ChemDraw
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(ChemBioDrawから転送)
作者 | パーキンエルマー |
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最新版 |
22.0
/ 2022年11月15日[1] |
プラットフォーム | macOS、Microsoft Windows |
種別 | 分子モデリング |
ライセンス | 商用ソフトウェア |
公式サイト |
perkinelmerinformatics |
ChemDrawは、ケモインフォマティクス企業のCambridgeSoftが開発した分子構造式エディタソフトウェアである。ChemDrawは、Chem3D、ChemFinderと共にChemOffice suiteを構成するソフトウェアであり、MacintoshとMicrosoft Windowsプラットフォームで利用可能である。
1985年にデヴィッド・A・エヴァンスとエヴァンス研の院生だったStewart Rubensteinによって開発された[2][3]。Stewartは1986年にCambridge Scientific Computing社(後のCambridgeSoft社)を設立し、ChemDrawを発売した。CambridgeSoft社は2011年にパーキンエルマーに売却された[4]。
ChemDraw発売以前、化学者らは専用の構造式用三角定規を使って構造式を描いていた[5]。ChemDrawは1984年に発売された初代Macintosh向けのソフトウェアとして開発され、化学コミュニティーで人気を博した[5]。これが、2021年現在でも化学者にMacユーザーが多い大きな要因の1つとされる[5]。
ChemDraw 12.0の主な機能
[編集]- 化学構造から化合物名への変換
- 化合物名を化学構造へ変換
- NMRスペクトルのシミュレーション(1Hおよび13C)
- マススペクトルのシミュレーション
- 化学構造の自動調整
- 主要な科学誌のためのスタイルテンプレートを含む、様々なテンプレート集
- SVGファイルでの出力(Windows版のみ)
- PDFファイルでの出力(Mac版のみ)
ファイルフォーマット
[編集]ChemDrawのネイティブなファイルフォーマットは、CDX形式とCDXML(ChemDraw XML)形式である。
プラグイン
[編集]ChemDraw用のソフトウェア開発キットを利用することで、サードパーティーの開発者がプラグインを作成することが可能である。たとえば、手動でテキストファイルを編集する代わりに、クイックホットキーが対話モードでホットキーセットアップを行う、など[6]。
脚注
[編集]- ^ Rich Talbot (2022年11月15日). “Release Announcement - ChemDraw/ChemOffice v22.0” (英語). PerkinElmer. 2023年1月7日閲覧。
- ^ Halford, Bethany (2014). “Reflections On ChemDraw”. C&EN 92 (33): 26–27. doi:10.1021/cen-09233-scitech1 20 August 2014閲覧。.
- ^ David A. Evans (2014). “History of the Harvard ChemDraw Project”. Angew. Chem. Int. Ed. 53 (42): 11140-11145. doi:10.1002/anie.201405820.
- ^ CambridgeSoft. “Announcing CambridgeSoft from Perkin Elmer”. 2022年2月9日閲覧。
- ^ a b c ペリプラノン (2014年9月10日). “ChemDrawの開発秘話〜SciFinder連携機能レビュー”. Chem-Station. 2022年2月9日閲覧。
- ^ “CS ChemOffice Software Developer's Kit”. PerkinElmer Informatics. 2011年12月16日閲覧。
参考文献
[編集]- Mills, N. (2006). “ChemDraw Ultra 10.0”. J. Am. Chem. Soc. 128 (41): 13649–13650. doi:10.1021/ja0697875.
- Li, Z.; Wan, H.; Shi, Y.; Ouyang, P. (2004). “Personal Experience with Four Kinds of Chemical Structure Drawing Software: Review on ChemDraw, ChemWindow, ISIS/Draw, and ChemSketch”. J. Chem. Inf. Comput. Sci. 44 (5): 1886–1890. doi:10.1021/ci049794h.
- Dieter Strack (2001). “ChemOffice Ultra 2000”. Phytochemistry 57 (1): 144. doi:10.1016/S0031-9422(00)00503-3.
- Andreas Madlung (1999). “Digital Chemical Intelligence”. Science 285 (5435): 1866–1867. doi:10.1126/science.285.5435.1866.