神保相茂のソースを表示

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{{基礎情報 武士
| 氏名 = 神保 相茂
| 画像 = 
| 画像サイズ = 
| 画像説明 = 
| 時代 = [[安土桃山時代]] - [[江戸時代]]初期
| 生誕 = [[天正]]10年（[[1582年]]）
| 死没 = [[慶長]]20年[[5月7日 (旧暦)|5月7日]]（[[1615年]][[6月3日]]）
| 改名 = 
| 別名 = 長三郎
| 諡号 = 
| 神号 = 
| 戒名 = 宗範
| 霊名 = 
| 墓所 = [[奈良県]][[葛城市]][[當麻町|當麻]]の[[當麻寺]]
| 官位 = [[出羽守]]
| 幕府 = [[江戸幕府]][[旗本]]
| 主君 = [[豊臣秀吉]]→[[豊臣秀頼|秀頼]]→[[徳川家康]]→[[徳川秀忠|秀忠]]
| 藩   = 
| 氏族 = [[神保氏#紀伊神保氏|神保氏]]
| 父母 = 父：[[神保春茂]]、母：某氏
| 兄弟 = '''相茂'''、女子（多賀常長妻）
| 妻   = [[杉若無心]]娘
| 子   = 女子（西尾重長妻）、'''[[神保茂明|茂明]]'''
| 特記事項 = 
}}

'''神保 相茂'''（じんぼう すけしげ）は、[[安土桃山時代]]から[[江戸時代]]初期にかけての[[武将]]、[[旗本]]。長三郎{{Sfn|寛政譜|1923|p=156}}。官途は[[出羽守]]。[[大坂の陣|大坂夏の陣]]で討ち死にしたが、味方である[[伊達政宗]]軍からの攻撃によるものであるとする説もある。

== 生涯 ==
<!--[[天正]]10年（[[1582年]]）、-->[[神保春茂]]の子として誕生{{Sfn|寛政譜|1923|p=156}}。母は某氏{{Sfn|寛政譜|1923|p=156}}。

[[越中国]][[神保氏]]とは同族にあたり、春茂の系統は[[神保長誠]]から分かれたもので、代々[[紀伊国]][[有田郡]]石垣[[鳥屋城 (紀伊国)|鳥屋城]]に居住し、[[畠山氏]]尾州家の家臣を務めていた。畠山氏没落後、父・春茂は<!--[[豊臣秀長]]、-->[[豊臣秀吉]]に仕え、[[大和国]][[高市郡]]のうち6000石を与えられた{{Sfn|寛政譜|1923|p=156}}。

相茂も秀吉に仕え、伏見に住んだ{{Sfn|寛政譜|1923|p=156}}。

[[慶長]]5年（[[1600年]]）、[[上杉景勝]]討伐に従軍し、[[下野国]]小山まで行った{{Sfn|寛政譜|1923|p=156}}。[[関ヶ原の戦い]]に際しては、諸将と共に[[岐阜城]]を落城させた{{Sfn|寛政譜|1923|p=156}}。戦後、高市郡で1000石加増され、合計7000石を領した{{Sfn|寛政譜|1923|pp=156-157}}。慶長15年（[[1610年]]）、[[丹波国]][[亀山城 (丹波国)|亀山城]]の普請を務め、徳川秀忠より功労を賞した書を下されている{{Sfn|寛政譜|1923|p=157}}。

慶長19年（[[1614年]]）、[[大坂の陣]]では300の小勢ながら[[水野勝成]]隊に属して勇敢に戦った。5月6日の[[道明寺の戦い]]で9の首を討ち取っている。5月7日にも神保隊は13の首を討ち取る活躍を見せたが、船場口にて[[明石全登]]隊が越前勢左翼を攻め崩したために水野勝成隊は混乱に陥り、激戦の最中神保隊馬上32騎、雑兵293人が全滅し、相茂も討死した（[[天王寺・岡山の戦い|天王寺の戦い]]）。[[江戸幕府]]の公式記録『[[徳川実紀]]』（『台徳院殿御実紀』）は、神保主従は5月7日に明石隊との激戦の最中に全滅したとし、「此の戦に大和組の神保長三郎は、主従共に三十六騎馬同枕に討ち死にす」と記している。

34歳{{Sfn|寛政譜|1923|p=157}}。法名は宗範{{Sfn|寛政譜|1923|p=157}}。大和国[[当麻寺]]に葬られた{{Sfn|寛政譜|1923|p=157}}。

