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脚橋被蓋核

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
PPTNから転送)
脳: 脚橋被蓋核
名称
日本語 脚橋被蓋核
英語 Pedunculopontine tegmental nucleus, pudunculopontine nucleus
ラテン語 Nucleus tegmenti pedunculopontinus
略号 PPTN, PPN, PPTg
関連構造
上位構造 脳幹下位脳幹網様体上行性網様賦活系(=機能的区分)
構成要素 Ch5細胞集団
関連情報
NeuroNames 関連情報一覧
NIF 総合検索
MeSH Pedunculopontine+Tegmental+Nucleus
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脚橋被蓋核[1](きゃくきょうひがいかく pedunculopontine tegmental nucleus または pudunculopontine nucleus、PPTNPPTgPPN、などと略記)は、脳幹に位置する神経核黒質の尾側、上小脳脚の近くに位置する。解剖学的には脳幹網様体の一部を、生理機能的には睡眠や覚醒に関わる上行性網様賦活系ascending reticular activating system)の一部を成す。一方で、大脳基底核との相互連絡が強く、学習や報酬などにも関与すると考えられている。

アセチルコリン作動性ニューロン(Ch5グループとも呼ばれる)の他、グルタミン酸作動性ニューロン、GABA作動性ニューロンや、各種の神経ペプチドを産生するニューロンなどが混在する[2]

脚橋被蓋核ニューロンは広範な投射を示す。その投射先は、黒質緻密部腹側被蓋野視床下核など大脳基底核の構成要素や、視床[3]脊髄脳幹網様体、運動性三叉神経核、前脳基底部、などである。

脚橋被蓋核への入力は、黒質淡蒼球視床下核大脳新皮質運動野などからのものを含む[1]

神経繊維の入出力関係などから、脚橋被蓋核は黒質の進化的祖先であるとする見方がある。哺乳類以外の脊椎動物では脚橋被蓋核はドーパミン作動性ニューロンを含み、古線条体へ投射するからである[4]。哺乳類においても黒質はドーパミンと脚橋被蓋核はアセチルコリンという大きな違いはあるが、解剖学的な構築が類似しているとする見方がある[1]

脚注

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  1. ^ a b c Winn, P. (2006). “How best to consider the structure and function of the pedunculopontine tegmental nucleus: Evidence from animal studies”. J Neurol Sci 248 (1-2): 234-50. PMID 16765383. 
  2. ^ “Pedunculopontine nucleus and basal ganglia: distant relatives or part of the same family?”. Trends Neurosci. 27 (10): 585-8. (2004). PMID 15374668. 
  3. ^ Erro E, Lanciego JL, Gimenez-Amaya JM. (1999). “Relationships between thalamostriatal neurons and pedunculopontine projections to the thalamus: a neuroanatomical tract-tracing study in the rat.”. Exp Brain Res 127 (2): 162-170. PMID 10442408. 
  4. ^ Lohman AH, van Woerden-Verkley I. (1978). “Ascending connections to the forebrain in the Tegu lizard”. J Comp Neurol 182 (3): 555-574. PMID 721969. 

外部リンク

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