コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「片山宗哲」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
12行目: 12行目:
[[元和]]2年([[1616年]])3月に家康が病に倒れ、宗哲が介抱した<ref>『寛政重修諸家譜』</ref>際、宗哲は診察の結果「[[胃癌]]」であると突き止めている<ref>『片山系譜』</ref>。
[[元和]]2年([[1616年]])3月に家康が病に倒れ、宗哲が介抱した<ref>『寛政重修諸家譜』</ref>際、宗哲は診察の結果「[[胃癌]]」であると突き止めている<ref>『片山系譜』</ref>。


しかし家康が日常的に自身で調合した薬を服用しており、特に[[万病丹]]の服用のしすぎ<ref>服用のしすぎは逆に体に害だと指摘した。</ref>を宗哲が[[直言]]したため家康の怒り<ref>家康自身は[[寸白]]([[サナダムシ]])と診断し、万病丹の服用を決めた。</ref>に触れ「貴様の薬は飲まん」と言った後、信州[[高島藩]]に流され、[[流刑]]となる<ref>『信濃史料』『本光国師日記』</ref>。家康はその直後の4月17日に病死する。
しかし家康が日常的に自身で調合した薬を服用しており、特に[[万病丹]]の服用のしすぎ<ref>服用のしすぎは逆に体に害だと指摘した。</ref>を宗哲が[[直言]]したため家康の怒り<ref>家康自身は[[寸白]]([[サナダムシ]])と診断し、万病丹の服用を決めた。</ref>に触れ、信州[[高島藩]]に流され、[[流刑]]となる<ref>『信濃史料』『本光国師日記』</ref>。家康はその直後の4月17日に病死する。


但し、宗哲の知行は没収されておらず、徳川家中の者は宗哲の診断が正しいと認識していたとされる。
但し、宗哲の知行は没収されておらず、徳川家中の者は宗哲の診断が正しいと認識していたとされる。

2021年10月21日 (木) 00:04時点における版

片山 宗哲(かたやま そうてつ、天正元年(1573年) - 元和8年(1622年))は、江戸時代前期の医師与安法印とも。徳川家に仕えた。

生涯

天正元年(1573年)に山城国片山俊実の子として誕生。

叔父で医師の片山宗僊の娘婿となり、医術一鴎宗虎に学び名声を高める。

後に宗虎の推薦で慶長7年(1602年)徳川家康に仕え、家康が患った寒疾を一晩で治している。その後「法印」の称号を得る。

慶長16年(1611年)9月18日に家康の子·徳川義直感冒を患った際は他の医師を払い除け家康が漢方薬·紫雪を服用させ、見事回復させた。この薬は宗哲が作ったものであり、家康は非常に喜んだという。

元和2年(1616年)3月に家康が病に倒れ、宗哲が介抱した[1]際、宗哲は診察の結果「胃癌」であると突き止めている[2]

しかし家康が日常的に自身で調合した薬を服用しており、特に万病丹の服用のしすぎ[3]を宗哲が直言したため家康の怒り[4]に触れ、信州高島藩に流され、流刑となる[5]。家康はその直後の4月17日に病死する。

但し、宗哲の知行は没収されておらず、徳川家中の者は宗哲の診断が正しいと認識していたとされる。

2年後の元和4年(1618年)4月に徳川秀忠によって呼び戻され、江戸幕府に仕える。

秀忠の息子·徳川家光劇疾の治療にあたるなど活躍し、元和8年(1622年)にこの世を去った。

その他

宗哲の流刑を聞いた細川忠興は息子の細川忠利に3月28日、驚きを隠せないと書状を出している。忠興も医学に通じた人物であり、宗哲の流刑は予想外だったと感じたとされる。

なお、細川家の医師に片山白庵[6]というものがいる。宗哲との関係は不明だが、白庵から知らせを聞いたとされる。

伊達政宗も宗哲流刑について記している[7]

宗哲を演じた人物

参考文献

  • 『徳川家を支えた最強家臣』ロングランドジェイ有限会社、2017.4/28、P.87
  • 『信濃史料』長野県立歴史館

脚注

  1. ^ 『寛政重修諸家譜』
  2. ^ 『片山系譜』
  3. ^ 服用のしすぎは逆に体に害だと指摘した。
  4. ^ 家康自身は寸白(サナダムシ)と診断し、万病丹の服用を決めた。
  5. ^ 『信濃史料』『本光国師日記』
  6. ^ 200石。
  7. ^ 『亘理文書』

外部リンク

');