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こびっちょの子供は

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
こびっちょの子供は
童謡
出版c. 1820
作詞者ロバート・サウジー
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こびっちょの子供は」(原題: What Are Little Boys Made Of?)は、19世紀初めに作られた童謡である。ラウド・フォークソング・インデックス番号は821である。邦題は他に「男の子は何でできてるの?」、「おとこのこって なんでできてる[1]」など。

作者は不明であるが、後述するようにイングランドの詩人ロバート・サウジー(1774年 - 1843年)によるものではないかとも言われている。

歌詞

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以下が代表的な現代版の歌詞である。

What are little boys made of?
What are little boys made of?
  Snips, snails
  And puppy-dogs' tails
That's what little boys are made of

What are little girls made of?
What are little girls made of?
  Sugar and spice
  And everything nice [or "all things nice"]
That's what little girls are made of[2]

詞には多くの異型が見られる。例えば、男の子は「snips(ものを切るのに使う金属の小片)」ではなく、「snaps(金属の小片)」や「frogs(カエル)[3][4]」、「snakes(ヘビ)[5]」、「slugs(ナメクジ)[6]」で出来ている、と説明される。

日本語訳詞

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こびっちょの男の子はなんでつくる、なんでつくる。
こびっちょの男の子はなんでつくる。
 かわずででむしとこいぬのしっぽでつくられた。
 それそれ、こびっちょの男の子がつくられた。

かわいい女の子はなんでつくる、なんでつくる。
かわいい女の子はなんでつくる。
おさとうに薬味に、あまいものずくめ。
 それそれ、かわいい女の子がつくられた。

北原白秋 訳詞[7]

起源

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知られている最も古い詞では、男の子の1つ目の成分は「snips」か「snigs」のいずれかであり[8] 、後者は小さなウナギを指すカンブリア方言英語版の語である。

詞は「What Folks Are Made Of」や「What All the World Is Made Of」と呼ばれる、より長い作品の一部として現われることがある。その他のスタンザでは、赤ちゃん、若い男性、若い女性、水夫、兵隊、看護師、父親、母親、おじいさん、おばあさん、そしてあらゆる人々が何で出来ているかが説明される。アイオナ・オーピーとピーター・オーピー英語版によれば、これはイングランドの詩人ロバート・サウジーによる原稿に初めて登場した。サウジーは下記の2つのスタンザ以外にいくつかのスタンザを追加した[2]。サウジーの作品や論文ではどこにも言及されていないものの、サウジーによるものであると一般的に認められている[9]

以下はサウジーによるものとされる版での関連部分である。

What are little boys made of
What are little boys made of
Snips & snails & puppy dogs tails
And such are little boys made of.

What are little girls made of
What are little girls made of
Sugar & spice & all things nice[2]
And such are little girls made of.

引用

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「Sugar, Spice and everything nice」("お砂糖、スパイス、ステキなものをいっぱい")は『パワーパフガールズ』のオープニングに出てくる。

出典

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  1. ^ マザー・グースのうた 第1集 おとこのこってなんでできてる おんなのこってなんでできてる マザー・グース 著 /谷川俊太郎 訳 /堀内誠一 絵”. 草思社. 2023年2月7日閲覧。
  2. ^ a b c Opie, P.; Opie, I. (1997). The Oxford Dictionary of Nursery Rhymes (2nd ed.). Oxford: Oxford University Press. pp. 100–101 
  3. ^ “Frankenstein's Chemistry”. Punch 61: 41. (29 July 1871). https://books.google.com/books?id=rzlXAAAAMAAJ&pg=PA41 27 March 2010閲覧。. 
  4. ^ Daubeny, Giles A. (November 1901). “A Snail Hunter; Cockchafers”. Nature Notes: The Selborne Society's Magazine 12: 215. https://books.google.com/books?id=vF0DAAAAYAAJ&pg=PA215 27 March 2010閲覧。. 
  5. ^ Wintemberg, W. J.; Wintemberg, Katherine H. (January–March 1918). “Folk-Lore from Grey County, Ontario”. Journal of American Folk-Lore 31: 83–124. doi:10.2307/534520. JSTOR 534520. https://books.google.com/books?id=sfkoAAAAYAAJ&pg=PA92 27 March 2010閲覧。. 
  6. ^ Griffin, Gerald (1827). Suil Dhuv, the Coiner. Saunders and Otley  p. 449 of the 1842 edition.
  7. ^ 北原白秋 訳『まざあ・ぐうす』角川文庫、1976年。ISBN 978-4048710695https://www.aozora.gr.jp/cards/001529/card546.html 
  8. ^ Dance, Charles (1837). The Bengal Tiger: A Farce 
  9. ^ Delamar, Gloria T. (2000). Mother Goose: From Nursery to Literature. IUniverse. pp. 175–7. ISBN 0-595-18577-0 

関連項目

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