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台湾[[屏東県]][[枋山郷]]出身で[[客家]]の旧家の出。国立[[台湾大学]]法学部卒業後、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[コーネル大学]]ロースクールで法学修士、[[イギリス]]の[[ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス]]で法学博士を取得。帰国後、[[国立政治大学]]及び[[東呉大学]]の教授に就任。専門は[[国際経済法]]。 |
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[[中国国民党|国民党]]政権下の1990年代に、[[中華民国経済部|経済部]]の国際経済組織首席法律顧問、経済部貿易調査委員会委員、[[行政院大陸委員会]]委員、行政院公平交易委員会委員などを務め、[[1999年]]に[[李登輝]][[中華民国総統|総統]]が発表した中台関係の新定義、いわゆる「二国論」(「特殊な国と国の関係」論)にも深く関わった。 |
2016年1月16日 (土) 11:53時点における版
蔡英文 | |
2009年
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任期 | 2014年5月28日 – 現職 |
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任期 | 2008年5月20日 – 2012年2月29日 |
任期 | 2006年1月25日 – 2007年5月21日 |
総統 | 陳水扁 |
内閣 | 蘇貞昌内閣 |
出生 | 1956年8月31日(68歳) 中華民国(台湾) 屏東県枋山郷 |
政党 | ファイル:Green Taiwan in White Cross.svg 民主進歩党 |
署名 | ファイル:Signature of Tsai Ing-wen.png |
蔡英文 | |
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職業: | 学者、政治家 |
各種表記 | |
繁体字: | 蔡英文 |
拼音: | Cài Yīngwén |
ラテン字: | Tsai Ing-wen |
和名表記: | さい えいぶん |
発音転記: | ツァイ・インウェン |
英語名: | Tsai Ing-wen |
蔡英文 | |||||||||||||
繁体字 | 蔡英文 | ||||||||||||
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蔡 英文(さい えいぶん、ツァイ・インウェン、1956年8月31日 - )は、中華民国(台湾)の政治家。第12‐13代民主進歩党主席、元中華民国行政院副院長、現・民主進歩党主席。
経歴
台湾屏東県枋山郷出身で客家の旧家の出。国立台湾大学法学部卒業後、アメリカのコーネル大学ロースクールで法学修士、イギリスのロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで法学博士を取得。帰国後、国立政治大学及び東呉大学の教授に就任。専門は国際経済法。
国民党政権下の1990年代に、経済部の国際経済組織首席法律顧問、経済部貿易調査委員会委員、行政院大陸委員会委員、行政院公平交易委員会委員などを務め、1999年に李登輝総統が発表した中台関係の新定義、いわゆる「二国論」(「特殊な国と国の関係」論)にも深く関わった。
民進党が政権を獲得した2000年5月、中台関係の政策を受け持つ行政院大陸委員会の主任委員に就任。2004年には民進党から立法委員選挙に出馬して当選、2006年1月から2007年5月まで行政院副院長(副首相)を務めた。
民進党が下野した直後の党主席選で対抗馬の辜寛敏や蔡同栄に圧勝し、2008年5月21日、第12代主席に就任した[1]。代理で就任した人物を除くと、民進党初の女性党首である。2010年5月、第13代主席に再選。
2010年11月に実施された地方選挙の一つとして行われた新北市初代市長選挙に出馬するも、国民党の朱立倫に惜敗した。
2012年1月14日実施の総統選の民進党公認候補として、再選を目指す国民党の現職の馬英九と次期総統の座を争ったが敗れ、投開票が行われた14日夜に党主席辞任を表明[2]、3月1日付での辞任を了承された[3]。後任の代理主席は、陳菊高雄市長。
