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銀兎(ぎんと)は、将棋の駒の一つ。本将棋にはなく、泰将棋、大局将棋に存在する。
泰将棋の場合、写本によって銀鬼(ぎんき)としているものがあり[1]、どちらが妥当であるかは不明確である。
成ると金将。
元の駒
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動き
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成駒
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動き
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銀兎(ぎんと) 銀鬼(ぎんき)
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斜め後ろに何マスでも動け、斜め前に2マス動ける。飛び越えては行けない。
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金将(きんしょう)
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縦横と斜め前に1マス動ける。
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成ると鯨鯢。
元の駒
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動き
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成駒
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動き
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銀兎(ぎんと)
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斜め後ろ何マスでも動け、斜め前に2マス動ける。飛び越えては行けない。
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鯨鯢(けいげい)
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縦と斜め後ろに何マスでも動ける。飛び越えては行けない。
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- ^ 各古書籍では以下の文字を使用している。
- 象戯図式(増川宏一『ものと人間の文化史 将棋』掲載のもの) - 「兔」(兎の異体字)の最終画の点の部分が「ム」になったもの。
- 諸象戯図式(元禄9年刊行のもの) - 初期配置図では「兔」だが、駒の動きのところでは「銀鹿」と記載されている。
- 象棋六種之図式(『雑藝叢書』収録のもの) - 「鬼」を採用しており、駒の読みも「ぎんき」となっている。