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ナンバースクール (東京都)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

東京都立ナンバースクールは、東京都立高等学校の中で、東京府(現:東京都)による設立(移設)順を示す“ナンバー”を校名に冠した旧制中学校・旧制高等女学校を前身校に持つ46高校の総称(とその一覧)。

概要

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いずれも第二次世界大戦前からの伝統校であり、特に明治期設立の「第一」から「第四」までの4府立中(と3高女)を筆頭に、大正期に増設の「第十」辺りまで(を前身に持つ都立高)は、府民(都民)から旧制高等学校におけるナンバースクールのような存在、いわゆる「都立ナンバースクール」として認識されている(府立中から旧制高校を経て各帝国大学へ進む者が多かったため)。また、後身の都立高の多くが、学校群制度導入前の1950年代から1960年代にかけ東京大学などに多くの卒業生を送り出した進学校で、その数は私立高校よりも多かった(「東京都立高等学校#歴史」参照)。

下記の表は、設立(移設)年と、文部省告示の際などの学校名[1]。等号記号の後ろは、現在の学校名と、現住所(現在では廃校となったものを含む)。名称の変遷などについては該当校のページを、「ナンバースクール」の定義の概要・詳細についてはナンバースクール (旧制中等教育学校・新制高校)のページを、また、都立以外の旧制中等教育学校のナンバースクールについては旧制中等教育学校・新制高校のナンバースクール一覧のページを、それぞれ参照のこと[2]。なお、参考として東京市設立の7校も掲載した。そのほか、戦後設立の都立高については「東京都高等学校一覧#公立高等学校・公立中等教育学校後期課程」を参照のこと。

府立

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旧制中学校

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創立 校名 後継校
明治 1887年(明治20年) 東京府立第一中学校 東京都立日比谷高等学校(東京都千代田区
1894年(明治27年) 東京府立第四中学校 東京都立戸山高等学校(東京都新宿区
1901年(明治34年) 東京府立第三中学校 東京都立両国高等学校(東京都墨田区
1901年(明治34年) 東京府立第二中学校 東京都立立川高等学校(東京都立川市
大正 1918年(大正7年) 東京府立第五中学校 東京都立小石川中等教育学校(東京都文京区
1921年 東京府立第六中学校 東京都立新宿高等学校(東京都新宿区
東京府立第七中学校 東京都立墨田川高等学校(東京都墨田区
1922年 東京府立第八中学校 東京都立小山台高等学校(東京都品川区
昭和 1928年(昭和3年) 東京府立第九中学校 東京都立北園高等学校(東京都板橋区
1937年 東京府立第十中学校 東京都立西高等学校(東京都杉並区
1938年 東京府立第十一中学校 東京都立江北高等学校(東京都足立区
1939年 東京府立第十二中学校 東京都立千歳高等学校→)

東京都立芦花高等学校(東京都世田谷区

1940年 東京府立第十三中学校 東京都立豊多摩高等学校(東京都杉並区)
東京府立第十四中学校 東京都立石神井高等学校(東京都練馬区
東京府立第十五中学校 東京都立青山高等学校(東京都渋谷区
東京府立第十六中学校 東京都立江戸川高等学校(東京都江戸川区
東京府立第十七中学校 東京都立日本橋高等学校(東京都墨田区)

東京都立葛飾野高等学校(東京都葛飾区

東京府立第十八中学校 1946年十中に統合)
東京府立第十九中学校 東京都立国立高等学校(東京都国立市
1941年 東京府立第二十中学校 東京都立大泉高等学校(東京都練馬区)
東京府立第二十一中学校 東京都立武蔵丘高等学校(東京都中野区
1942年 東京府立第二十二中学校 東京都立城南高等学校→)

東京都立六本木高等学校(東京都港区

1943年 東京府立第二十三中学校 東京都立大森高等学校(東京都大田区
設置計画のみ 東京府立第二十四中学校 (1946年、九中に統合)

高等女学校

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明治時代

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大正時代

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昭和時代

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市立

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中学校

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創立 校名 後継校
大正 1924年(大正13年) 第一東京市立中学校 東京都立九段高等学校→)

千代田区立九段中等教育学校

第二東京市立中学校 東京都立上野高等学校(台東区)
昭和 1940年(昭和15年) 第三東京市立中学校 東京都立文京高等学校

高等女学校

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創立 校名 後継
大正 1924年 第一東京市立高等女学校 東京都立深川高等学校
昭和 1929年 東京市立忍岡高等女学校(第二市立高女) 東京都立忍岡高等学校
1932年 東京市立目黒高等女学校(第三市立高女) 東京都立目黒高等学校
1935年 第四東京市立高等女学校 東京都立竹台高等学校

