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* 11楽器のための《五つの時間》:「二十世紀音楽研究所主催第3回現代音楽祭」委嘱作品([[1959年]])
* 11楽器のための《五つの時間》:「二十世紀音楽研究所主催第3回現代音楽祭」委嘱作品([[1959年]])
* [[フルート]]、[[チェロ]]と[[ピアノ]]のための《層》(1959年)
* [[フルート]]、[[チェロ]]と[[ピアノ]]のための《層》(1959年)
* 電子音響とアンサンブルとナレーションと合唱のための《黒い僧院》(1959年):制作 - [[NHK大阪放送局]]<ref>{{Cite web |url = https://web.archive.org/web/20220529135034/https://www4.nhk.or.jp/P446/x/2022-06-05/07/73003/4652040/|title = NHK大阪放送局制作 詩 北園克衛 技術 徳尾野昌男|website = www4.nhk.or.jp|publisher = NHK-FM|date = |accessdate = 20222-06-05}}</ref>
* 電子音響とアンサンブルとナレーションと合唱のための《黒い僧院》(1959年):制作 - [[NHK大阪放送局]]<ref>{{Cite web |url = https://web.archive.org/web/20220529135034/https://www4.nhk.or.jp/P446/x/2022-06-05/07/73003/4652040/|title = NHK大阪放送局制作 詩 北園克衛 技術 徳尾野昌男|website = www4.nhk.or.jp|publisher = NHK-FM|date = |accessdate = 2022-06-05}}</ref>
* 室内楽のための《カンツォーナ・ダ・ソナーレ第1番》([[1960年]]):ISCM主催世界音楽祭[[ウィーン]]大会入選([[1962年]])
* 室内楽のための《カンツォーナ・ダ・ソナーレ第1番》([[1960年]]):ISCM主催世界音楽祭[[ウィーン]]大会入選([[1962年]])
* 室内管弦楽のための《イソモルフィズミ - 同型》:第2回ISCMイタリア支部主催[[ローマ]]国際作曲コンクール入選(1962年)
* 室内管弦楽のための《イソモルフィズミ - 同型》:第2回ISCMイタリア支部主催[[ローマ]]国際作曲コンクール入選(1962年)

2022年6月9日 (木) 04:03時点における版

松下 眞一
別名 九羅 十輔(くら とうすけ)
倉 斗鶏佑(くら とうすけ)[1]
生誕 1922年10月1日
日本の旗 日本 大阪府茨木市[1]
死没 (1990-12-25) 1990年12月25日(68歳没)[1]
学歴 九州帝国大学理学部卒業(1947年)
九州大学大学院文部省特別研究生修了(1951年)[1]
ジャンル クラシック音楽
職業 作曲家・数学者・物理学者

松下 眞一まつした しんいち Shin-ichi Matsushita[2][注釈 1]1922年10月1日 - 1990年12月25日)は、日本現代音楽作曲家数学者・物理学者・宗教学者・哲学者である。

略歴

大阪府茨木市生まれ。大阪府立旧制茨木中学校を経て、旧制第三高等学校(現・京都大学)に入学する。この間に、父・松下久一より作曲を、中村良治にピアノ和声、永井巴に作曲と和声、朝比奈隆指揮を師事した。幼少の頃より、音楽文学科学天文学に関心を抱く。中学時代より、ミヨードビュッシーオネゲルストラヴィンスキーバッハ等の楽曲に親しむとともに、十二音技法の始祖ヨーゼフ・マティアス・ハウアーの思想に傾倒し、13歳で最初の交響曲を作曲していた[3]。九州帝国大学(現・九州大学)理学部、同大学院へ進み、1945年修了。数学(位相解析学)専攻。1949年大阪市立大学理学部助教授に就任。1952年に論文On topological groups[4]を発表し、現在においても高く評価されている[5]1957年山縣茂太郎、徳田正彦、前田和男、中瀬古和、沢田四郎、網代栄三、本田周司らと新作曲家集団を結成した[6][7]1965年には、ドイツの数学者パスカル・ヨルダン[8]に乞われ、ヨルダン代数の共同研究のためハンブルク大学客員教授、及び国立理論物理学研究所の客員研究員として渡欧。しかし、宇宙物理学の分野では彼の単著論文は見つからない。1980年に帰国するまで、15年間にわたりドイツハンブルクに滞在。帰国後は、宗教哲学について、いくつかの雑誌に寄稿があるほか、若干の啓蒙書が執筆された。絶筆は「弦楽四重奏曲 (1988)」[9]。二十世紀音楽研究所主催現代音楽祭作曲コンクール同着優勝の武満徹が国際的な名声を得るのとは対照的に[10]松下の作品は埋もれてしまった。

