コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

科学技術・イノベーション基本法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
科学技術基本計画から転送)
科学技術・イノベーション基本法
日本国政府国章(準)
日本の法令
法令番号 平成7年11月15日法律第130号
種類 教育法
効力 現行法
成立 1995年11月8日
公布 1995年11月15日
施行 1995年11月15日
主な内容 科学技術について
制定時題名 科学技術基本法
条文リンク 科学技術・イノベーション基本法 - e-Gov法令検索
テンプレートを表示

科学技術・イノベーション基本法(かがくぎじゅついのべーしょんきほんほう、平成7年11月15日法律第130号)は、日本科学技術政策について定めた法律である。科学技術基本計画自体は5年に一度、この法律にしたがい策定されている。

法律名が制定時の「科学技術基本法」から現行の「科学技術・イノベーション基本法」へ改正された(2021年4月1日施行)。

沿革

[編集]

日本学術会議は、1962年(昭和37年)5月、政府に対して、『科学研究基本法の制定について』と題する勧告を行っている。そのなかで、「人文・社会および自然科学の調和のとれた発達」の必要性に言及している。学術会議は、1967年10月にも、政府に対して、『科学技術基本法案について』の申し入れを行っている。そこでは、当時政府が構想していた科学技術基本法案(国会上程は1968年)が主として自然科学の分野に係る科学技術の振興のみを人文・社会科学および自然科学の調和のとれた発展を実現する見地から、「科学研究基本法」の制定を政府に勧告している[1]

1968年(昭和43年)2月28日に第58回国会に科学技術庁により「科学技術基本法案」が提出され、第60国会まで継続審議になったが、廃案となった。後に、1993年に議員立法の提出者となった尾身幸次議員は、日本学術会議日本社会党の反対で頓挫したとしているが[2]、上記の経緯を踏まえれば、日本学術会議は、単純な反対ではなく、採決にいたらなかったため、政党別の賛否について公式の記録はない。また、その後25年政府から再度の提案はなく、積極的推進はされていなかった。

1993年(平成5年)に自由民主党科学技術部会長に就任した科学技術庁出身の尾身幸次議員により制定が推進され、自民党、社会党、新党さきがけ及び新進党の4党共同提案の議員立法により成立した[3]。なお、国会において衆参両院とも全会一致であった。

1995年(平成7年)11月15日に「科学技術基本法」が施行された。その後、科学技術基本計画の策定に関与する機関についての改正がされた。

目的

[編集]

この法律は、科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)の振興に関する施策の基本となる事項を定め、科学技術の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進することにより、我が国における科学技術の水準の向上を図り、もって我が国の経済社会の発展と国民の福祉の向上に寄与するとともに世界の科学技術の進歩と人類社会の持続的な発展に貢献することを目的とする。(改正前第1条)

基本法は科学技術・イノベーション基本計画の策定を義務づけている。

所轄官庁

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 佐藤岩夫科学技術基本法をめぐる日本学術会議の取り組みと問題意識」『学術の動向』第26巻第5号、日本学術協力財団、2021年5月、5_12-5_18、CRID 1390852436900093696doi:10.5363/tits.26.5_12ISSN 134233632023年8月31日閲覧 
  2. ^ 尾身幸次 (2004年7月20日). “科学技術創造立国を目指す”. 社団法人如水会. 2017年10月10日閲覧。
  3. ^ 科学技術基本法について 制定に至る経緯”. 文部科学省. 2023年8月14日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]