Wikipedia:出典を明記する/個別参照法
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ウィキペディアは編集方針として「検証可能性」を掲げ、記事の正確性の確保に努めています。誤った記述を排除するためには、誤っていない記述に論拠として文献を添えるのが有効です。
文献は一般に項目の末尾に列記されますが、これを各記述の本文中に注釈を入れる方法(Inline citation)には、個別に参照する方法として、姓年参照、姓頁参照、番号参照の3法があります。
他の方法が英語版に示されています。文中で「誰それの発行した『書籍』のように」挙げる方法などがあります。
姓年参照
[編集]参考文献節に、文献の書誌情報を著者名、発行年から始めて記述します。本文側からは著者の姓と発行年(と該当ページ番号)で文献を指し示します。
- 本文側
- 著者姓(YYYY年XX頁)によれば…。
- 一般に~は…であるとされる(著者姓、YYYY年XX頁)。
- 参考文献節
- 著者姓名、発行年、「標題」『書名』発行所、発行年月日、巻号頁、ISBN等。
参考文献節における文献の並べ順は、著者姓名と発行日の昇順とします。著者が姓を先頭に配置しない民族である場合は、姓を先頭に倒置します(例:James Ronald Smith→Smith, James Ronald)。また、同姓異名者同年の文献を本文から指し示す場合は、著者の姓だけでなく名前も示して区別します。同姓同名者同年の文献を本文から指し示す場合は、古い方の年末尾にaを振り、新しい方の年末尾にbを振って区別します。以下c、d…となります。
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姓頁参照
[編集]参考文献節に、文献の書誌情報を著者名、標題から始めて記述します。本文側からは著者の姓と該当ページ番号で文献を指し示します。
- 本文側
- 著者姓(XX頁)によれば…。
- 一般に~は…であるとされる(著者姓、XX頁)。
- 参考文献節
- 著者姓名、「標題」『書名』発行所、発行年月日、巻号頁、ISBN等。
参考文献節における文献の並べ順は、著者姓名と標題の昇順とします。著者が姓を先頭に配置しない民族である場合は、姓を先頭に倒置します(例:James Ronald Smith→Smith, James Ronald)。また、同姓異名者の文献を本文から指し示す場合は、著者の姓だけでなく名前も示して区別します。同姓同名者の文献を本文から指し示す場合は、標題ないし書名を添えて区別します。
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番号参照
[編集]脚注節に、<references />または{{Reflist}}を置きます。本文側には<ref></ref>内に文献の書誌情報を記載します。
- 本文側
- 一般に~は…であるとされる<ref>著者姓名、発行年月日、「標題」『書名』発行所、巻号頁、ISBN等。</ref>。
- 脚注節
- <references />または{{Reflist}}
書誌の書き方は、著者名・発行日…の順で示しましたが、著者名・標題…の順でも一向に構いません。著者姓の先頭倒置も、してもしなくても構いません。しかし、同一項目内ではどちらかに統一した方が良いでしょう。文献の並べ順は、自動で参照順に並べられますので、特に考慮する必要はありません。
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なお、脚注節に文献註と注釈註が混在することになりますが、対応としては次の3つが考えられます。
- 気にしない - 混在したところで、読者による検証や利用に支障ないので、気にしない。
- 注釈註を使わない - 注釈註など用いず、本文に記せばよいと割り切る。バンクーバー方式の大元である統一規定は、注釈註の使用を禁じています。ただし、注釈註禁止に反発する利用者がいることは容易に考えられますので、無理に他の利用者に強要してつまらないイザコザを起こすことのないよう、注意しましょう。
- 分ける - <references />ないし{{Reflist}}のgroup引数を利用して、文献註と注釈註を分ける。方法はHelp:脚注#注釈リストと出典リストを分離したいときをご覧ください。なおこの場合、注釈註内に文献註を挿入するのは難しくなります[1]。
3法の比較
[編集]姓年参照 | 姓頁参照 | 番号参照 | |
---|---|---|---|
同姓同名者同年の文献を複数参照 | 苦手[2] | 苦手[3] | |
同姓同名者の文献を複数参照 | 苦手[3] | ||
同一文献を複数回、異なる箇所を参照 | 苦手[4] | ||
注釈註で文献を参照 | 苦手[1] |
脚注
[編集]- ^ a b <ref>内に<ref>タグは入れ子にできない(参照:Help:脚注#注釈リストと出典リストを分離したいとき)。マジックワードを用いて入れ子の外側を<ref></ref>から{{#tag:ref|}}に置き換えれば、少なくとも技術的には可能になる(例 - 基本的にAはBである{{#tag:ref|なお例外としてAがCである時、Dの法則も成立する<ref>X田Y郎、2010年。</ref>。|group="注釈"}}。)。なお、バンクーバー方式を用いる「統一規程」は注釈註を禁じている。
- ^ 発行月日を調べ、本文側の年末尾に古い方から昇順にa, b, c... と添える必要が生じる。
- ^ a b 標題を添えるため可読性に難を生じやすい。脚注内から参照するようにすれば、可読性は確保できる。また、標題は適宜略記することもできる。
- ^ 書誌の重複を気にしなければ問題ない
参考文献
[編集]- 片桐新自ほか、2009、『社会学評論スタイルガイド第2版』日本社会学会、2009年8月25日、(2013年8月25日取得、http://www.gakkai.ne.jp/jss/bulletin/guide.php )。
- 高山正也ほか、2007、『SIST 02 科学技術情報流通技術基準 参照文献の書き方』科学技術振興機構、2007年3月、(2013年8月25日取得、http://sti.jst.go.jp/sist/handbook/sist02_2007/main.htm http://sti.jst.go.jp/sist/pdf/SIST02-2007.pdf )。
- 藤田節子、2006、「国内科学技術系学会誌の投稿規定の分析:参照文献の記述,著作権を中心として(II)」『情報管理』科学技術振興機構、2006年2月1日、48巻11号723~734頁、doi:10.1241/johokanri.48.723johokanri.48.723、JOI:JST.JSTAGE/johokanri/48.723
関連
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