「グリーン購入ネットワーク」の版間の差分
Viridian55 (会話 | 投稿記録) 編集の要約なし タグ: サイズの大幅な増減 ビジュアルエディター |
整理 特筆性のない内容列挙不要 タグ: サイズの大幅な増減 ビジュアルエディター: 中途切替 |
||
1行目: | 1行目: | ||
{{複数の問題 |
{{複数の問題 |
||
| 出典の明記 = 2012年10月 |
|||
| 宣伝 = 2012年10月 <!-- 公式サイトからの引き写しと思しき箇所が複数ある --> |
|||
}}'''グリーン購入ネットワーク'''(英:''Green Purchasing Network'',略称'''GPN''')は、[[グリーン購入]]に率先して取り組む企業、行政機関、民間団体等のネットワーク組織である。 |
|||
⚫ | グリーン購入に関する情報発信・普及促進を図る緩やかな組織として[[1996年]]2月に設立した。2001年の[[国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律|グリーン購入法]]の施行を受け、会員数は増加していった<ref>2004年4月現在の会員数は2,819団体(企業2,181、行政367、民間団体271)/[https://www.env.go.jp/press/files/jp/6010.html 環境省報道資料]</ref>。2005年には、国際的にグリーン購入を促進する組織として、'''国際グリーン購入ネットワーク'''(International Green Purchasing Network=IGPN)が設立した。 |
||
'''グリーン購入ネットワーク'''(英:''Green Purchasing Network'',略称'''GPN''')は、[[グリーン購入]]<ref>1. 『設立20周年記念』冊子によると、「グリーン購入」という言葉は、設立構想当時には存在しなかったため、海外の例を参考として用語を考えた。「Green Procuremet」を直訳した「グリーン調達」は、企業や行政の調達に限定される印象があり、「グリーンコンシューマー」は個人消費者向けの印象が強く長さも気になった。そこで、消費者、行政、企業のあらゆる購入者が汎用的に使用でき、覚えやすい言葉を創ることを目指して最終的に「グリーン購入」となった。</ref>に率先して取り組む企業、行政機関、民間団体等のネットワーク組織である。 |
|||
⚫ | |||
== 概要 == |
== 概要 == |
||
=== 目的 === |
=== 目的 === |
||
グリーン購入が環境配慮型製品の市場形成に重要な役割を果たし、市場を通じて環境配慮型製品の開発を促進し、ひいては持続可能な社会の構築に資する極めて有効な手段であるという認識のもとに、日本におけるグリーン購入の取り組みを促進する事を目的としている。 |
|||
=== 代表 === |
=== 代表 === |
||
15行目: | 16行目: | ||
会員団体合計1,282団体(企業 1,044、行政 103、民間団体 135/2024年7月14日時点) |
会員団体合計1,282団体(企業 1,044、行政 103、民間団体 135/2024年7月14日時点) |
||
== グリーン購入基本原則 == |
== グリーン購入基本原則 == |
||
グリーン購入に共通する「必要性の考慮」「製品・サービスのライフサイクルの考慮」「事業者との取り組みの考慮」「情報の入手・活用」という4つの考え方をまとめ、設立初期の1996年11月に制定した。2018年には「社会面への配慮」を追加した改定が行われた。 |
|||
== 事業 == |
== 事業 == |
||
25行目: | 26行目: | ||
=== グリーン購入大賞 === |
=== グリーン購入大賞 === |
||
GPNが1998年に創設した表彰制度。 |
GPNが1998年に創設した表彰制度。グリーン購入に関する先進事例を表彰し広く紹介することで、グリーン購入の取り組みの質的向上とさらなる普及・拡大を図ることを目的としている。2006年と2016年を除き毎年開催している。応募テーマには、グリーン購入推進の取り組み、グリーン購入を促進させる環境配慮型製品・サービスの普及拡大のしくみ、グリーンコンシューマーの育成・拡大への取り組みがある。近年では、持続可能な調達(消費と生産)を通じた[[持続可能な開発目標|SDGs]](持続可能な開発目標)の目標達成、脱炭素社会の実現やサーキュラーエコノミーの実現に寄与する取り組みを表彰している。 |
||
応募部門は、大手企業部門、中小企業部門、行政・民間団体があり、これらに加え特別テーマ(再エネ普及、プラスチック資源循環など)が設けられている。賞の種類には、大賞・優秀賞があり、大賞を受賞した団体の中から、傑出した3団体に、環境大臣賞、経済産業大臣賞、農林水産大臣賞が授与される。 |
応募部門は、大手企業部門、中小企業部門、行政・民間団体があり、これらに加え特別テーマ(再エネ普及、プラスチック資源循環など)が設けられている。賞の種類には、大賞・優秀賞があり、大賞を受賞した団体の中から、傑出した3団体に、環境大臣賞、経済産業大臣賞、農林水産大臣賞が授与される。 |