2015年6月、米紙『タイム』アジア版の表紙を飾り、独占インタビューも掲載された[4]。
2015年10月、日本を訪れ、政府高官や与野党幹部らと会談を行った。
人物
2008年7月、台湾の主要政治家10人の支持率について行われた世論調査(国民党寄りとされるテレビ局TVBSが実施)では支持率49%の1位となり、馬英九総統の30%(7位)を大きく上回った。「台湾のライス」と呼ばれるなど学者出身で清廉なイメージがある。2012年総統選に立候補し、2011年4月の世論調査では現職の馬英九総統と互角の支持率を出している。
政治的立場
政治的立場は穏健独立派とみられているが、2008年11月の中国海峡両岸関係協会の陳雲林会長の訪台をめぐって「訪台を歓迎しない」「台湾史上、最も暗い1週間」と踏み込んだ発言を行い、急速な対中接近を図る馬英九政権を強く牽制した。
2012年総統選に立候補後、2025年までに原発全廃を目指す目標を表明、民進党結党以来の党是の一つである「脱原発」を鮮明に打ち出している。
2015年10月10日に行われた国慶日祝賀大会では、ライバル政党の国民党の党歌であり中華民国の国歌でもある「三民主義」の歌詞のうち「吾党」(もとは「中国国民党」を指す語)の部分だけ歌わなかった[5]。
同性愛・同性婚について
同性愛及び同性婚に対して賛成の立場をとっている。2015年8月20日の台湾でのバレンタインデーにあたる七夕に、「祝全天下所有的情人,七夕情人節快樂!」(全国全ての恋人に、七夕恋人の日おめでとう!)の題名で3組の同性愛者を含むビデオクリップを公式サイトに掲載[6]。同年10月31日に台北市内同性愛者など性的少数者(LGBT)のパレードが開かれ、フェイスブックで「愛の前では全ての人が平等」とコメントして同性婚への支持を表明した[7][8]。
台湾基督長老教会との関係
蔡英文は台湾基督長老教会が運営する台北雙連幼稚園に通ったこともあり[9]、度々台湾基督長老教会の行事に参加している。2015年6月21日には長老教会150周年南部地区感謝礼拝に高雄市長陳菊、屏東県長潘孟安、前行政院長張俊雄ら民進党の関係者と出席し、「長老教会の台湾に対する無私の奉献に感謝します」と挨拶した[10]。
日本との関連
2008年10月、週刊東洋経済のロング・インタビューを受けた[11]。この中で、対日関係について「日本と友好的関係、協力的関係を維持することは、最も良い政策的な選択肢だ」と述べた。さらに、かつて日本語を3年間勉強したこと(ただし、本人いわく「あまり上手ではない外国語」)、よく日本を観光で訪問したことなどを明かした。日本統治時代については「日本人には誤りもあったが、台湾に対する貢献もあった」と評価。尖閣諸島(釣魚台)問題については「台湾の領土」との立場を強調しつつ、経済利益は双方が共同で享受することを提唱している[12][13][14][15]。
訪日
2009年3月には民進党の党首として初めて訪日し、自由民主党幹事長(当時)の細田博之や、日華議員懇談会の会長である平沼赳夫[16]、民主党代表(当時)の小沢一郎[17]らと会談した。
2015年10月に再度訪日し、日本政府高官などと非公式に会談を行ったほか、与党・自民党の細田博之幹事長代行とも会談した[18]。また、野党・民主党の枝野幸男幹事長や日華議員懇談会メンバーらとも会談を行った[19][20]。この訪日の際、安倍晋三首相とも非公式に会談を行ったとみられている[注釈 1]が、菅義偉官房長官は否定しており、蔡自身も、台湾との窓口に当たる交流協会の大橋光夫会長に会っていたとしている[22][注釈 2]。蔡は出発前、この訪日について「今回の訪日は民進党の対日関係重視を表すものだ。日本の各界と意見交換し将来の協力の方法を探したい」と述べていた[24][25]。
尖閣諸島について
尖閣諸島については、「台湾の領土である」との立場を採っている。
2008年10月に東洋経済からインタビューを受けた際は、「釣魚台(尖閣諸島)の問題については、民進党が政権を担当して以来、非常に明確な政策がある。釣魚台は台湾に属している、ということだ」と述べた。一方、「このこと(日台互いに領有権を主張していること)が短期内に解決できないのであれば、領土の概念から導き出される経済利益について共同で発展させることができるはずだ」とも述べ、こうした前提の下で相互に討論することが可能であるとの認識を示し、「領土の問題については、それぞれが各自に主張する。しかし領土の概念から引き出される経済利益は、双方が共同で享受する。これが我々の基本的な理念だ」とした[14]。
