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ザ・サバーブス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
The Suburbsから転送)
『ザ・サバーブス (The Suburbs)』
アーケイド・ファイアスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル オルタナティヴ・ロック
インディー・ロック
時間
レーベル マージ・レコード (US)
マーキュリー・レコード (UK)
ユニバーサル (日本)
プロデュース マーカス・ドラヴス,
アーケイド・ファイア
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 1位 イギリスの旗 イギリス全英チャート
  • 1位 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国Billboard 200
  • 1位 カナダの旗 カナダ
  • アーケイド・ファイア アルバム 年表
    ネオン・バイブル
    (2007年)
    ザ・サバーブス
    (2010年)
    リフレクター
    (2013年)
    テンプレートを表示

    ザ・サバーブス (The Suburbs) 』は、カナダロックバンドアーケイド・ファイアの3rdアルバム2010年の8月にマージ・レコードからリリースされ、アイルランド・アルバムチャートでの1位獲得を皮切りに全英チャートビルボード、そしてホームグラウンドであるカナダ他、各国のチャートを制覇した。また、ビルボードの1位獲得は、同レーベルからリリースされた作品としては初となる[1]

    本作は第53回グラミー賞で最優秀オルタナティヴ・アルバムにノミネートされ、またアルバム中の楽曲「レディ・トゥ・スタート」も最優秀ロック・パフォーマンス(デュオ/グループ)にノミネートされた他、主要部門の一つである年間最優秀アルバム賞を受賞した。

    概要

    [編集]

    リード・トラック及びアルバムのタイトルともなっている「The Suburbs (郊外) 」は、直接には過去ウィンが制作を空想していたSF映画に由来する[2]。それに付帯して、当時の郊外での生活、友人との関わり合いの記憶やフィーリングといったものがインスピレーションとして機能しているが、しかし過去に対しての単なる憧憬ではなく、あくまで"今"を立脚点としながらリアリスティックに捉える視点が、アルバム全体のコンテクストを決定づけている[3]

    批評家筋からは全体的に好意的な評価を得ており、BBCのマイク・ダイヴァーによる「本作は彼らにとっての『OK コンピューター』に相当する到達点とも言えるだろう。しかしおそらくは、それよりもっと素晴らしいものなのだ (You could call it their OK Computer. But it’s arguably better than that.) [4]」といった評が(内容の当否はともかくとして)その最たるものとなっている。日本国内でも「rockin'on」誌や「CROSSBEAT」誌で2010年ベスト・アルバムとして、それぞれ1位[5]と2位[6]に推されるなど、ポジティブな反応を得ている。

    本作では、2005年にV2ジャパン/コロムビアからリリースされた『フューネラル』(2011年時点で日本国内盤廃盤)以来となる、歌詞対訳と解説の付属した日本国内流通盤がリリースされている。また海外盤にはそれぞれ異なる写真を用いた8種類のジャケットが存在する(参考)。

    収録曲

    [編集]
    1. ザ・サバーブス / "The Suburbs" - 5:14
    2. レディ・トゥ・スタート / "Ready to Start" - 4:15
    3. モダン・マン / "Modern Man" - 4:39
    4. ロココ / "Rococo" - 3:56
    5. エンプティ・ルーム / "Empty Room" - 2:51
    6. シティ・ウィズ・ノー・チルドレン / "City with No Children" - 3:11
    7. ハーフ・ライトⅠ / "Half Light I" 4:13
    8. ハーフ・ライトⅡ (ノー・セレブレーション) / "Half Light II (No Celebration)" - 4:25
    9. サバーバン・ウォー / "Suburban War" - 4:45
    10. マンス・オブ・メイ / "Month of May" - 3:50
    11. ウェイステッド・アワーズ / "Wasted Hours" - 3:20
    12. ディープ・ブルー / "Deep Blue" - 4:28
    13. ウィー・ユーズド・トゥ・ウェイト / "We Used to Wait" - 5:01
    14. スプロールⅠ (フラットランド) / "Sprawl I (Flatland)" - 2:54
    15. スプロールⅡ (マウンテンズ・ビヨンド・マウンテンズ) / "Sprawl II (Mountains Beyond Mountains)" - 5:25
    16. ザ・サバーブス (コンティニュード) / "The Suburbs (continued)" - 1:27

    脚注

    [編集]
    1. ^ Arcade Fire's The Suburbs Debuts At #1 On Billboard MTV.com 2010年8月11日
    2. ^ アーケイド・ファイア「オバマが就任して本当に変わった部分だってある」 RO69 2010年8月1日
    3. ^ 「rockin'on」 2010年9月号
    4. ^ マイク・ダイヴァー Arcade Fire The Suburbs Review BBC 2010年7月21日
    5. ^ 「rockin'on」 2011年2月号
    6. ^ 「CROSSBEAT」 2011年2月号