主要作品

  • 管弦楽のための《トッカータとフーガ》:第25回毎日音楽コンクール第3位入賞(1956年)
  • ピアノと管弦楽のための《交響的作品》:第26回毎日音楽コンクール入選(1957年)
  • 3群の管弦楽のための《相関》:第1回ISCMイタリア支部主催ローマ国際作曲コンクール入選(1958年)
  • 8奏者のための《室内コンポジション》:二十世紀音楽研究所主催現代音楽祭作曲コンクール第1位(1958年), フランス大使賞受賞
  • 11楽器のための《五つの時間》:「二十世紀音楽研究所主催第3回現代音楽祭」委嘱作品(1959年)
  • フルートチェロピアノのための《層》(1959年)
  • 電子音響とアンサンブルとナレーションと合唱のための《黒い僧院》(1959年):制作 - NHK大阪放送局[11]
  • 室内楽のための《カンツォーナ・ダ・ソナーレ第1番》(1960年):ISCM主催世界音楽祭ウィーン大会入選(1962年)
  • 室内管弦楽のための《イソモルフィズミ - 同型》:第2回ISCMイタリア支部主催ローマ国際作曲コンクール入選(1962年)
  • 管弦楽のための交響曲第3番《次元、交響的祈り》(1960年/1961年改訂):第1回音楽クリティーククラブ賞受賞(1962年)/大阪芸術賞受賞(1966年)
  • ピアノのための《スペクトラ第1番》:(1964年)
  • 7楽器のための《フレスク・ソノール - 壁画》:第38回ISCM主催世界音楽祭マドリード大会入選(1965年)
  • 室内楽のための《ダス・ツァイヘン - 記号》:ドイツ大使賞受賞(1965年)
  • 管弦楽のための《交響曲第4番 - 生》:ドイツ大使賞受賞
  • 管弦楽と合唱とソリスト群のための《交響曲第6番 - シンフォニア・サンガ》:文化庁芸術祭優秀賞受賞(1974年)
  • 合唱のための《カンタータ仏陀 - 第3番》:文化庁芸術祭優秀賞受賞(1977年)
  • 管弦楽のための《交響曲第7番・オーケストラのための新しい歌 -詩編98の1による》(1982年, 1984年/1987年改訂)

