IPA (ファイルフォーマット)
IPA(英: iOS Application Archive、アイオスアプリケーションアーカイブ、アイピーエー)とは、 iOS、iPadOS上とM1 チップ等のApple Siliconチップを搭載したMacで動作するアプリケーションを含むアーカイブファイルの一種である[1]。IPAファイルはARMアーキテクチャ向けのバイナリを格納しており、Apple Siliconを搭載するiOS、iPadOS、macOSデバイスにインストールすることが可能となっている。
IPAファイルにはx86アーキテクチャ向けのバイナリが含まれていないため、ほとんどの場合iPhone Simulatorにインストールすることはできず、Xcode SDK固有のプロジェクトファイルが必要となる。ただし、一部のシンプルなIPAファイルは、解凍して生成されるPayloadフォルダに含まれるアプリケーションの実行ファイルをコピーすることでiPhone Simulator上でも開くことが可能である。
未署名のIPAファイル
[編集]未署名のIPAファイルは、アプリケーションの実行ファイルを含むXcode SDKのProductsフォルダをコピーし、Payloadフォルダにリネームしたあとzipで圧縮することで生成でき、iOS jailbrokenなどのサードパーティーOS上でインストールして実行することができる。また、未署名のIPAファイルはしばしば著作権侵害の疑いのあるアプリ、 改造アプリ、jailbreak(脱獄)、目的で使用され、一般的にはAltStoreというアプリを介して利用される。
IPAファイルの構造
[編集]IPAファイルは、アプリケーションの情報をiTunesやApp Storeに認識させるための構造をもつ。以下に構造の一例を示す。
/Payload/ /Payload/Application.app /iTunesArtwork /iTunesArtwork@2x /iTunesMetadata.plist /WatchKitSupport/WK
上に示したPayloadフォルダはアプリケーションの全てのデータを含んでいる。 iTunesArtworkフォルダにはiTunes、App Store、iOSデバイス上で表示されるアプリケーションのアイコンとして使用される512×512ピクセルのPNG画像が含まれている。iTunesMetadata.plistにはアプリの名前、開発者の名前とID、バンドルの識別子、著作権情報、ジャンル、リリース日、アプリケーション内の購入情報などが含まれている。
脚注
[編集]- ^ “IBM Knowledge Center - Creating the IPA file”. IBM Knowledge Center. 2017年8月30日閲覧。