ディグ・イット
「ディグ・イット」 | ||||||||||
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ビートルズの楽曲 | ||||||||||
収録アルバム | 『レット・イット・ビー』 | |||||||||
英語名 | Dig It | |||||||||
リリース | 1970年5月8日 | |||||||||
録音 |
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ジャンル | ロック | |||||||||
時間 |
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レーベル | アップル・レコード | |||||||||
作詞者 | ||||||||||
作曲者 |
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プロデュース | フィル・スペクター | |||||||||
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「ディグ・イット」(Dig It)は、ビートルズの楽曲である。1970年に発売された12作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『レット・イット・ビー』に収録された。ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター(リチャード・スターキー名義)のメンバー4人の名前が作者クレジットに入っている数少ない楽曲の1つ。1969年5月にグリン・ジョンズがミキシングした段階では演奏時間が3分59秒となっていたが、発売されたバージョンでは演奏時間が大幅に短くなった[1]。
レコーディング
[編集]1969年1月24日[2]、26日[3]、27日[4]、28日[5]、29日[6]にアップル・スタジオで行なわれたアルバムのセッションで、「ディグ・イット」の2つのバージョンを演奏した[7]。
1月24日に録音されたテイクは、「Can you dig it, yeah?」という歌詞をフィーチャーしたもので、アレンジはスライドギターを中心としたブルージーなものだった[7]。1月26日に録音されたテイクは、アルバム『レット・イット・ビー』に49秒の断片として収録されたもので、レノンが6弦ベースとリード・ボーカル、マッカートニーがピアノ、ハリスンがリードギター、スターがドラム、ビリー・プレストンがオルガン、ジョージ・マーティンがシェイカーを演奏している[7]。この様子は、ドキュメンタリー映画『レット・イット・ビー』でも確認できる[7]。
1970年3月27日、フィル・スペクターはアルバムのミキシングを行なった[7]。スペクターは、本作の1月26日のテイクの8分52秒から9分41秒までの部分を抜粋して使用した[7]。アルバム収録テイクの最後にスペクターは、レノンの「That was 'Can you dig it' by George Wood and now we'd like to do 'Hark The Angels Come'!(ジョージ・ウッドの『キャン・ユー・ディグ・イット』でした。お次は『ほら、天使がやって来る』を演奏したいと思います!)[8]」という語りを加えた[7]。このレノンの語りは、1月24日に録音されたもの[2]。
2003年に発売された『レット・イット・ビー...ネイキッド』では、「マギー・メイ」と共に収録曲から外されているが[9]、同作のボーナスCD「フライ・オン・ザ・ウォール」に別テイクを抜粋した音源が「キャン・ユー・ディグ・イット?」(Can You Dig It?)というタイトルで収録されている[10]。
クレジット
[編集]※出典[7]
- ジョン・レノン - 6弦ベース(フェンダー・ベースVI)、リード・ボーカル
- ポール・マッカートニー - ピアノ
- ジョージ・ハリスン - リードギター
- リンゴ・スター - ドラム
- ジョージ・マーティン - シェイカー
なお、フルバージョンでは、マッカートニーとハリスンもボーカルを担当しているほか、マッカートニーの娘であるヘザーもボーカルで参加している[11]。
カバー・バージョン
[編集]ライバッハは、1988年に発売したアルバム『Let It Be』で、「ディグ・イット」をカバーした[12]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ Sulpy & Schweighardt 1997, pp. 313–316.
- ^ a b Sulpy & Schweighardt 1997, pp. 249–250.
- ^ Sulpy & Schweighardt 1997, p. 276.
- ^ Sulpy & Schweighardt 1997, p. 285.
- ^ Sulpy & Schweighardt 1997, p. 258.
- ^ Sulpy & Schweighardt 1997, p. 296.
- ^ a b c d e f g h Guesdon & Margotin 2014, p. 574.
- ^ Gregory 2008, p. 251.
- ^ Womack 2009, p. 140.
- ^ Womack 2014, p. 229.
- ^ MacDonald 2005, p. 326.
- ^ Raggett, Ned. Let It Be - Laibach | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年7月13日閲覧。
参考文献
[編集]- Sulpy, Doug; Schweighardt, Ray (1997). Get Back: The Unauthorized Chronicle of the Beatles' Let It Be Disaster. New York: St. Martin's Griffin. ISBN 0-312-19981-3
- Gregory, Chris (2008). Who Could Ask for More?: Reclaiming The Beatles. Plotted Plain. ISBN 0-9557-5120-9
- Guesdon, Jean-Michel; Margotin, Philippe (2014). All The Songs: The Story Behind Every Beatles Release. Running Press. ISBN 1-6037-6371-6
- MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (Second Revised ed.). London: Pimlico (Rand). ISBN 1-84413-828-3
- Womack, Kenneth (2009). The Cambridge Companion to the Beatles. Cambridge University Press. ISBN 1-1398-2806-1
- Womack, Kenneth (2014). The Beatles Encyclopedia: Everything Fab Four [2 volumes]. ABC-CLIO. ISBN 0-3133-9172-6
外部リンク
[編集]- Dig It - The Beatles