フレディ・ハバード
フレディ・ハバード Freddie Hubbard | |
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アメリカ合衆国ニューヨーク州ロチェスター(1976年) | |
基本情報 | |
出生名 | Frederick Dewayne Hubbard |
生誕 | 1938年4月7日 |
出身地 | アメリカ合衆国 インディアナ州インディアナポリス |
死没 | カリフォルニア州シャーマンオークス |
ジャンル | ハード・バップ、ポスト・バップ、ビバップ、フュージョン |
職業 | ミュージシャン、バンドリーダー、作曲家 |
担当楽器 | トランペット、フリューゲルホルン、コルネット、フレンチホルン、メロフォン |
活動期間 | 1958年 - 2008年 |
レーベル |
アトランティック・レコード コロムビア・レコード CTIレコード ブルーノート・レコード |
共同作業者 |
ハービー・ハンコック ウェイン・ショーター オーネット・コールマン |
フレディ・ハバード[1](Freddie Hubbard、1938年4月7日 - 2008年12月29日)は、アメリカ・インディアナポリス生まれのジャズトランペット奏者である。
経歴
[編集]少年時代、フレディ・ハバードはインディアナポリスにおいて、ウェス・モンゴメリーとその兄弟を含む、数多くの音楽家たちと親交を結んだ。ハバードのジャズのキャリアが本格的に始まるのは、1958年のニューヨーク進出からである。ニューヨークで彼は、オーネット・コールマン、エリック・ドルフィー、スライド・ハンプトン、J・J・ジョンソン、フィリー・ジョー・ジョーンズ、クインシー・ジョーンズ、オリヴァー・ネルソンそしてソニー・ロリンズ等と共演している[2]。彼は、影響力の強いハード・バップ演奏集団であったアート・ブレイキー・アンド・ザ・ジャズ・メッセンジャーズにおける演奏によって有名になった。その演奏は『モザイク』『ブハイナズ・デライト』『フリー・フォー・オール』等のアルバムに収録されている。
1960年代初頭、ハバードはブルーノート・レコードに広範な録音を残している。ブルーノート初登場にしてバンドリーダーを務めた『オープン・セサミ』を皮切りに、8枚のリーダー・アルバムを残し、28枚のアルバムにサイドマンとしてその名を刻んでいる。オーネット・コールマンの『フリー・ジャズ』、エリック・ドルフィーの『アウト・トゥ・ランチ』、ジョン・コルトレーンの『アセンション』など、いくつかの初期のフリー・ジャズの古典となるアルバムの中にもハバードを見出すことができる。しかし彼は、フリー・ジャズのジャンルに専念するということは無かった。
商業的なスムーズジャズのアルバムが批判を呼んだとはいえ、1970年ごろの彼は、メロディックなインプロビゼーションと驚異的なテクニックによって、リーディング・トランペッターとしての全盛期を迎えた。
彼のよく知られた作品には、ヒットシングル「Red Clay」を含む、1971年にパラディウムでライブ録音されたCTIレコードからの『カリフォルニア・コンサート』(CTIオールスターズ名義)がある。
1976年、ハバードはニューポート・ジャズ・フェスティバルでハービー・ハンコックのバンドに参加し、その時の演奏はライブ・アルバム『ニューポートの追想』に収録された。ハバードは最終的に、ハンコック率いるV.S.O.P.クインテットのメンバーとなり、このバンドは、1940年代のバップ、1950年代のモード・ジャズ、1960年代のフリー・ジャズを統合した。ハバードの多くの優れた録音が、V.S.O.P.のメンバーとのコラボレーションから生まれた。
1992年、ハバードは長期にわたる健康状態の悪化と深刻な唇の故障から立ち直り、恒常的な演奏活動と録音活動に復帰した。
2008年12月29日、心臓発作により逝去[3][4]。70歳没。
その他の共演者には、ジミー・ヒース、ジョー・ヘンダーソン、ロン・カーター、ティナ・ブルックス、マッコイ・タイナー、サム・ジョーンズ、ハンク・モブレー、ポール・チェンバース、シダー・ウォルトン、ウェイン・ショーター、エルヴィン・ジョーンズ、ハロルド・メイバーン、リー・モーガン等が挙げられる。
ディスコグラフィ
[編集]リーダー・アルバム
[編集]- 『オープン・セサミ』 - Open Sesame (1960年、Blue Note)
- 『ゴーイン・アップ』 - Goin' Up (1960年、Blue Note)
- 『ハブ・キャップ』 - Hub Cap (1961年、Blue Note)
- 『グルーヴィー!』 - Groovy!/Minor Mishap (1961年、Fontana/Black Lion)
- 『レディ・フォー・フレディ』 - Ready for Freddie (1961年、Blue Note)
- 『ジ・アーティストリー・オブ・フレディ・ハバード』 - The Artistry of Freddie Hubbard (1962年、Impulse!)
- 『ハブ・トーンズ』 - Hub-Tones (1962年、Blue Note)
- 『ヒア・トゥ・ステイ』 - Here to Stay (1962年、Blue Note)
- 『ボディ・アンド・ソウル』 - The Body & the Soul (1963年、Impulse!)