名称の変遷

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以下は、略称で表記する。正式名称は、各校のページを参照のこと。

旧制中学校

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高等女学校

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  • 東京府高女 ⇒ 東京府第一高女 ⇒ 東京府立第一高女 ⇒ 東京都立第一高女 ⇒ 東京都立第一女子新制高 ⇒ 東京都立白鷗高等学校
  • 東京府第二高女 ⇒ 東京府立第二高女 ⇒ 東京都立第二高女 ⇒ 東京都立第二女子新制高 ⇒ 東京都立竹早高等学校
  • 東京府立第三高女 ⇒ 東京都立第三高女 ⇒ 東京都立第三女子新制高 ⇒ 東京都立駒場高等学校
  • 東京府立第四高女 ⇒ 東京都立第四高女 ⇒ 東京都立第四女子新制高 ⇒ 東京都立南多摩高等学校 ⇒ 東京都立南多摩中等教育学校
  • 東京府立第五高女 ⇒ 東京都立第五高女 ⇒ 東京都立第五女子新制高 ⇒ 東京都立富士高等学校
  • 東京府立第六高女 ⇒ 東京都立第六高女 ⇒ 東京都立第六女子新制高 ⇒ 東京都立三田高等学校
  • 南葛飾郡立実科高女 ⇒ 東京府立小松川高女 ⇒ 東京府立第七高女 ⇒ 東京都立第七高女 ⇒ 東京都立第七女子新制高 ⇒ 東京都立小松川高等学校
  • 東京府立第八高女 ⇒ 東京都立第八高女 ⇒ 東京都立第八女子新制高 ⇒ 東京都立八潮高等学校
  • 東京府立第九高女 ⇒ 東京都立九高女 ⇒ 東京都立第九女子新制高 ⇒ 東京都立多摩高等学校
  • 東京府立第十高女 ⇒ 東京都立十高女 ⇒ 東京都立第十女子新制高 ⇒ 東京都立豊島高等学校
  • 東京府立第十一高女 ⇒ 東京都立第十一高女 ⇒ 東京都立桜町新制高 ⇒ 東京都立桜町高等学校
  • 東京府立第十二高女 ⇒ 東京都立第十二高女 ⇒ 東京都立北野新制高 ⇒ 東京都立北野高等学校 ⇒(志村高と統合・改編)東京都立板橋有徳高等学校
  • 東京府立第十三高女 ⇒ 東京府立武蔵高女 ⇒ 東京都立武蔵高女 ⇒ 東京都立武蔵新制高 ⇒ 東京都立武蔵高等学校
  • 東京府立第十四高女 ⇒ 東京府立城北高女 ⇒ 東京都立城北高女 ⇒ 東京都立城北新制高 ⇒ 東京都立城北高等学校 ⇒(改編)東京都立桐ケ丘高等学校
  • 東京府立第十五高女 ⇒ 東京府立神代高女 ⇒ 東京都立神代高女 ⇒ 東京都立神代新制高 ⇒ 東京都立神代高等学校
  • 東京府立第十六高女 ⇒ 東京府立南葛飾高女 ⇒ 東京都立南葛飾高女 ⇒ 東京都立南葛飾新制高 ⇒ 東京都立南葛飾高等学校
  • 東京府立第十七高女 ⇒ 東京都立第十七高女 ⇒ 東京都立第八高女に統合
  • 東京府立第十八高女 ⇒ 東京府立井草高女 ⇒ 東京都立井草高女 ⇒ 東京都立井草新制高 ⇒ 東京都立井草高等学校
  • 東京府立第十九高女 ⇒ 東京府立千歳丘高女 ⇒ 東京都立千歳丘高女 ⇒ 東京都立千歳丘新制高 ⇒ 東京都立千歳丘高等学校
  • 東京府立第二十高女 ⇒ 東京府立赤城台高女 ⇒ 東京都立赤城台高女 ⇒ 東京都立赤城台新制高 ⇒ 東京都立赤城台高等学校
  • 東京府立第二十一高女 ⇒ 東京都立第二十一高女 ⇒(統合)東京都立第一高女
  • 東京府立第二十二高女 ⇒ 東京都立第二十二高女 ⇒(統合)東京都立第十高女

東京市立

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参考・関連書籍

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  • 『都立高校のすべてがわかる本』(山崎謙,山下出版) [要ページ番号]

関連項目

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脚注

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  1. ^ 1904年(明治37年)4月の文部省令を受け、7月以降すべて「東京府立」の名称に変更された。
  2. ^ 中学校令」(1887年(明治20年))や「高等女学校令」(1899年)の公布前に設立された前身校や諸学校などは、中等教育機関の基準に届いておらず、また、都立ナンバースクールの概念からは外れるため、この項には含まない。