戦後、子の[[神保茂明|茂明]]は当時数え年5歳であったが[[本多正信]]の引き立てによって[[大御所]][[徳川家康]]に拝謁し、父の遺領を継ぐことを許されている。[[寛永]]2年（[[1625年]]）に改めて[[旗本]]に取り立てられ、子孫は大身旗本として存続した。

== 伊達の味方討ち説 ==
相茂の死は突如後方より味方の[[伊達政宗]]隊から攻撃を受けたためともいわれている。

[[島津氏]]の史料『[[薩藩旧記雑録]]』に収録された、薩摩藩上方留守居役から国元への報告書によれば、神保隊270人を味方討ちにし、神保隊はわずか7騎しかのこらなかったとした上で、「伊達殿は今度味方討ち申され候こと。然りともいえども御前はよく候えども、諸大名衆笑いものにて比興との由、御取沙汰の由に候（政宗は味方討ちを行ったとのことだ。将軍家の手前はよくても、諸大名衆の笑い者となり、卑怯者と噂された）」と書き記している<ref>{{Cite book|和書|title = ＜伊達政宗と戦国時代＞野心は消えず　関ヶ原合戦 （歴史群像デジタルアーカイブス）|asin = B00NWBFDSS|publisher = 学研プラス|date = 2014-9-24|author = 桐野作人|authorlink = 桐野作人}}</ref>。

『[[大坂夏陣推察記]]』では、これに対して神保遺臣が[[水野氏]]と[[本多正純]]を介して伊達家に抗議したものの、伊達政宗は「神保隊が崩れかかってきたので、共崩れを避けるために撃った。伊達の軍法には敵味方の区別はない」と開き直りとも取れる弁明をした。わずか7千石の外様である神保氏と62万石の[[大名|大大名]]・[[伊達氏]]とでは争いにならず、結局伊達氏にはお咎めなしであったとする。

{{要出典範囲|また誤射説、敵との誤認説、戦闘中に[[後藤基次]]隊ごと攻撃したとするもの、功名争い説|date=2023年7月}}等がある。上方の講談本『[[難波戦記]]』のように、船場口で休息を入れている神保隊に、有無をいわさずに伊達側が銃撃をくわえたとする説もある<ref>『難波戦記』は、日時、状況とも矛盾した2つの説を掲載している。1つ目は5月6日の伊達の片倉隊と[[真田信繁]]隊の激突（道明寺の戦い）の際に、真田勢に追われた神保主従が伊達の陣所に崩れかかったため、伊達の先方が、やむなく鉄砲と鎗で悉く討ち果たしたとする記述（東国勢はこれを政宗の裏切りと見て、疑心暗鬼に陥り、以後真田勢を追撃せず、双方で睨み合いが続いたという）。2つ目は、5月7日、[[明石全登]]と激戦を展開した後、政宗の陣所の脇で一息入れていた神保主従を、伊達側が味方と知りながら、味方だと連呼する神保勢の声を無視して、銃撃、殲滅したという記述である。編者は「伊達勢神保を討つことは、已に5月6日道明寺合戦の所に出でたり、長三郎ともに三十七騎死したる由、再び出づるは不審、但し両説を兼ねたるにや」と注釈を施している。</ref>。

== 家族 ==
○出典：『寛政重修諸家譜』{{Sfn|寛政譜|1923|pp=156-157}}
* 兄弟
** '''相茂'''
** 女子（多賀常長の妻）
* 妻
** 杉若越後守某の娘
* 子
** 女子（西尾重長の妻）
** [[神保茂明|茂明]]

== 脚注 ==
{{Reflist}}

== 参考文献 ==
* {{Citation|和書|date=1923-06-23|chapter=巻第千百八十一 惟宗氏 神保|title=寛政重脩諸家譜|volume=第七輯|publisher=國民圖書|url={{NDLDC|1082721/89}}|ref={{SfnRef|寛政譜|1923}}}}{{オープンアクセス}}

== 関連項目 ==
* [[武蔵 (格闘家)]] - 相茂の女系子孫にあたる。詳しくは[[武蔵 (格闘家)#家系]]を参照のこと。

== 外部リンク ==
* {{Kotobank|2=デジタル版 日本人名大辞典+Plus}}

{{DEFAULTSORT:しんほう すけしけ}}
[[Category:神保氏|すけしけ]]
[[Category:戦国武将]]
[[category:江戸幕府旗本]]
[[Category:大坂の陣で戦死した人物]]
[[Category:1582年生]]
[[Category:1615年没]]
[[Category:同士討ちで死亡した人物]]