AN/SQS-17
表示
(AN/SQS-36から転送)
種別 | 探信儀 |
---|---|
開発・運用史 | |
開発国 | アメリカ合衆国 |
就役年 | 1954年 |
送振系 | |
周波数 | 11.9, 13, 14.1キロヘルツ |
音源レベル | 134デシベル |
音響出力 | 1-6, 22, 30 kW |
パルス幅 | 16, 35, 60ミリ秒 |
走査速度 | 3,500 rpm |
送受波器系 | |
送受波器方式 | リン酸二水素アンモニウム製圧電素子 |
ステーブ数 | 24本 |
アレイ径 | 19 in (48 cm) (高さ35.75 in (90.8 cm)) |
探知性能・その他諸元 | |
探知距離 |
11キロメートル (5.9 nmi) (※SQS-36) |
AN/SQS-17は、アメリカ合衆国のEDO社が開発した軍用ソナー。13キロヘルツ級の中周波を使用するスキャニング・ソナーであり、主に小型戦闘艦に搭載された。また、改良型のAN/SQS-36、AN/SQS-38、可変深度ソナー版のAN/SQS-35も本項目で扱う。
概要
[編集]SQS-17では、TR-166送受波器が100インチ (250 cm)のドームに収容されており、送信出力は134デシベル、動作モードは全方向送信(ODT)のみであった。これは1954年より就役し、173フィート型駆潜艇などに搭載されたQCU型ソナーを代替するものとして配備されたほか、アメリカ沿岸警備隊のリライアンス級カッターなどにも搭載された。フランスでもライセンス生産され、近代ソナーの生産についての貴重な経験を提供した。またその後、1966年の契約に基づいて、待ち受け受信に対応したSQS-36も開発された[1]。
EDO社ではSQS-36とともに、その可変深度ソナー版というべきEDO 700を開発しており、その派生型はSQS-35として採用された。これは日本電気により、SQS-35(J)としてライセンス生産された[1]。また探信儀仕様に国内改良したSQS-36D(J)も開発された[2]。なおEDO社自身が開発したSQS-35と同等性能の探信儀はSQS-38と称されている[1]。
制式名 | 送受波器 | 送受波器素材 | 周波数 [kHz] | 直径×高さ [cm] |
---|---|---|---|---|
AN/SQS-17 | TR-166 | リン酸二水素 アンモニウム |
12-14 | 48×90.8 |
AN/SQS-17A | TR-196 | 48×97 | ||
AN/SQS-36 | TR-204 | チタン酸バリウム | 13.0 | 48×90.8 |
AN/SQS-38 | TR-229 | 11.9-14.1 | 50×74 | |
AN/SQS-35 |
採用国と搭載艦
[編集]- 173フィート型駆潜艇(SQS-17)
- リライアンス級カッター(SQS-17)
- ハミルトン級カッター(SQS-36→SQS-38)
- ピエトロ・ディ・クリストファロ級コルベット(SQS-36)
- カノーポ級フリゲート(SQS-36; 後日装備)
- コマンダン・リヴィエル級フリゲート(旧フランス海軍艦)
- PGM-71級駆潜艇(SQS-17)
- 「ラジャ・フマボン」
- コマンダン・リヴィエル級フリゲート(SQS-17)
- ウラガン級揚陸艦
出典
[編集]参考文献
[編集]- Friedman, Norman (1997). The Naval Institute guide to world naval weapon systems 1997-1998. Naval Institute Press. ISBN 9781557502681
- 香田, 洋二「国産護衛艦建造の歩み」『世界の艦船』第827号、海人社、2015年12月、NAID 40020655404。