総統選を控えた2015年9月23日には、「釣魚台列島(尖閣諸島)は台湾のもの。これは我々の一貫した立場だ」と述べ、改めてその立場を表明した[26]。
脚注
注釈
出典
- ^ “民進党が蔡英文氏を党主席に選出”. 台湾週報. (2008年5月19日) 2012年6月2日閲覧。
- ^ “蔡氏、民進党主席辞任を表明…総統選敗北で”. 読売新聞. (2012年1月15日) 2012年1月15日閲覧。
- ^ 2012年1月16日産経新聞
- ^ 『TIME』誌アジア版の表紙に蔡英文・民進党総統候補 日本李登輝友の会
- ^ “次期総統有力の蔡英文氏、国歌に“拒絶反応” その理由とは/台湾”. フォーカス台湾. (2015年10月10日) 2015年10月20日閲覧。
- ^ 祝全天下所有的情人,七夕情人節快樂! 蔡英文競選官網 2015.08.20
- ^ “我是蔡英文,我支持婚姻平權」蔡英文正式表態力挺同性婚姻合法化”. 風傳媒. (2015年10月31日14:46) 2015年11月3日閲覧。
- ^ “台北でアジア最大のLGBTパレード 総統候補もエール/台湾”. フォーカス台湾. (2015年10月31日20:17) 2015年11月3日閲覧。
- ^ 台南中會婦女年會 蔡英文籲女性挺身而出 臺灣教會公報 2013-10-09
- ^ “參加長老教會感恩禮拜 蔡英文:全心全意為台灣奉獻”. 風傳媒. (2015年6月21日16:04) 2015年11月3日閲覧。
- ^ 「台湾経済の最大の課題は内需拡大だ――蔡英文・台湾民進党主席」 週刊東洋経済、2008年10月27日。
- ^ “台湾経済の最大の課題は内需拡大だ--蔡英文・台湾民進党主席(1/4ページ)”. 東洋経済オンライン. (2008年10月27日) 2015年10月20日閲覧。
- ^ “台湾経済の最大の課題は内需拡大だ--蔡英文・台湾民進党主席(2/4ページ)”. 東洋経済オンライン. (2008年10月27日) 2015年10月20日閲覧。
- ^ a b “台湾経済の最大の課題は内需拡大だ--蔡英文・台湾民進党主席(3/4ページ)”. 東洋経済オンライン. (2008年10月27日) 2015年10月20日閲覧。
- ^ “台湾経済の最大の課題は内需拡大だ--蔡英文・台湾民進党主席(4/4ページ)”. 東洋経済オンライン. (2008年10月27日) 2015年10月20日閲覧。
- ^ 「日本は地域のバランス役を 訪日した台湾野党主席が会見」 MSN産経ニュース、2009年3月17日。
- ^ 「小沢氏、台湾・民進党の蔡主席と会談」 NIKKEI NET、2009年3月17日。
- ^ “【台湾・野党主席来日】蔡英文氏、会談相手は「答えられない」 派手な演出避け、日本からの“厚遇”勝ち取る”. 産経ニュース. (2015年10月9日) 2015年10月19日閲覧。
- ^ “台湾民進党の蔡英文主席、枝野幹事長らと会談 民主党にエール”. FNN. (2015年10月8日) 2015年10月19日閲覧。
- ^ “訪日中の民進党・蔡英文主席、日台の「絆」強調 国会議員との会談で”. フォーカス台湾. (2015年10月7日) 2015年10月19日閲覧。
- ^ “安倍首相、台湾・次期総統最有力の蔡英文氏と非公式に接触か 政権交代見越し日台関係改善の兆し(2/2ページ)”. 産経ニュース. (2015年10月9日) 2015年10月19日閲覧。
- ^ “安倍首相、台湾・次期総統最有力の蔡英文氏と非公式に接触か 政権交代見越し日台関係改善の兆し(1/2ページ)”. 産経ニュース. (2015年10月9日) 2015年10月19日閲覧。
- ^ “台湾・蔡英文氏訪日と親中・親日をめぐる闘い”. ニューズウィーク. (2015年10月9日) 2015年10月10日閲覧。
- ^ “【台湾・総統選】民進党の蔡英文主席が来日「対日関係重視を示したい」 安倍首相の地元・山口も訪問へ”. 産経ニュース. (2015年10月6日) 2015年10月21日閲覧。
- ^ “【蔡英文氏訪日ルポ】台湾・次期総統に最も近い女性のプレ外遊は「ホームラン!」 でも安倍首相との“接触”は「捕風捉影」(1/7ページ)”. 産経ニュース. (2015年10月17日) 2015年10月20日閲覧。
- ^ “民進党の総統候補「釣魚台は台湾のもの」 改めて立場表明”. フォーカス台湾. (2015年9月24日) 2015年10月20日閲覧。
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