混一色
混一色(ホンイーソー)とは、麻雀における役のひとつ。萬子、索子、筒子のうち一種と、字牌だけで和了ると成立する。門前3翻、食い下がり2翻。ホンイツあるいはホンイチとも呼ばれる。
概要
[編集]役牌やドラ、対々和との複合が容易で、満貫以上の大物手になりやすい中堅どころの役と言える。門前の混一色は「メンホン」あるいは「タテホン」と呼ばれ、立直との複合も少なからず見られる。逆に役牌もドラもなく、副露を多用して作ったホンイツのみ2翻の手は苦労のわりに点数が安く、「バカホン」と呼ばれ[1]あまり狙わない方がいいとされる。
一つの色のみで手を作るため、捨牌に偏りができてしまい、染め手であることを見破られやすい。とはいえ両門以上の良形テンパイになることも多く、字牌とのシャンポン待ちに構えることもできる、使い勝手の良い役であると言える。多くの役と複合可能な役であり、得点力があるため、点棒状況や配牌如何で意図的に狙うことも多い。
混一色の上位役は清一色であるが、ホンイツ自体が既に充分形であるため、ホンイツからチンイツへ移行することはあまりない。また、チンイツやホンイツを「一色手」「染め手」と言い、これらを狙って手作りすることを「染める」と言う。なお、 を刻子もしくは雀頭とし、残りの面子を のいずれかで作った混一色は、混一色ではなく緑一色という別の役(役満)として扱われる。
20世紀初頭の麻雀の歴史の初期からある役であり、アルシーアル麻雀の頃までは1翻役であった。
牌姿の例
[編集](例)風牌の暗刻がある門前のケース
- のシャンポン待ち。ここで、が連風牌であるケース、1翻の役牌(場風牌または自風牌)であるケース、オタ風であるケースが考えられる。この形で最も強力なのはが連風牌でで上がった場合で、役牌としての3翻がつく。逆にがオタ風でで上がった場合は役牌による翻数は得られない。
(例)一気通貫・役牌との複合
- の三門張。で一気通貫が付く。
(例)平和との複合
(例)対々和・役牌との複合
(例)七対子との複合
- 点棒状況からどうしても跳満あるいは倍満を作りたい時、鳴ける牌をすべて見送ってメンホン七対子を狙うことがある。メンホン七対ならリーチをかけてちょうど跳満になる。さらにドラを含んでいれば倍満となり、無理矢理ドラ単騎のリーチをかけることもある。
(例)多門張のケース
- 牌の寄り次第で、メンチンなみの多門張になることもある。
- この例は の八門張。ここまで広くはならずとも、
- の変則三門張(エントツ待ち)や、
(例)バカホンのケース
- 待ちだが、ツモの場合、混一色のみの30符2翻で子2000点。ロンの場合かつ雀頭が翻牌でない場合、20符2翻で子1300点(食い平和の例の特例として30符とするルールを認めない場合)、これは混一色としては最低点である。
(例)風牌をポンしているケース
(例)副露しており、多門張だが上がり牌によって複合役が異なるケース
(例)メンチン一向聴のケース / 南1局の南家
(例)緑一色になる待ちがあるケース
脚注
[編集]- ^ [用例] 日本プロ麻雀連盟/灘麻太郎. “勝ちに向かう打法12 / 2.「バカホンはスピードで勝負」”. 2012年12月11日閲覧。 (WEB魚拓)