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迷走王 ボーダー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
迷走王ボーダーから転送)
迷走王 ボーダー
ジャンル 青年漫画
漫画
原作・原案など 狩撫麻礼(原作)
作画 たなか亜希夫
出版社 双葉社
掲載誌 漫画アクション
レーベル アクションコミックス
発表期間 1986年 - 1989年
巻数 アクションコミックス/全14巻
アクションコミックス(復刻版)/全6巻
双葉文庫名作シリーズ/全8巻
話数 全151話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

迷走王 ボーダー』(めいそうおうボーダー)は、狩撫麻礼原作、たなか亜希夫作画による漫画。1986年から1989年にかけて、双葉社の『漫画アクション』にて連載された狩撫、たなか両者の代表作の一つ。1991年に『迷走王ボーダー 社会復帰編』のタイトルでOVAが発売されている。

狩撫、たなかはともに小池一夫劇画村塾の出身で、本作は1985年の『ア・ホーマンス』に続く共同作品である。

連載当時はバブル景気全盛で軽・薄・短・小が美徳とされていた時代であり、それに対するカウンターとして毎回のように提示される劇中のメッセージは読者の支持を呼び、人気を博した。

当時、いしかわじゅんのエッセイ漫画『フロムK』が同じく『漫画アクション』に連載されていたが、同作での自分の描かれ方に不満を感じた狩撫は、『ボーダー』第90回にて、いしかわと関川夏央を登場させ、男芸者などと揶揄した。その後、『漫画アクション』への関川・いしかわの激しい抗議があり、同誌は正式に謝罪文を掲載した。第90回は『ボーダー』単行本には未収録となっている[1]

続編として、『ネオ・ボーダー』が『漫画アクション』誌上で2011年11号から2015年16号まで連載された(狩撫は筆名を「ひじかた憂峰」としている)。最終回掲載号でさらなる続編『ボーダー・改』を構想中であることが予告されていたが、原作者は2018年に死去している。

ストーリー

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砂混じりの風が吹くアジアの何処かで2人の旅人が出会い、それから数年後。ボロアパート「月光荘」の家賃3千円の便所部屋に住む無職の中年男・蜂須賀。同じく無職で彼をセンパイと呼ぶ世慣れた青年・クボタ(久保田洋輔)と、彼らに触発された東大志望の浪人生(のち合格)・木村(木村健悟)の月光荘の住人3人が巻き起こす騒動を描いた物語。自分たちから見て「あちら側」と称した世界(コマーシャリズムやマーケティングに支配され、疑問を持たない普通の人々の世界)と「こちら側」との境界線上を行く者という意味で「ボーダー」という生き方を選ぶ蜂須賀たちを、時にリリカルに、時にはコミカルに描く。

基本的に一話完結形式だが、十億円事件や蜂須賀の縁談話に始まる過去判明の流れなど、複数回にまたがる長編エピソードもある。また登場人物や設定の変更などは一切ないが、旧単行本10巻巻末収録のVOL.107『帰巣本能』までが第一部で、11巻巻頭収録の『変身パルコあたり』からは第二部としてナンバリングも再びVOL.1からの仕切り直しとなっている。第二部では、蜂須賀と連載当時社会現象化していたザ・ブルーハーツの音楽との出会いが大きなターニングポイントとして描かれている。

OVA

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迷走王ボーダー 社会復帰編
OVA
監督 石黒昇
キャラクターデザイン 青井清年
アニメーション制作 アートランド
製作 日本コロムビア
発売日 1991年9月1日
話数 全1話(45分)
テンプレート - ノート

声の出演

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スタッフ

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  • エグゼクティブプロデューサー - 蛭田元二
  • プロデューサー - 高山雅治、小野哲男
  • 原作 - 狩撫麻礼たなか亜希夫
  • 監督・絵コンテ - 石黒昇
  • 脚本 - 佐田明
  • 演出 - 花井信也
  • キャラクターデザイン・作画監督 - 青井清年
  • 美術監督 - 明石貞一
  • 撮影監督 - 杉山幸夫
  • 音響監督 - 早瀬博雪
  • 色指定 - 大津多美子、加藤全美
  • 特殊効果 - 山本公
  • 編集 - 三木幸子
  • 音楽 - 堅人
  • アニメーション制作 - アートランド
  • 製作協力 - 日本アニメーション
  • 製作 - 日本コロムビア

脚注

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  1. ^ いしかわじゅん「秘密の本棚―漫画と、漫画の周辺」小学館クリエイティブ

外部リンク

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