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予告犯

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予告犯
ジャンル サスペンス
漫画:予告犯
作者 筒井哲也
出版社 集英社
その他の出版社
ブラジルの旗 JBC
掲載誌 ジャンプ改
レーベル ヤングジャンプ・コミックスΧ
発表号 2011年Vol.2 - 2013年9月号
発表期間 2011年7月25日 - 2013年8月10日
巻数 全3巻
話数 全22話
小説:予告犯 -THE CHASER-
著者 筒井哲也(原作)
久麻當郎(小説)
イラスト 筒井哲也
出版社 集英社
レーベル JUMP j BOOKS
発売日 2015年5月19日
巻数 全1巻
漫画:予告犯 -THE COPYCAT-
原作・原案など 筒井哲也(原案)
宝生仁海(ストーリー協力)
作画 小幡文生
出版社 集英社
掲載誌 ジャンプ改
週刊ヤングジャンプ
レーベル ヤングジャンプ・コミックス
発表号 JX:2014年5月号 - 9月号
YJ:2015年15号 - 連載中
巻数 既刊2巻(2015年5月現在)
テンプレート - ノート
ポータル 漫画

予告犯』(よこくはん)は、筒井哲也による日本漫画である。『ジャンプ改』(集英社)にて2011年から2013年9号まで連載された。単行本は全3巻(同社、ヤングジャンプコミックス改)。

2015年生田斗真主演の映画化作品が公開中。また同年6月7日からは東山紀之主演で映画版から1年後という設定でネットで疑似裁判を行う裁判官を描いたテレビドラマ化作品が放送[1]

あらすじ

警視庁のネット犯罪の対策部署として設立されたサイバー犯罪対策課。ある日、動画サイトYOURTUBEに、新聞紙を頭に被った男が、某食品加工会社に放火の予告をしている動画が発見される。その後も幾度となく犯罪予告を繰り返す男。警視庁はこの男を“新聞男”と名付ける。サイバー犯罪対策課は新聞男は複数犯であると睨み、新聞男らの正体や動機を探るべく本腰を入れて調査を始めるようになる。

ネット上では通称“シンブンシ”と呼ばれることの多い新聞男。彼らは主にソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で失言をして炎上騒ぎを起こした者に対して、犯罪予告をしてその後制裁を行っている。制裁の方法もターゲットを監禁拉致して重傷を負わせる、精神的苦痛を与える、または世間での評判を失墜させるようなケースまで様々である。また、シンブンシ一味の真似をして駅前での殺害予告を実行しようとする者が現れるなど、社会現象を巻き起こすまでなった。ネット上のユーザー投票でも徐々に支持が不支持を上回るようになり、シンブンシはカリスマ的ともいえる人気を博していく。

シンブンシの真の目的は?そして警視庁サイバー犯罪対策課の包囲網は彼らを捕えることができるのか?

登場人物

予告犯グループ

ゲイツ/奥田宏明(おくだ ひろあき)
インターネットカフェのフラットシート席からインターネットの動画に予告を投稿している、予告犯グループ“シンブンシ”の主犯格。元々はIT会社の派遣社員であったが不当解雇に遭い、日雇いの肉体労働を始めるようになる。
カンサイ/葛西智彦(かさい ともひこ)
大阪出身の長身で細身の男。音楽の道を目指してバンドを組んでいたが途中で挫折した。バンド解散の日、自殺願望の強いファンの一人から致死量20人分の青酸カリが入った銃弾のペンダントをもらったことがあり、他のメンバーに分けている。
メタボ/寺原慎一(てらはら しんいち)
福岡出身の小太りの男。ギャンブルにハマってしまい、家業を引き継ぐことを諦めてしまった。「SOLT BANK HAWKS」と書かれた帽子をかぶっている。
ノビタ/木村浩一(きむら こういち)
宮城出身の眼鏡をかけた男。無口で女性と上手く話すことができない。高校卒業以降引きこもりだったが、父親を腎不全で亡くしたことをきっかけに実家を追い出される。