- 『ブレイキング・ポイント』 - Breaking Point! (1964年、Blue Note)
- 『ザ・ナイト・オブ・クッカーズ』 - The Night of the Cookers (1965年、Blue Note)
- Jam Gems: Live at the Left Bank (1965年、Label M)
- 『ブルー・スピリッツ』 - Blue Spirits (1966年、Blue Note)
- 『バックラッシュ』 - Backlash (1966年、Atlantic)
- Fastball: Live at the Left Bank (1967年、Hyena)
- 『ハイ・ブルース・プレッシャー』 - High Blues Pressure (1968年、Atlantic)
- 『ア・ソウル・エクスペリメント』 - A Soul Experiment (1969年、Atlantic)
- 『ブラック・エンジェル』 - The Black Angel (1970年、Atlantic)
- 『ザ・ハブ・オブ・ハバード』 - The Hub of Hubbard (1970年、MPS)
- 『レッド・クレイ』 - Red Clay (1970年、CTI)
- 『ストレート・ライフ』 - Straight Life (1970年、CTI)
- 『ソンミの歌』 - Sing Me a Song of Songmy (1971年、Atlantic)
- 『ファースト・ライト』 - First Light (1971年、CTI)
- 『スカイ・ダイヴ』 - Sky Dive (1973年、CTI)
- 『キープ・ユア・ソウル・トゥギャザー』 - Keep Your Soul Together (1973年、CTI)
- 『イン・コンサート Vol.1』 - Freddie Hubbard/Stanley Turrentine in Concert Volume One (1973年、CTI) ※with スタンリー・タレンタイン
- 『イン・コンサート Vol.2』 - In Concert Volume Two with Stanley Turrentine (1974年、CTI) ※with ハービー・ハンコック、スタンリー・タレンタイン
- 『ポラール・AC』 - Polar AC (1975年、CTI)
- 『ハイ・エナジー』 - High Energy (1974年、Columbia)
- 『グリーム』 - Gleam (1975年、Sony (Japan))
- 『リキッド・ラヴ』 - Liquid Love (1975年、Columbia)
- 『ウィンドジャマー』 - Windjammer (1976年、Columbia)
- 『バンドル・オブ・ジョイ』 - Bundle of Joy (1977年、Columbia)
- 『スーパー・ブルー』 - Super Blue (1978年、Columbia)
- 『ラブ・コネクション』 - The Love Connection (1979年、Columbia)
- 『スカグリー』 - Skagly (1979年、Columbia)
- Live at the North Sea Jazz Festival (1980年、Pablo)
- 『ミストラル』 - Mistral (1981年、East World (Japan)/Liberty) ※with アート・ペッパー
- 『アウトポスト』 - Outpost (1981年、Enja)
- 『スプラッシュ』 - Splash (1981年、Fantasy)
- 『ローリン』 - Rollin' (1981年、MPS)
- 『キーストン・バップ』 - Keystone Bop: Sunday Night (1981年、Prestige)
- Keystone Bop Vol. 2: Friday & Saturday (1981年、Prestige)
- 『ボーン・トゥ・ビー・ブルー』 - Born to Be Blue (1981年、Pablo)
- 『風立ちぬ』 - Ride Like the Wind (1982年、Elektra/Asylum)
- Above & Beyond (1982年、Metropolitan)
- 『バック・トゥ・バードランド』 - Back to Birdland (1982年、Real Time)
- 『スウィート・リターン』 - Sweet Return (1983年、Atlantic)
- 『バラの刺青』 - The Rose Tattoo (1983年、Baystate (Japan))
- 『トランペット伝説』 - Double Take (1985年、Blue Note) ※with ウディ・ショウ
- 『ライフ・フライト』 - Life Flight (1987年、Blue Note)
- The Eternal Triangle (1987年、Blue Note) ※with ウディ・ショウ
- 『スターダスト』 - Stardust (1987年、Denon) ※with ベニー・ゴルソン
- 『フィール・ザ・ウインド』 - Feel the Wind (1988年、Timeless) ※with アート・ブレイキー
- Times Are Changing (1989年、Blue Note)
- 『トプシー - スタンダード・ブック』 - Topsy – Standard Book (1989年、Alpha/Compose)
- Bolivia (1991年、MusicMasters)
- At Jazz Jamboree Warszawa '91: A Tribute to Miles (1991年、Starburst)
- Live at Fat Tuesday's (1991年、MusicMasters)
- 『マイルスに捧げる枯葉』 - Blues for Miles (1992年、Evidence)
- 『MMTC (モンク・マイルス・トレーン・キャノン)』 - MMTC: Monk, Miles, Trane & Cannon (1995年、MusicMasters)
- New Colors (2000年、Hip Bop)
- On the Real Side (2007年、Times Square)
- 『ウィズアウト・ア・ソング:ライヴ・イン・ヨーロッパ 1969』 - Without A Song: Live In Europe 1969 (2009年、Blue Note)
出典
[編集]- ^ 「フレディー・ハバード」の表記もある。
- ^ フレディ・ハバード allmusic 2024年4月3日閲覧
- ^ “大物ジャズトランペット奏者、F・ハバードさん死去”. AFPBB News (2008年12月30日). 2020年12月11日閲覧。
- ^ Indy jazz trumpeter Freddie Hubbard dies Indianapolis Star 2008年12月29日閲覧[リンク切れ]
読書案内
[編集]- ジャズ批評編集部編 編『JAZZトランペット』松坂〈ジャズ批評ブックス〉、2001年、132-133頁。ISBN 491555709X。
- ジャズ批評編集部編 編『決定版ブルーノート・ブック 〜史上最強のジャズ・レーベルのすべて〜』松坂〈ジャズ批評ブックス〉、1999年、170,178,185,191,206,216,235,247,260頁。ISBN 4915557014。
- 悠雅彦、稲岡邦弥、福島哲雄『ジャズCDの名盤』文春新書、2000年、234-235頁。ISBN 4166601164。