シイタケ菌糸体抽出物
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シイタケ菌糸体抽出物(シイタケきんしたいちゅうしゅつぶつ、extract of Lentinura edodes mycelium; LEM.)とは、シイタケ(Lentinura edodes)の菌糸体を培養して抽出される粉末である。
研究報告
[編集]- シイタケの子実体由来のレンチナンと同様に癌に良いと言われるが、化学療法のような作用ではなく、免疫調節による作用と考えられている[1]。
- 人体に対する機能性としては癌患者における免疫力を改善する作用[2][3]が報告されているほか、癌患者におけるQOLが改善した[4]と言う報告がある。また、制御性T細胞(Treg,regulatory T cell)による癌免疫抑制を解除する作用も報告[5]されている。その他に肝臓保護作用[6]、抗ウイルス作用[7]が報告されている。
脚注
[編集]- ^ 千原呉郎「抗癌剤の現状と将来.特に生薬薬理の観点から」『藥學雜誌』第108巻第3号、日本薬学会、1988年、171-186頁、doi:10.1248/yakushi1947.108.3_171、ISSN 0031-6903、NAID 110003648628。
- ^ Yoshiyuki Yamaguchi, Eiji Miyahara, Jun Hihara, Efficacy and safety of orally administered Lentinula edodes mycelia extract for patients undergoing cancer chemotherapy: a pilot study, Am J Chin Med.39:451-459(2011), doi:10.1142/S0192415X11008956.
- ^ 長島由紀子, 三瓶訓子, 山本滋, 吉野茂文, 丹黒章, 岡正朗「乳癌術後補助化学療法(FEC療法)における免疫能および副作用の検討」『癌と化学療法』第32巻第11号、2005年10月、1550-1552頁、ISSN 0385-0684、NAID 80017514005。(要購読契約)
- ^ 癌補助化学療法時のシイタケ菌糸体抽出物の併用による免疫賦活作用とQOLの改善,Biotherapy,17:P37(2003)
- ^ TANAKA Kousuke, ISHIKAWA Satoru, MATSUI Yasunori, TAMESADA Makoto, HARASHIMA Nanae, HARADA Mamoru「Lentinula edodes菌糸体抽出物の経口摂取は制御性T細胞介在性免疫抑制の軽減を介してB16黒色腫の増殖を阻害する / (Oral ingestion of Lentinula edodes mycelia extract inhibits B16 melanoma growth via mitigation of regulatory T cell-mediated immunosuppression)」『Cancer science』第102巻第3号、2011年3月、516-521頁、ISSN 13479032、NAID 10029290865。(要購読契約)
- ^ 梶本修身, 山口康代, 竹内豊実, 難波俊夫, 島田あかね, 松本和雄, 志水隆之, 岩野正宏, 高橋励「シイタケ菌糸体抽出物における境界域および軽度肝機能障害に対する臨床的検討」『日本臨床栄養学会雑誌』第22巻第1号、日本臨床栄養学会、2000年8月、22-31頁、ISSN 02868202、NAID 10020398449。(要購読契約)
- ^ FUJIO SUZUKI, CHIEKO SUZUKI, EMIKO SHIMOMURA, HIROSHI MAEDA, TOSHIKATSU FUJII, NAKAO ISHIDA (1979). “ANTIVIRAL AND INTERFERON-INDUCING ACTIVITIES OF A NEW PEPTIDOMANNAN, KS-2, EXTRACTED FROM CULTURE MYCELIA OF LENTINUS EDODES”. The Journal of Antibiotics (日本感染症医薬品協会) 32 (12): 1336-1345. doi:10.7164/antibiotics.32.1336. ISSN 0021-8820. NAID 130003409054.