田邊公己
田邊 公己(たなべ こうき、1976年3月31日 - )は、日本の実業家。ジョリーパスタ代表取締役社長、ココスジャパン代表取締役社長、カッパ・クリエイト代表取締役社長などを歴任した。
人物
[編集]千葉県出身。1998年東海大学開発工学部卒業、ゼンショー(現ゼンショーホールディングス)入社[1][2][3]。2009年ゼンショー経営改革室ゼネラルマネジャー[4]。2014年はま寿司取締役。善祥カフェ オリーブの丘カンパニー社長執行役員や、オリーブの丘代表取締役を経て、2017年からジョリーパスタ代表取締役社長を務めた[5]。2018年ココスジャパン代表取締役社長[6]。2020年カッパ・クリエイト顧問。同年カッパ・クリエイト執行役員副社長[4]。2021年カッパ・クリエイト代表取締役社長[7]。
不祥事
[編集]カッパ・クリエイト顧問に着任した2020年11月からの2か月間、前職であるゼンショーホールディングスのグループ会社であるはま寿司の日次売上データをゼンショーの元同僚から数回受け取っていたとして、はま寿司は不正競争防止法違反の疑いで告訴した[8][9]。それを受けて、警視庁は2021年6月28日にカッパ・クリエイト本社などの家宅捜索を行ったことが同年7月5日に報じられた[9][10]。
その後、2022年9月30日に警視庁生活安全部生活経済課は不正競争防止法違反容疑で田邊とカッパ・クリエイト社員1人、はま寿司在職時の元部下をそれぞれ逮捕した[11][12]。これを受けて、田邊は同年10月3日付でカッパ・クリエイト社長を辞任した[13]。10月21日、東京地方検察庁は田邊ら2人と法人としてのカッパ・クリエイトを不正競争防止法違反の罪で起訴した[14]。12月22日、東京地方裁判所で行われた初公判で起訴内容を認めた[15]。
2023年5月31日、東京地裁は田邊に懲役3年、執行猶予4年、罰金200万円の判決を言い渡した[16]。
2023年12月27日、はま寿司は田邊とカッパ・クリエイト、同社と同じコロワイドグループであるコロワイドMDの3者に対して、5億円の損害賠償などを求めて東京地裁に提訴したことを発表した[17]。
脚注
[編集]- ^ 「新社長 ジョリーパスタ 田辺公己氏」 毎日新聞2017年10月17日 東京朝刊
- ^ 「【新社長】ジョリーパスタ 田辺公己氏」 産経biz2017.10.17 05:00
- ^ 「ジョリーパスタ 田辺公己氏」 2017/10/17付日本経済新聞 朝刊
- ^ a b かっぱ寿司/田邊副社長が社長に昇格 流通ニュース2020年12月21日
- ^ ジョリーパスタ/三越出身の飯田社長、取締役に降格 流通ニュース2017年10月17日
- ^ ココスジャパン社長に田辺氏2018年10月5日 17:30 日本経済新聞
- ^ 【人事】カッパ・クリエイト 産経新聞2020.12.22 06:49
- ^ “はま寿司、かっぱ社長告訴 売り上げ内部データ受領”. 時事通信 (2021年7月5日). 2021年7月8日閲覧。
- ^ a b “かっぱ寿司社長 競合他社の情報不正入手か 警視庁捜査”. 朝日新聞 (2021年7月5日). 2021年7月8日閲覧。
- ^ “かっぱ寿司社長がデータ不正取得で告訴…背後にある「回転ずし戦争」の熾烈”. 日刊ゲンダイDIGITAL. p. 1 (2021年7月8日). 2021年7月8日閲覧。
- ^ 高井瞳「「かっぱ寿司」社長を逮捕 はま寿司管理データ不正持ち出しの疑い」『毎日新聞』毎日新聞社、2022年9月30日。2022年9月30日閲覧。
- ^ “かっぱ寿司社長「他社の売り上げ知っても仕方ない、脇が甘かった」…元部下からパスワード聞き出す”. 読売新聞 (2022年10月1日). 2022年10月1日閲覧。
- ^ 日本テレビ (2022年10月3日). “「かっぱ寿司」社長辞任 後任の新社長「信頼回復していきたい」”. 日テレNEWS. 2022年10月4日閲覧。
- ^ “かっぱ寿司前社長ら起訴、不正取得したはま寿司の商品原価などに関するデータを利用か”. 日刊スポーツ. (2022年10月21日) 2022年10月22日閲覧。
- ^ “かっぱ寿司前社長、起訴内容認める 営業秘密を不正取得 東京地裁”. 産経新聞. (2022年12月23日) 2022年12月23日閲覧。
- ^ “かっぱ寿司前社長に有罪判決 営業秘密持ち出し”. 産経新聞. (2023年5月31日) 2023年5月31日閲覧。
- ^ “はま寿司、カッパ社を提訴 営業秘密取得、5億円請求”. 共同通信 (2023年12月27日). 2023年12月27日閲覧。
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