・パンサー - 過去に居住
脚注
- ^ 国立天文台(編) 平成19年 理科年表 p.565 ISBN 4621077635
- ^ 加藤庸二『島の博物事典』成山堂書店、2015年、62頁。ISBN 978-4-425-91151-6。
- ^ 加藤庸二『原色 日本島図鑑』(改訂第2版)新星出版社、2013年、359頁。ISBN 978-4-405-07166-7。
- ^ “巨大津波、石垣島へ過去4回襲来 600年間隔で発生か 地層に痕跡”. 沖縄タイムス. (2017年5月31日)
- ^ “平成27年全国都道府県市区町村別面積調 島面積” (PDF). 国土地理院. p. 111 (2015年10月1日). 2016年2月29日閲覧。
- ^ 小林真(1998) (PDF) 石垣島におけるパイナップル圃場の土壌保全を目的とした芝草類の畦間被覆作物としての利用技術, 芝草研究 26(2), 157-169
- ^ 石垣島地方気象台 八重山地方の気候の特徴
- ^ 報道発表資料【開催予定】石垣島の国立公園編入に関する説明会の開催 - 九州地方環境事務所
- ^ 西表島国立公園大規模拡張へ 石垣島の陸域7022ヘクタールと周辺海域編入【八重山毎日オンライン】
- ^ サンゴ礁保護研究センター「しらほサンゴ村」
- ^ ダイバー8,513人が選んだ海・クルーズ・サービス・水中カメラ・旅行社は? ダイブ&トラベル大賞2012 人気ランキング発表 ! - Marine-Web(2013年3月4日閲覧) ※雑誌「マリンダイビング」掲載。