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腎芽腫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
腎芽細胞腫から転送)
腎芽腫
Cut section showing two halves of a nephroblastoma specimen. Note the prominent septa subdividing the sectioned surface and the protrusion of tumor into the renal pelvis, resembling botryoid rhabdomyosarcoma.
概要
診療科 腫瘍学
分類および外部参照情報
ICD-10 C64
ICD-9-CM 189.0
ICD-O M8960/3
OMIM 194070 607102
DiseasesDB 8896
MedlinePlus 001575
eMedicine med/3093 ped/2440
MeSH D009396
13ヵ月の患者の右腎に生じた腎芽腫のCTスキャン
HE染色した腎芽腫の組織像

腎芽腫(じんがしゅ、Wilms腫瘍)は、小児の腎腫瘍の一つ。小児腎腫瘍の中ではもっとも頻度が高く90%を占め、全小児悪性腫瘍においても6%をしめる代表的な腹部悪性腫瘍である[1]ウィルムス腫瘍と呼ばれることも多い[1]

概要

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神経芽腫、肝芽腫と並び、小児の3大固形悪性腫瘍のひとつである[2]。好発年齢2歳〜5歳で、3歳〜4歳でピークを迎える[1][3]。後腎原基細胞に由来すると考えられている[1]WT1遺伝子の片側に変異が生じると腎不全と仮性半陰陽を認めるFraiser症候群をおこし、両側に変異を起こした場合に腎芽腫が発生する。発生率の男女差は、同等かやや女児に多い傾向がある[2]

原因

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兄弟間、双胎間に多く発症するため遺伝的な原因が示唆され、現在がん抑制遺伝子であるWT1遺伝子、WT2遺伝子が責任遺伝子として同定されている[1][2]

検査

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腹部超音波検査CTMRIなど[1][2]

予後・治療

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比較的予後は良好である[1]。転移のない腎芽腫の5年生存率は90%以上[3]。治療は病期、年齢により異なるが外科治療、放射線治療、化学療法を行う。抗がん剤ではアクチノマイシンDアドリアマイシンビンクリスチンなどが用いられる[3]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g 『病気がみえる 〈vol.8〉 腎・泌尿器』 P236 メディックメディア社発行 ISBN 978-4896324143
  2. ^ a b c d 特定非営利活動法人 日本小児外科学会
  3. ^ a b c 南山堂医学大辞典 第12版 ISBN 978-4525010294

関連項目

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