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== HTML5への策定をめぐる議論 ==
== HTML5への策定をめぐる議論 ==
著作権上の懸念が少ないTheoraは、[[HTML5]]における標準動画コーデックとして策定されることがいくつかの企業から支持されていたが、[[Apple]]などの反対により撤回された。また[[Google]]も、[[H.264|H.264/MPEG4 AVC]]などのより新しい圧縮コーデックと比べて画質で劣るTheoraは[[YouTube]]で使用できる水準に満たないと考えている。<ref>[http://news.zdnet.co.uk/internet/0,1000000097,39670329,00.htm HTML 5 drops open-source video codec], ZDNet UK</ref>
著作権上の懸念が少ないTheoraは、[[HTML5]]における標準動画コーデックとして策定されることがいくつかの企業から支持されていたが、[[アップル インコーポレイテッド]]などの反対により撤回された。また[[Google]]も、[[H.264|H.264/MPEG4 AVC]]などのより新しい圧縮コーデックと比べて圧縮率で劣るTheoraは[[YouTube]]で使用できる水準に満たないと考えている。<ref>[http://news.zdnet.co.uk/internet/0,1000000097,39670329,00.htm HTML 5 drops open-source video codec], ZDNet UK</ref>

しかしながら、2009年8月現在でTheoraはすでに[[Mozilla Firefox]]、[[Opera]]、[[Google Chrome]]などの[[ウェブブラウザ]]でサポートされていて、&lt;video&gt;タグを用いることで[[プラグイン]]なしに再生が可能である<ref>[http://www.atmarkit.co.jp/news/200908/06/on2.html グーグルがOn2買収、videoタグの膠着状態に終止符か], @IT</ref>。


== コンテナ形式 ==
== コンテナ形式 ==

2009年8月13日 (木) 13:54時点における版

Theora
拡張子.ogv
MIMEタイプvideo/ogg
開発者Xiph.Org Foundation
種別ビデオコーデック
包含先Ogg
派生元VP3

Theora(セオラ、シオラ)は、Vorbisの開発元として知られるXiph.orgOn2VP3をベースに開発しているビデオコーデック

概要

TheoraはOn2VP3を基とした後方互換のフォーマットである。ただし、ファイルフォーマットレベルでの互換性は無い。Oggコンテナフォーマットの標準ビデオコーデックとして利用される(同時に音声には通常Vorbisが使われる)。 仕様とその標準的な実装であるlibtheoraはオープンソースで提供される。(BSDライセンス、ロイヤリティフリー)

動向

フォーマットは2004年8月、libtheora1.0 Alpha 3リリース時に凍結され、2008年11月に正式に1.0として安定版の参照ライブラリlibtheora 1.0がリリースされた。 長い間エンコーダ部分の改善は行われなかったが、1.0のリリースにおいて開発元のXiph.orgはエンコード品質を大きく改善するという新しいエンコーダ"Thusnelda"(Theora 1.1)のリリースを予告している。 ffmpegのコアライブラリであるlibavcodecでも限定的ではあるがTheoraの開発が進んでいる。

特徴

  • ブロック単位の動き補償
  • 8x8 Type-II 離散コサイン変換
  • 品質ベースエンコード(VBR)
  • 適応インループフィルター(deblocking)
  • 最小8x8のマクロブロック
  • 量子化行列のカスタマイズ(intra/inter, luma/chroma)
  • フレキシブルなエントロピー符号(1フレームあたり80個のVLC tables)
  • YUV4:2:0に加えYUV4:2:2、YUV4:4:4のピクセルフォーマット
  • 8bitのカラーチャンネル
  • 複数のreference frames
  • 非正方ピクセル(ピクセルアスペクト比)のサポート
  • 16の倍数ではない解像度(現在は8x8以上のフレーム)をサポート
  • 量子化値の非線形スケーリング
  • ブロック単位までの適応量子化
  • ストリームはIフレームPフレームによって構成されBフレームはサポートしない
  • 1/2画素精度の動き補償
  • AVI, Matroska, Ogg, Ogg Media等のコンテナに対応

利用例

  • テレビ番組やビデオカメラで録画した映像の保存。
  • 友人同士でのビデオカメラで録画した映像の配布。

HTML5への策定をめぐる議論

著作権上の懸念が少ないTheoraは、HTML5における標準動画コーデックとして策定されることがいくつかの企業から支持されていたが、アップル インコーポレイテッドなどの反対により撤回された。またGoogleも、H.264/MPEG4 AVCなどのより新しい圧縮コーデックと比べて圧縮率で劣るTheoraはYouTubeで使用できる水準に満たないと考えている。[1]

しかしながら、2009年8月現在でTheoraはすでにMozilla FirefoxOperaGoogle Chromeなどのウェブブラウザでサポートされていて、<video>タグを用いることでプラグインなしに再生が可能である[2]

コンテナ形式

Oggコンテナフォーマットに準拠する専用のコンテナ形式が存在するが、従来のビデオコーデック同様にDirectShowを利用したコンテナ形式(AVI、MKV等)なら格納することが可能。

  • (Theora+Vorbis).ogv

注: (Theora+Vorbis).ogg

拡張子.oggは非推奨となった。

脚注

  1. ^ HTML 5 drops open-source video codec, ZDNet UK
  2. ^ グーグルがOn2買収、videoタグの膠着状態に終止符か, @IT

関連項目

外部リンク

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