コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ラブクエスト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
LOVE QUESTから転送)
ラブクエスト
ジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 スーパーファミコン
開発元 徳間書店インターメディア仙台(FC版)
シーラボ(SFC版)
発売元 徳間書店インターメディア
プロデューサー 山森尚
ディレクター なかむらふみお
シナリオ イワタカヅト
プログラマー おおかわひろき
かとうみえこ
みとおさむ
さわだたけし
なかがわひろゆき
音楽 みゃ~んすずき
もりかわこうじ
美術 弓月光
まがたたかゆき
人数 1人
メディア ロムカセット
発売日 1995年3月17日
テンプレートを表示

ラブクエスト』は、1995年3月17日に日本で発売されたスーパーファミコンゲームソフト。ジャンルはRPG

企画・開発・販売は、徳間書店インターメディア。当初、1994年1月発売予定[1]ファミコン用ソフトとして完成していたが、ハードの切り替え時期に差し掛かっていたため発売を中止[2][3]。のちにスーパーファミコンへ移植され、発売に至る。

キャラクター原画は漫画家の弓月光、ゲームシナリオはイワタカヅトが担当した。

概要

[編集]

枠組みは旧来型のオーソドックスなRPGながら現代日本を舞台とし、戦闘を「主人公が女の子を口説いて満足させる」という行為に置き換えた独特なシステムと、ギャグやパロディ、自虐ネタ、下ネタ[4]が大量に仕込まれたシュールな世界観と破天荒なシナリオ展開を大きな特徴としている[5]。発売当時、「パロディRPG」という宣伝キャッチでタイトルリリースされた。

ファミ通』のクロスレビューでも、一部のレビュアーに絶賛されたものの、新品市場でのセールス自体は低調に終わる。ところが、1998年4月に初版が発売された太田出版刊『超クソゲー』や、マイクロマガジン社刊『ゲーム批評』『悪趣味ゲーム紀行』などで、「ゲーム史上に残る怪作」と語られ、一気に脚光を浴びる。

システム

[編集]

戦闘では、敵である「女のコたち」を「口説く」という概念が用いられる。ゲーム内では、戦闘を「♥アタック」と呼んでいる[5][6]。攻撃によって口説かれた敵の女のコは、♥に満たされていくという設定。この戦闘に勝利することにより、経験値とお金を得ることができる[5]

敵(女のコたち)
外見や年齢、職業も様々な女のコが敵として登場。
繰り出す技も、「爪を噛む」「海が見たいと言う」「化粧をなおす」など多彩。
武器(口(くち))
店では売っておらず、ストーリーの進行に合わせて他人から貰う。
防具(服と靴)
ブティックで購入。
魔法(技)
赤のグループ「ほほえみ」「はにかむ」など:非接触的な攻撃
黄のグループ「さわさわ」「きすきす」など:接触的な攻撃
青のグループ「あやまろ」「どげざざ」など:卑屈な態度を取る事で敵の攻撃力(口数)を下げる
緑のグループ「おだてる」「よいしょ」など:敵をおだてることで敵の防御力(警戒心)を下げる
仲間
仲間になった女のコには戦闘中に「お願い」というコマンドを入力し、主人公に対し「回復」か「守る」をさせることが出来る。(直接戦闘には参加しない)
また、戦闘時以外に「見る」コマンドを入力すると、全身のグラフィックが鑑賞出来る。
「お願い」や「見る」が入力できない仲間も存在する。

あらすじ

[編集]

物語の舞台は現代の東京。軟弱で極度のマザコンであるサラリーマンの主人公が、結婚式の真っ最中に忽然と姿を消した婚約者「ゆか」を探すために旅立つのだが…。果たして、ゆかは何故姿を消したのか?[5][6]

登場人物

[編集]
主人公
名前はプレイヤーが名付けることができる。下北沢の社宅に住んでいる。24歳。
ゆか
主人公の婚約者。結婚式場の横浜の教会から忽然と姿を消す。
はるか
新宿の「よせたんデパート」のデパートガール。25歳。 ※
れいこ
フリーター。渋谷で仲間になる。18歳。 ※
ありさ
今話題のアイドルタレント。原宿にタレントショップがある。
ゆみ
ゆかの妹。表参道の「あほやま大学」に在籍している。
さつき
六本木の「テレビ朝田」のアナウンサー。 ※
えつこ
ナンパ師。 ※
あゆみ
天才女子高生。浅草に住んでいる。 ※
キャシー
豪華客船「クィーン号」の船内で出会う。

※印の女のコは、主人公の仲間になる。 また、上記の主人公以外の女のコは、縦に約2画面分の全身グラフィックがある。

スタッフ

[編集]
  • 原作:山森尚
  • シナリオ:イワタカヅト
  • プログラマー:おおかわひろき、かとうみえこ、みとおさむ、さわだたけし、なかがわひろゆき
  • キャラクターデザイン:弓月光[5]、まがたたかゆき
  • グラフィッカー:かとうともこ、かごたりょうじ、おおたよしひろ、うえのゆうじ、なかむらしょうご
  • 音楽:みゃ~んすずき、もりかわこうじ
  • 音楽編集:さわかずお
  • 音楽プログラム:こやままさよし
  • 声:かとうみえこ、さいとうしづこ
  • パッケージデザイン:はやしだひろこ
  • ディレクター:なかむらふみお
  • プロデューサー:山森尚

脚注

[編集]
  1. ^ 三才ブックス『非売品ゲームソフトガイドブック』157ページに発売日を告知した宣伝チラシの写真が掲載されている。
  2. ^ M.B.MOOK『懐かしファミコンパーフェクトガイド』62ページ
  3. ^ 実際にファミコンで動くサンプルが少数だが流出しており、2008年にオークションサイトで25万円の価格で落札されている(オークションサイトのウェブ魚拓)。
  4. ^ 開始早々の選択肢で旅立つのを拒み続けると、いきなりエンディングになるといったギャグが随所にみられる。一部の台詞は製作段階でカットされているが、差し替えなどは行われず、「カットされました」というメッセージが代わりに出てくる。カットされた理由は、そのメッセージによると「非常にワイセツなもの」、あるいは「犯罪をほのめかす内容」だったためらしく、警察から厳重注意を受けた旨や、他のゲームメーカーに向けての注意喚起も表示される。その他、こうしたネタは多岐に渡る。
  5. ^ a b c d e 株式会社QBQ編 『スーパーファミコンクソゲー番付』マイウェイ出版発行、2017年。ISBN 9784865117097 p26
  6. ^ a b 株式会社QBQ編 『懐かしスーパーファミコン パーフェクトガイド』 マガジンボックス(M.B.ムック)、2016年。ISBN 9784866400082 p16

外部リンク

[編集]