音盤

  • 「交響曲第6番《シンフォニア・サンガ》」(日本ビクター/2LP)
  • 「Ensemble Slavko Osterc 」 Ivo Petric指揮 / Ensemble Slavko Osterc (ユーゴスラヴィア RTV/LP)
  • 「Music Today of Japan/現代日本の音楽 - 12」 秋山和慶指揮/東京ゾリステン (DENON/CD)
  • 「雅楽 四天王寺聖霊会と現代雅楽」 大阪四天王寺雅亮会 (CBSソニー/4LP)
  • 「東京佼成ウィンド・オーケストラ・オリジナル・シリーズVol.8 The Lotus Sutra」 秋山和慶/佼成W.-O. (佼成出版社/LP)
  • 「交響幻想曲《淀川》」朝比奈隆指揮/大阪フィルハーモニー交響楽団、他 (大阪青年会議所/LP)
  • 「交響幻想曲《淀川》」小野田宏之指揮 大阪音楽大学管弦楽団/大阪音楽大学合唱団 (CD)
  • 「交響幻想曲《淀川》」酒井睦雄指揮/相愛オーケストラ、他 (大阪市教育振興公社/CD)
  • 「星達の息ぶき / 松下真一の世界」平尾はるな、山岡重信、野平一郎、小林功、菅原淳、他 (日本ビクター/LP)
  • 「G.サットマリーによる大阪芸術大学《塚本英世記念館・芸術情報センター・オープニング》パイプオルガン演奏」(RCA/LP)
  • 「ピアノ・コスモス:現代日本ピアノ曲選 1960-69」本荘玲子、高橋アキ、他 (日本クラウン/2LP)
  • 「現代日本チェロ名曲体系」岩崎洸 (東芝EMI/5LP)
  • 「現代日本チェロ名曲体系-Ⅰ・Ⅱ」岩崎洸(TOWER RECORDS|EMIミュージック・ジャパン/4CD)
  • 「パーカッションの驚異/Percussion Fantastic」秋山和慶/高橋悠治/山口保宣 (CBSソニー/LP)
  • 「Music & Graphic」Zsigmund Szathmry (Wergo/CD)
  • 「現代日本音楽の古典(15) / ピアノの変換」高橋悠治 (DENON/CD)
  • 「Good composers extra 80年代ピアノ曲」平尾はるな、他 (Brain/CD)
  • 「現代チェロ名曲集」岩崎洸 (東芝EMI/CD)
  • 「福島和夫:鎮魂歌」秋山和慶/東京ゾリステン (DENON/CD)
  • 「Concert 20-21=日本の作曲・21世紀へのあゆみ:23」稲垣聡(p)/宮本典子/二ツ木由紀(perc)、他 (CD)
  • 「現代日本の作曲家シリーズ-30/松下眞一作品集」秋山和慶、読売日本S.O.、G.サットマリー (fontec/CD)
  • 「朝比奈隆指揮「大阪の秋」〜国際現代音楽祭から〜」朝比奈隆指揮/大阪フィルハーモニー交響楽団/栗山智子(vn) (自主制作/CD)
  • 「音の始源を求めて8/稲村・徳尾野・佐々木・大津の仕事」徳尾野昌男/NHK大阪放送局(サウンド3/CD)
  • 「《音絵巻 茨木童子》」本山秀毅指揮/茨木市音楽芸術教会10周年記念混声合唱団、他 (CAMERATA/CD)
  • 「いばらき音絵巻」堤俊作指揮/大阪フィルハーモニー交響楽団、市制60周年記念合唱団、他(CAMERATA/CD)
  • 「音楽法要(仏教ミサ)第1番」 (仏教音楽普及会/LP)
  • 「法華経によるカンタータ《沸陀》第1番」山田一雄指揮/東京佼成交響楽団 (立正佼成会/3LP)
  • 「法華経によるカンタータ《沸陀》第2番」山田一雄指揮/山本直純指揮 (立正佼成会/3LP)
  • 「法華経によるカンタータ《沸陀》第3番」山田一雄指揮/読売日本交響楽団/プロムジカ室内楽団 (立正佼成会/3LP)
  • 「頌讃曲(オラトリオ)《親鸞》」 (真宗教団連合、他/2LP)
  • 「音楽法要/親鸞賛仰」(ミノルフォン/7LP)

著書

  • 「西風にのって鐘は鳴る - ヨーロッパの中での眼、ヨーロッパからの眼」(音楽之友社)
  • 「天地有楽 - ある作曲家の遺言」(音楽之友社)
  • 「法華経と原子物理学―いのちの力よ、湧きあがれ (カッパ・ブックス)」(光文社, 1979年)
  • 「時間と宇宙への序説」(サイエンス社, 1980年)
  • 「般若心経とブラックホール―技術と人間性は調和できるか (カッパ・ブックス)」(光文社, 1985年)

