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相模原市コミュニティバス

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相模原市コミュニティバス

相模原市のコミュニティバスを受託運行し、橋本地区[1]と大野北地区でそれぞれ運行されていたが、2024年10月1日より神奈中タクシー相模原営業所にそれぞれ路線移管された。

相模原市では「地域による不公平が生じないため」として、コミュニティバスの運賃制度は神奈中の一般路線バスと同様としている[1]。運賃支払いには交通系ICカードや「かなちゃん手形」が利用可能で、小児IC運賃は一般路線と同様に50円で乗車可能[1]。ただし、相模原市コミュニティバスの障害者割引制度では、身体障害者手帳療育手帳のほか、神奈中グループの一般路線バスでは行っていない精神障害者保健福祉手帳の提示でも運賃割引が受けられた[1]

専用の小型ノンステップバスを使用する[1]ほかは、運行形態も一般路線と同様で、乗降方式や系統番号の設定、車内掲示の営業所管内路線図の表示なども同一となっていた。

せせらぎ号
せせらぎ号 (も611) 旧せせらぎ号 (SK2014) ※除籍済
せせらぎ号 (も611)
旧せせらぎ号 (SK2014) ※除籍済
  • ◆橋30:橋本駅南口 - 緑区合同庁舎前 - 北の丘センター - 中の郷 - 相模川自然の村
  • ◆橋30:アリオ橋本 - 橋本駅南口 - 緑区合同庁舎前 - 北の丘センター - 中の郷 - 相模川自然の村

自家用車の普及国道16号を始めとする幹線道路の慢性的な渋滞などにより、相模原市内の路線バスの利用者は減少傾向にあった。これを踏まえて行われた2003年12月の大規模路線再編を経て、相模原市は2005年4月からコミュニティバス検討委員会を設置して運行方法などを検討した結果、橋本駅と相模川自然の村を結ぶ路線で、2年間を期限とした実証運行を行うこととした。

交通不便地区における高齢者など交通弱者の生活交通を確保することを目的として、2006年1月30日から実証運行を開始[1]。相模原市では運行継続条件として「1便あたり輸送人員10人以上」かつ「車両償却費等を除く収支比率50%以上」の2点を定めた[1]

地域住民らが「大沢地区コミュニティバス運行協議会」を組織して利用促進活動を行った結果、2009年(平成21年)1月30日には運行継続条件を満たしたため、本格運行へ移行した[1]。本格運行への移行に伴い「相模原市コミュニティバスせせらぎ号運行協議会」に発展し、せせらぎ号の利用促進活動として『せせらぎ号通信』の発行や写真展などのイベントを行っている[1]。なお相模原市では、本格運行へ移行後も運行継続条件を2年以上満たさなかった場合は、せせらぎ号を廃止することを広報している[1]

せせらぎ号は、平日・土休日とも同一時刻で、年末年始を含む毎日運行する。運行時刻は、橋本駅方向(上り)は7時台から17時台まで、相模川自然の村行き(下り)は8時台から19時台まで[1]がほぼ毎時1本程度が運行される[1]。2012年10月には、一部便がアリオ橋本まで延伸された。

2021年1月4日に大規模なダイヤ改定が行われたが、従前と同じ運行本数が維持された[1]。また相模原協同病院の移転により「協同病院前」停留所が「橋本二丁目」に改称された[1]

2006年1月の実証運行開始にあたり、専用車両として薄緑色の三菱ふそう・エアロミディME(PA-ME17DF)3台が用意された。相模神奈交バス時代の社番は「SK2014〜2016」だったが、神奈川中央交通東への移行に伴い「も611〜613」へ改番された。3台とも通常の軽油を使用するディーゼル仕様として導入されたが、2008年4月から1台(SK2016→も613)が廃植物油を原料としたバイオディーゼル車に改造され、試験車両として運用されていた。

初代車両・2代目車両とも、相模原市の色である緑色を車体色に採用し、市の花アジサイ、市の木ケヤキ、市の鳥ヒバリと、相模川をイメージした流線型のラインを描いたデザインとなっている[1]

ピンくる号(大野北地区コミュニティバス)
ピンくる号 (も615)
  • ◆淵40:矢部駅相模野病院前) → 淵野辺駅北口 → フェアロージュ淵野辺前 → 上矢部一丁目 → 馬場十字路 → 上矢部二丁目 → フェアロージュ淵野辺前 → 淵野辺駅北口 → 矢部駅(相模野病院前)
  • ◆淵40:上矢部一丁目 → 馬場十字路 → 上矢部二丁目 → フェアロージュ淵野辺前 →(急行)→ 淵野辺駅北口 → 矢部駅(相模野病院前)
  • ◆淵40:矢部駅(相模野病院前) → 淵野辺駅北口 →(急行)→ フェアロージュ淵野辺前 → 上矢部二丁目 → 馬場十字路 → 馬場橋南

2014年2月1日から、大野北地区コミュニティバス(淵40)の実証運行が開始された。運行経路はラケット型循環路線で、矢部駅を出ると淵野辺駅へ立ち寄った後、住宅街や上矢部地区を走行して東京都町田市に入り、馬場十字路停留所を経由した後に来た経路を戻る。一部で東京都内を走行するものの、東京都シルバーパスは利用できない。

2016年2月1日に経路変更・ダイヤ改正が行われ、起点・終点が淵野辺駅北口から矢部駅(相模野病院前)に変更され、日中時間帯に淵野辺駅北口 - フェアロージュ淵野辺前間を急行運行する便が新設された。2017年3月末日をもって土曜・休日の運行を終了し、同年4月から平日のみ本格運行に移行された。運行時間が空く日中などは車庫に戻らず、相模原駅北口ロータリーで待機を行う。

運行開始にあたり、専用車両として日野・ポンチョ2台(も614〜615)が用意された。麻布大学桜美林大学の学生を対象に公募し、沿線住民等による投票によって決定されたさくら色(濃いピンク色)の専用塗装が施されている。検査等で車両が不足する場合は「せせらぎ号」用の車両が代走する。

2023年には運行開始10周年を迎えるのに伴い、一般から愛称を公募し、選考の結果「ピンくる号」に決定した。

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 相模原市コミュニティバス「せせらぎ号」 相模原市交通政策課、2021年5月29日閲覧。