メートル毎秒
メートル毎秒 metre per second | |
---|---|
記号 | m/s |
系 | 国際単位系(組立単位) |
量 | 速さ |
定義 | 1秒間に1mの速さ |
メートル毎秒(メートルまいびょう、英: metre per second[注 1]、記号m/s)は、国際単位系(SI)における速さ又は速度の一貫性のある組立単位である[1]。
ただし、日本の計量法では「速さ」の単位としており、「速度」の単位とはしていない[2][3]。1メートル毎秒は、「1秒間に1メートルの速さ」と定義される[4]。
なお、速さと速度の違いについては、速度#速度と速さを参照のこと。
単位記号は、m/s である。m/sec としてはならない[5]。
日常会話では「秒速何メートル」とも表現する。また、風速は日本では通常メートル毎秒で測るが、口頭では「毎秒」を省略して「風速何メートル」と表現することが多い。
1メートル毎秒は、以下に等しい。
派生単位
[編集]センチメートル毎秒
[編集]センチメートル毎秒(記号:cm/s)は、1秒間に1センチメートルの速さと定義される速度の単位で、1メートル毎秒の100分の1である。
センチメートル毎秒はCGS単位系における速度の基本単位である。カイン(kine)の別名があり、日本では地震動の最大の速さを表す単位として用いられている。建物の被害との関連では、加速度のガルとともに、重要な指標とされる[6]。ただし、「カイン」は国際単位系(SI)では全く認めていない非SI単位である。計量法上は非法定計量単位であり、取引・証明における使用は禁止されている。
カイン(kine)の語源は運動を表すkinematicの頭4文字を取って読んだものと言われている。
符号位置
[編集]記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
---|---|---|---|---|
㎧ | U+33A7 |
- |
㎧ ㎧ |
メートル毎秒 |
Unicodeには、メートル毎秒を表す上記の文字が収録されている。これはCJK互換用文字であり、既存の文字コードに対する後方互換性のために収録されているものであるので、使用は推奨されない[7][8]。
換算
[編集]メートル毎秒 (SI単位) |
キロメートル毎時 | ノット | マイル毎時 | フィート毎秒 | |
---|---|---|---|---|---|
1 m/s | = 1 m/s | = 3.6 km/h | ≈ 1.9438 kt | ≈ 2.2369 mph | ≈ 3.2808 fps |
1 km/h | ≈ 0.27778 m/s | = 1 km/h | ≈ 0.53996 kt | ≈ 0.62137 mph | ≈ 0.91134 fps |
1 kt | ≈ 0.51444 m/s | = 1.852 km/h | = 1 海里/h | ≈ 1.1508 mph | ≈ 1.6878 fps |
1 mph | = 0.44704 m/s | = 1.609344 km/h | ≈ 0.8690 kt | = 1 mi/h | ≈ 1.4667 fps |
1 fps | = 0.3048 m/s | = 1.09728 km/h | ≈ 0.59248 kt | ≈ 0.68181 mph | = 1 ft/s |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 産業技術総合研究所 計量標準総合センター『国際文書 国際単位系 (SI)』(第 9 版日本語版)、2020年 。 p.108 「表 5 基本単位を用いて表現された一貫性のある組立単位の例」に「速さ,速度」とある。
- ^ 計量法第2条第1項第1号中、「速さ」とある。「速度」ではない。
- ^ 計量単位令 別表第1 項番14に「速さ」とある。
- ^ 計量単位令 別表第2 項番14 速さ 「メートル毎秒」の欄
- ^ 国際単位系 (SI) は世界共通のルールです SIパンフレット、産業技術総合研究所 計量標準総合センター 計量標準普及センター 計量標準調査室、2020年4月、2023年3月改訂、p.2、誤りやすい単位記号の例 50 sec(正しくは 50 s)とある。
- ^ “『地震-3』- 地震の大きさ”. 日本建築構造技術者協会. 2018年10月23日閲覧。
- ^ “CJK Compatibility” (PDF) (2015年). 2016年2月21日閲覧。
- ^ “The Unicode Standard, Version 8.0.0”. Mountain View, CA: The Unicode Consortium (2015年). 2016年2月21日閲覧。