鼠蹊管
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鼠蹊管 | |
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腹部の前面。表面に動脈と鼠径管が示されている。(左下の管が鼠径管である。) | |
陰嚢。左側では膣膜の空洞を開いている。右側では精巣挙筋の表面の層のみが除去されている。(右鼠径管が左上に見える。) | |
概要 | |
表記・識別 | |
ラテン語 | canalis inguinalis |
MeSH | D007264 |
グレイ解剖学 | p.1239 |
TA | A04.5.01.026 |
FMA | 19928 |
解剖学用語 |
鼠蹊管(そけいかん、鼠径管)とは、体の両側 (正中線の両側に1つずつ)の前腹壁にある蹊路で、男性では精索が、女性では子宮円靭帯(子宮円索)が通っている。ヒトの男性の発生時、胎児期にお腹の中で発生した睾丸が、出生近くにここを通って体外に出てくる径路なので、鼠径管は男性の方が大きく、より目立つ(そのためヘルニアになりやすい)。
構造
[編集]鼠径管は、鼠径靱帯の内側寄りに位置している。管の長さは約 4 ~ 6 cm で[1]、前下内側向けに角度が付いている。体表側の開口部を「浅鼠径輪」、腹膜側の開口部を「深鼠径輪」と呼び、男性の場合、その直径は通常、深鼠径輪で 2 cm (標準偏差 ±1 cm) である[2][注 1]。
現実には「鼠径管」という管が存在するわけではなく、人体の間隙をあくまで「管」に近似して、円柱状に視覚化したものである[3] 。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 直径は、アフリカ人で2.2cm ±1.08cm、ヨーロッパ人で 2.1 cm ±0.41cmだと推定されている
出典
[編集]- ^ Tuma, Faiz; Lopez, Richard A.; Varacallo, Matthew (2023). Anatomy, Abdomen and Pelvis: Inguinal Region (Inguinal Canal). StatPearls Publishing. PMID 29261933 18 June 2023閲覧。.
- ^ Mitura, Kryspin; Kozieł, Sławomir; Pasierbek, Michał (2018). “Ethnicity-related differences in inguinal canal dimensions between African and Caucasian populations and their potential impact on the mesh size for open and laparoscopic groin hernia repair in low-resource countries in Africa”. Videosurgery and Other Miniinvasive Techniques 13 (1): 74–81. doi:10.5114/wiitm.2018.72579. ISSN 1895-4588. PMC 5890843. PMID 29643962 .
- ^ “Gross Anatomy Image”. 2007年11月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年11月20日閲覧。