ブラックストーン・グループ
市場情報 | |
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略称 | ブラックストーン |
本社所在地 |
アメリカ合衆国 ニューヨーク州ニューヨーク |
設立 | 1985年 |
業種 | 金融業 |
事業内容 | プライベート・エクイティ・ファンド、メザニン・ファンド、不動産投融資、投資アドバイザリー、レバレッジド・ファイナンス他 |
代表者 | 会長・CEO スティーブン・シュワルツマン |
売上高 | 61億200万ドル(2020年第4四半期)[1] |
純利益 | 22億6200万ドル(2020年第4四半期)[1] |
総資産 | 26.269億ドル(2020年第4四半期)[1] |
従業員数 | 3,165人(2020年第4四半期)[2] |
主要子会社 | GSO Capital Partners |
関係する人物 |
ピーター・ピーターソン(創業者) スティーブン・シュワルツマン(創業者) |
外部リンク | www.blackstone.com |
ブラックストーン・グループ(The Blackstone Group、NYSE: BX)は、アメリカ合衆国に本拠を置く大手の投資ファンド運用会社である。
バイアウト・ファンドビジネスを中心に、オルタナティブ投資を主軸とする。[3]
概要
[編集]リーマン・ブラザーズを退職したピーター・G・ピーターソンとスティーブン・シュワルツマンによって1985年に設立された。本社は、ニューヨークの51丁目パークアベニューのリバーハウスにあり、支社は、アトランタ、ボストン、ロンドン、ハンブルク、パリ、ムンバイ、香港、東京にある。最も大きな上場株投資会社の一つである[1]。
現在ブラックストーンのビジネスはバイアウト・ファンドだけにとどまらず、不動産ファンド部門、ヘッジファンドなどを含む市場性 オルタナティブ投資ファンド部門、財務アドバイザリー部門の4つのセグメントからなっており、運用資産1191億1500万ドル(2010年現在)に及ぶ総合 オルタナティブ投資会社となっている。
2007年の上場時には中国投資有限責任公司が30億ドル相当の非議決権株式を取得した[4]。ブラックストーンが保有する資産には、軍事・衛星技術関連の会社が含まれると指摘され、この技術が中華人民共和国政府に渡らないように米政府は懸念している。
CEOのスティーブン・シュワルツマンの個人資産は2020年には、210億ドル(約2兆1700億円)となった[5]。
創業者でCEOのスティーブ・シュワルツマンは中華人民共和国の清華大学に3億ドルを寄付して経済管理学院顧問委員会に名を連ねて自らの名のついたカレッジも設立している親中家であり[6][7][8]、シュワルツマンはドナルド・トランプ米大統領の古くからの友人で顧問でもあり[9]、大統領戦略政策フォーラム議長に選ばれるなど米政府の対中外交に一定の影響力を有している[10][11]。
名前の類似する資産運用会社ブラックロックはブラックストーンの債券運用部門として設立されたが、1995年に売却されている。
投資
[編集]ブラックストーンの名称は、創設者の姓の一部から来る。スティーブ・シュワルツマンのSchwarzは、ドイツ語で「黒」(ブラック)、ピーター・G・ピーターソンのPeterはギリシャ語で「石」(ストーン)を意味し、ここから名付けられた[12]。
2021年4月、ブラックストーンは不動産投資信託会社Extended Stay Americaを61億ドルで買収。パンデミック中のホテル業界で最大級の取引となった[13]。
2021年9月、工業不動産のWPT Industrial Real Estate Investment Trustを30億ドルで買収し、工業物流領域での影響力を強化[14]。
2022年2月、商業不動産に特化したREIT会社PS Business Parksを80億ドルで買収[15]。
2022年6月、再生可能エネルギー分野における関心を示し、アメリカのエネルギー企業Invenergy Renewablesの一部株式を43億ドルで取得[16]。
2022年11月、オーストラリアのカジノ運営大手Crown Resortsを約100億ドルで買収。これはアジア太平洋地域での大規模な投資だった[17]。
2024年6月、同月19日から同年7月31日までの間、日本で電子書籍配信サービス「めちゃコミック」などを手がけているインフォコムに対して完全子会社化を目的とした株式公開買付け(TOB)を実施。買収総額は2756億円を予定しており、同国内では過去最大の企業買収となる[18][19]。
関連項目
[編集]- 投資ファンド