脚注

注釈

  1. ^ www.semanticscholar.org登録名

出典

  1. ^ a b c d 日本の作曲家 近現代音楽人名事典 2008, pp. 616–617, 松下 真一.
  2. ^ 松下眞一が本名だが、常用漢字制限があった時代は松下真一の名を用いた。
  3. ^ ムック・日本の作曲20世紀 ISBN 4-276-96074-6 p.230
  4. ^ On topological groups”. projecteuclid.org. projecteuclid.org. 2022年5月9日閲覧。
  5. ^ Shin-ichi Matsushita”. https://www.semanticscholar.org. www.semanticscholar.org. 2022年5月4日閲覧。
  6. ^ 日本の作曲家 近現代音楽人名事典 2008, p. 469, 中瀬古 和.
  7. ^ 日本の作曲家 近現代音楽人名事典 2008, pp. 696–697, 山縣 茂太郎.
  8. ^ Jordan, Pascual (1902-1980)”. www.idref.fr. www.idref.fr. 2020年7月18日閲覧。
  9. ^ サントリー・日本の作曲家 Mo.5 1987-1988年
  10. ^ 日本音楽学会第57回全国大会(2006年10月28日、九州大学大橋キャンパス)パネル・ディスカッション4武満徹と日本の作曲
  11. ^ NHK大阪放送局制作 詩 北園克衛 技術 徳尾野昌男”. www4.nhk.or.jp. NHK-FM. 2022年6月5日閲覧。

関連文献

  • 細川周平片山杜秀 監修『日本の作曲家 近現代音楽人名事典』日外アソシエーツ、2008年。ISBN 978-4-8169-2119-3 
  • 「レコード芸術1973年8月号/秋山邦晴:日本の作曲家たち23〈松下真一〉」(音楽之友社)
  • 「松下真一 歿後20周年 追悼演奏会(京都国際会館/2010年)パンフレット」(実行委員会)
  • 「音楽芸術1969年9月号/懸賞論文入選作『南喜久雄:松下真一論素描』」(音楽之友社)
  • 「音楽芸術1980年1月号付録/『日本を代表する作品50'80』」(音楽之友社)
  • 「20世紀音楽研究所 現代音楽祭・軽井沢(1957年)パンフレット」
  • 「20世紀音楽研究所 現代音楽祭・大阪(1961年)パンフレット」
  • 「第一回東京現代音楽祭(1960)パンフレット」
  • 「ニューグローブ音楽辞典 第2版(日本語版)」
  • 「日本の電子音楽」増補改訂版 川崎弘二著(愛育社)
  • 「日本の作曲20世紀」(音楽芸術別冊)
  • 「日本の作曲1959」(音楽芸術別冊)
  • 「日本の作曲1960」(音楽芸術別冊)
  • 「日本の作曲1961→67」(音楽芸術別冊)
  • 「日本の作曲1969」(音楽芸術別冊)
  • 「日本の作曲1970」(音楽芸術別冊)
  • 「日本の作曲1971」(音楽芸術別冊)
  • 「日本の作曲1972-3」(音楽芸術別冊)
  • 「日本の作曲家/'83音楽の友・音楽芸術別冊」(音楽之友社)
  • 「星達の息ぶき/松下真一の世界」(日本ビクター)の曲目解説
  • 「岩崎洸 現代日本チェロ名曲集」(東芝EMI)の作曲者による解説
  • 「シンフォニア・サンガ/フレスク・ソノール」(日本ビクター)の作曲者による解説
  • 「パーカッションの驚異」(CBSソニー)の解説
  • 「ピアノ・コスモス」(日本クラウン)の作曲者による解説
  • 「ジグモンド・サットマリーによる大阪芸術大学《塚本英世記念館・芸術情報センター・オープニング》パイプオルガン演奏」(RCA/LP)の作曲者による解説
  • 「雅楽 四天王寺聖霊会と現代雅楽」(CBSソニー)の解説
  • 「最新版 名曲解説全集17 独奏曲IV『ピアノのためのスペクトラ第4番』」の解説(上野晃)
  • 「最新版 名曲解説全集7 管弦楽曲IV『星たちの息吹き』」の解説(上野晃)
  • 「最新版 名曲解説全集3 交響曲III『交響曲第三番《次元-交響的祈り》』」の解説(上野晃)
  • 「松下眞一作品集」(fontec)の解説(芝池陽子)
  • 松村禎三著 作曲家の言葉 春秋社 ISBN 978-4393935699

外部リンク

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