警察関係者

吉野絵里香(よしの えりか)
警視庁のサイバー犯罪対策課の班長。わずか26歳で警部補に上り詰めたエリートで、シンブンシ一味の追跡に執念を燃やす。青木逮捕に際し、シンブンシ一味の逮捕に失敗したとして辞職届を出したり、高額の機械を自腹で買うなど、本事件に非常に執着している。
岡本大毅(おかもと だいき)
同じくサイバー犯罪対策課に所属する刑事。ITに対してはあまり明るくなく、吉野や市川に説明を受ける場面が多々ある、ある意味で最も読み手に近い人物。いわゆる人情派の刑事であるため、吉野の「それが誰かのためになるという間違いのない確信を得たとき、人は利益を超えた行動をとる」という言葉が本件の核心であることを、吉野本人よりも早い段階で察知していた。ペットの世話をネットでできることを市川から学んでおり、ITに関して全く関心がないというわけではない。また、そういった理由から、徹夜作業や長丁場を嫌っている。
市川学(いちかわ まなぶ)
同じくサイバー犯罪対策課に所属する刑事。ITに対して明るく、予告がピットボーイで行われていることを確定させ、逃げられたとはいえ、Wi-Fiを解析して犯行が行われた付近を特定したり、画像解析から奥田の身体的特徴を3D化させるなど、課の参謀として活躍している。合理主義な性格であるため、本事件は自己顕示欲の強い者による愉快犯のようなものと考えていたが、次第に矛盾を感じるようになり、その考えを改めていった。
松本慎一(まつもと しんいち)
警視庁のサイバー犯罪対策課の課長。吉野、岡本、市川の上司に当たる。青山祐一はシンブンシ一味とは無関係だと主張する吉野とは意見が対立した。吉野は作戦失敗の責任を取ろうと辞職願まで出すが、これを受理拒否した。
新垣(あらがき)
高速隊の隊員。自称“湾岸の鷹”のドライビングテクニックをもつ。吉野に惚れ込でいるが、名前の読み方を「にいがき」と間違えられるなど、印象が薄いようである。

ターゲットにされた人物・企業・団体

食品加工会社
石川県K市にある食品加工業者。食中毒事件を起こし記者会見を開いたが、誠意をもった態度で会見に臨まなかった。そのためシンブンシ一味の予告ターゲットの対象となり、会社の建物を放火された。
藤木秀也(ふじき しゅうや)
某外食店の元バイト店員。店の調理器でゴキブリを揚げるというメニューをソーシャル・ネットワーキング・サービスmixiだと思われる)の日記で発表したが、たちまち炎上した。
関修二(せき しゅうじ)
R大学の元学生。同じ大学に通う学生が性犯罪事件を起こしたことに対し、被害者の女性を侮蔑した内容のつぶやき(Twitterだと思われる)を残し炎上した。それが原因で就職の内定取り消しを喰らったらしい。
池端正義(いけはた まさよし)
某ネットサービス企業に勤める会社員。採用面接を受けに来た志望者を馬鹿にした内容をネット上(Facebookだと思われる)で実況解説をしたことで、シンブンシのターゲットにされる。
シーガーディアン
反捕鯨運動などを行っている海外の環境保護団体。代表者はボブ・パーカーという名の64歳のカナダ人。東日本大震災の津波被害の映像を見て「天罰が下った」という内容の書き込みを行ったことで、シンブンシにサイバー攻撃の予告をされる。
設楽木匡志(したらぎ ただし)
現職の衆議院議員。未成年者のネット利用規制や匿名掲示板の全面規制などを掲げた法案を立ち上げた。シンブンシのターゲットとなり、殺害予告をされる。

その他

桝山翔太(ますやま しょうた)
栃木県U市に住む中学生。ゲームソフトの違法アップロードを行い著作権侵害の罪に問われた。
堀井(ほりい)
ゲイツが過去に勤めていたIT会社の社長。派遣社員から正社員への登用を希望したゲイツの期待を反故にした挙句、ゲイツを解雇した。
モデルは株式会社ライブドアの元社長堀江貴文だと思われる。
ノモト清掃の社長と社長夫人
ビルの外壁清掃を事業とする清掃会社。夫婦で経営している。ゲイツは以前ここで働いていたが、作業中に部屋の中を覗き見をしていたことでクレームとなり解雇された。しかし、その覗き見も犯罪予告をする上で意味のあることだった。
ヒョロ/ネルソン・カトー・リカルテ
フィリピン出身の日系人。屈託無く明るい性格で、元来会話の少ない日雇いで出会ったゲイツ達が一丸となる柱となった人物。日本人の父親を探すため腎臓を売ってまで日本にやって来た(本人は隠し続けていたが、ノビタがヒョロに腎不全の症状(体がかゆい、腎臓がある部分が傷むなど)から発症を察知したため、この経緯を話している)が、炎天下での作業中に体調不良を起こし、そのまま病死した。以前はインターネットカフェで働いており、そこで手に入れた「OTPトークン」と呼ばれるセキュリティキーをおみくじマシーンとして使っていた。この「OTPトークン」は後にシンブンシらが予告犯罪をする上で欠かせないアイテムとなった。
石田清志(いしだ きよし)
ゲイツら5人が住み込みで肉体労働を行っていた際の現場監督。助け合いの精神を持たない人物。ヒョロが病死した際も全く悲しむ様子を見せず、ヒョロの死体にシャベルを投げつけ埋葬するよう指示した。その辛辣さにメタボが激昂し、最終的に殺害された。享年58。最終話にて名前が明かされる。
楓(かえで)
岩手県K市にある麺屋高村というラーメン屋で働く女性店員。ノビタにビニール傘を貸し出す。
青山祐一(あおやま ゆういち)
インターネットカフェ「ピットボーイ」で働く店員。宮城県石巻市の出身。店に訪れたゲイツを見てシンブンシの正体に気付いた。シーガーディアンへの制裁に共感を持ち、ゲイツの逃亡の手助けをした。