- ジャックウルフスキン
- ブラックロック
- 都ホテルズ&リゾーツ - 2021年10月より一部ホテルをブラックストーンと近鉄グループの共同出資による特別目的会社が所有[20]。
脚注
[編集]- ^ a b c “Blackstone's Fourth Quarter and Full Year 2020 Earnings”. Blackstone. 2021年6月6日閲覧。
- ^ “Blackstone Group Inc/The: Number of Employees 2007-2020”. Macro Trends. January 22, 2021閲覧。
- ^ “Blackstone | Company Profile” (英語). Vault. 2023年12月14日閲覧。
- ^ “China to Buy $3 Billion Stake in Blackstone”. ニューヨーク・タイムズ. (2007年5月20日) 2017年6月2日閲覧。
- ^ “慈善活動ギビング・プレッジ、今年はビリオネア7人が新たに誓約”. Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン) (2020年12月24日). 2021年7月24日閲覧。
- ^ “習主席の母校が担う対トランプ工作 編集委員 中沢克二”. 日本経済新聞. (2017年2月1日) 2017年4月22日閲覧。
- ^ “中国の大学に奨学金、海外の「知中派」育成に注力―中国紙”. Record China. (2013年5月4日) 2017年3月13日閲覧。
- ^ “習主席、清華大学シュワルツマン学院の開学式に祝電”. 中国国際放送局. (2016年9月11日) 2017年3月13日閲覧。
- ^ “Trump reviews top White House staff after tumultuous start”. 2017年5月9日閲覧。
- ^ “経済助言、著名経営者から トランプ氏が新組織”. 日本経済新聞 (2016年12月3日). 2017年5月9日閲覧。
- ^ “トランプ大統領が中国批判緩める公算大-経済顧問のシュワルツマン氏”. ブルームバーグ. (2017年3月13日) 2017年3月13日閲覧。
- ^ “How Stephen Schwarzman Built The Blackstone Group” (英語). Investopedia. 2023年12月7日閲覧。
- ^ Inc, Extended Stay America (2021年6月16日). “Blackstone and Starwood Capital Group Complete Acquisition of Extended Stay America” (英語). GlobeNewswire News Room. 2023年12月7日閲覧。
- ^ Dorbian, Iris (2021年10月20日). “Blackstone REIT closes $3.2bn buy of WPT Industrial REIT” (英語). PE Hub. 2023年12月7日閲覧。
- ^ “Affiliates of Blackstone Real Estate to Acquire PS Business Parks, Inc. for $7.6 Billion” (英語). Blackstone (2022年4月25日). 2023年12月7日閲覧。
- ^ “Invenergy | Innovators building a sustainable world” (英語). invenergy.com. 2023年12月7日閲覧。
- ^ “Blackstone completes acquisition of Crown Resorts in the firm’s largest investment to date in Asia” (英語). Blackstone (2022年6月24日). 2023年12月6日閲覧。
- ^ Ishiguro, Rie (2024年6月18日). “ブラックストーンが日本で過去最大の買収、「めちゃコミ」のインフォコム”. ロイター通信 2024年6月19日閲覧。
- ^ “帝人、「めちゃコミ」運営の子会社を米投資ファンドに売却…急成長したものの相乗効果見いだせず”. 読売新聞 (2024年6月18日). 2024年6月19日閲覧。
- ^ “近鉄グループとブラックストーンとのホテル事業に関する合弁事業開始について” (PDF). 近鉄グループホールディングス (2021年10月1日). 2021年10月4日閲覧。