映画

予告犯
監督 中村義洋
脚本 林民夫
原作 筒井哲也
出演者 生田斗真
戸田恵梨香
鈴木亮平
濱田岳
荒川良々
音楽 大間々昂
制作会社 WOWOW FILMS
C&Iエンタテインメント
製作会社 映画「予告犯」製作委員会
TBSテレビ
WOWOW
配給 東宝
公開 日本の旗 2015年6月6日
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 1億9,907万円[2]
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2015年6月6日公開。主演は生田斗真で、監督中村義洋が務める。共演者は戸田恵梨香など[3]

キャスト(映画)

スタッフ(映画)

作品の評価

興業収入

2015年6月6日に、全国321スクリーンで公開され、動員14万4,631人、興収1億9,907万5,100円を記録[5]

テレビドラマ

予告犯 -THE PAIN-』(よこくはん ザ ペイン)のタイトルで、2015年6月7日からWOWOWの『連続ドラマW』で放送中。全5話(予定)。主演は東山紀之。映画版のストーリーから1年後を描いたオリジナルストーリーとなる。映画版の監督中村義洋が本作でも監督も務め、戸田恵梨香が映画版と同じ役で出演する[1]

主なキャスト(ドラマ)

スピンオフ作品

予告犯 -THE CHASER-

予告犯 -THE CHASER-』(よこくはん ザ チェイサー)は、久麻當郎によるスピンオフ小説である。2015年に集英社(JUMP j BOOKS)から刊行された。

吉野絵里香と警視庁サイバー犯罪対策課のその後の活躍を描く。

予告犯 -THE COPYCAT-

予告犯 -THE COPYCAT-』(よこくはん ザ コピーキャット)は、作画:小幡文生、ストーリー協力:宝生仁海によるスピンオフ漫画である。2014年に『ジャンプ改』で連載され、同誌の休刊後は『週刊ヤングジャンプ』へ移籍して2015年から連載中である。

シンブンシの模倣犯(コピーキャット)を行う高校生グループのストーリーである。

書誌情報

スピンオフ作品

脚注

  1. ^ a b 東山紀之がドラマ版「予告犯」主演で新境地!生田斗真の映画版から約1年後描く”. シネマトゥデイ (2015年4月16日). 2015年4月16日閲覧。
  2. ^ ディズニー『トゥモローランド』が生田斗真『予告犯』を制してナンバーワン!【映画週末興行成績】”. シネマトゥデイ (2015年6月9日). 2015年6月10日閲覧。
  3. ^ “生田斗真「予告犯」主演で新聞マスク男に!戸田恵梨香、鈴木亮平ら参戦”. 映画.com. (2014年8月12日). http://eiga.com/news/20140812/2/ 2014年8月12日閲覧。 
  4. ^ 福山康平、映画『予告犯』で俳優デビュー「プレッシャーしかありません」”. ORICON (2015年6月3日). 2015年6月3日閲覧。
  5. ^ ディズニー『トゥモローランド』が生田斗真『予告犯』を制してナンバーワン!【映画週末興行成績】”. シネマトゥデイ (2015年6月9日). 2015年6月10日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i j k l 相関図 | 連続ドラマW『予告犯』”. 2015年4月16日閲覧。
  7. ^ TVガイド2015年5月30日 - 6月5日 夏ドラマ250超顔カタログp.22 - 27

出典

以下の出典は『集英社BOOK NAVI』(集英社)内のページ。書誌情報の発売日の出典としている。

外部リンク

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