||
33行目: | 34行目: | ||
=== 持続可能な調達アクションプログラム === |
=== 持続可能な調達アクションプログラム === |
||
事業者が自社における取り組み、製品、サービスについて、環境面だけでなく社会面の取り組みやサプライヤーへの確認状況などを自己評価するプログラム。 |
事業者が自社における取り組み、製品、サービスについて、環境面だけでなく社会面の取り組みやサプライヤーへの確認状況などを自己評価するプログラム。SDGs(持続可能な開発目標)についての課題整理に活用できる。 |
||
=== GPN500万人一斉行動 === |
=== GPN500万人一斉行動 === |
||
2007年10月 |
2007年10月グリーン購入を個人レベルに拡大させ、間近に迫った地球温暖化防止を加速させるために行ったキャンペーン。「買い物へ行ったときレジ袋を断る<ref>「GPN500 万人グリーン購入一斉行動」[https://www.gpn.jp/assets/pdf/GPNNews1.pdf 成果報告]では783tのCO2 を削減(推計)</ref>」というテーマから始まり、2012年まで継続的、定期的に実施された。「一斉行動キャンペーン」とも呼ばれる。毎回、テーマと期間を決めて参加を呼び掛けた。500万人の内訳は、GPN会員の組織の人数、その家族も含めた人数を表すとされ、小さなことでも大きな人数で一斉に行えば、大きな成果を上げられると考えた。 |
||
== 地域ネットワーク == |
== 地域ネットワーク == |
||
47行目: | 48行目: | ||
* 大阪グリーン購入ネットワーク(2012年1月設立) |
* 大阪グリーン購入ネットワーク(2012年1月設立) |
||
* 九州グリーン購入ネットワーク(2007年2月設立) |
* 九州グリーン購入ネットワーク(2007年2月設立) |
||
== 歴史 == |
|||
* '''1996年''' - '''グリーン購入ネットワーク設立'''(2月)、「グリーン購入基本原則」制定、「OA・印刷用紙」「コピー機、プリンタ、ファクシミリとその複合機」のガイドライン制定(11月) |
|||
* '''1997年''' - ドイツ・グリーン購入実態調査団の派遣、シンボルマーク募集(2月)、シンボルマーク発表(6月)、「商品選択のための環境データベース」開設、「パソコン」「衛生用紙」のガイドライン制定(11月) |
|||
* '''1998年''' - 「冷蔵庫」のガイドライン制定(2月)、第1回グリーン購入大賞表彰式(6月)、「文具・事務用品」「洗濯機」「照明」のガイドライン制定(8月)、全国フォーラム開催(9月)、第5研究会『印刷物における再生紙の活用を促進する』 |
|||
* '''1999年''' - 「自動車」「エアコン」「オフィス家具」ガイドライン制定(6月)、グリーン購入フォーラム開催(東京国際フォーラム)、滋賀グリーン購入ネットワーク設立<ref>滋賀グリーン購入ネットワーク(1999年12月設立~2016年脱退)</ref>(12月)、地域フォーラム開催(山形、北海道、滋賀、静岡、鳥取、広島、京都、玉野・岡山、徳島、熊本) |
|||
* '''2000年''' - 「テレビ」ガイドライン制定(7月)、「制服・事務服・作業服」ガイドライン制定(11月)、第3回グリーン購入実態調査団の派遣(アメリカ) |
|||
* '''2001年''' - 「グリーン購入情報プラザ」公開(3月)、「グリーン購入商品総合案内サイト」公開(「グリーン購入法特定調達物品情報提供システム」新規公開(4月)、グリーン購入フォーラム開催/GPN設立5周年(6月) |
|||
* '''2002年''' - 「グリーン購入取り組みガイダンス」作成(2月)、エコプロダクツ2002出展、「ホテル・旅館」利用ガイドライン制定(12月)、全国地域フォーラム(兵庫・奈良・山梨・千葉・大分・鳥取・北九州・山形・石川・三重・秋田・大阪・佐賀) |
|||
* '''2003年''' - みえ・グリーン購入倶楽部設立(1月)、「GPNエコチャレンジホテル旅館データベース」サイト開設(3月)、グリーン購入国際シンポジウム/ワークショップ(12月) |
|||
* '''2004年''' - みやぎグリーン購入ネットワーク設立(3月)、京都グリーン購入ネットワーク設立<ref>京都グリーン購入ネットワーク(2004年10月設立~2017年脱退)</ref>(10月)、第1回グリーン購入世界会議in仙台開催(10月) |
|||
* '''2005年''' - 国際グリーン購入ネットワーク設立(4月) |
|||
* '''2006年''' - GPN設立10周年フォーラム(2月)、グリーン購入キャラクター<ref>1. グリーン購入キャラクターは公募により決定した。バッグの形をした「ばっくん」とお財布(がま口)の「がまこ」という名前で、「ぐりんくりん」というユニットを組んでいる。</ref>発表(2月)、「トイレ設備」ガイドライン制定(3月)、「バイオプラスチック」研究会レポート公表(11月)、「食品」研究会レポート公表(12月) |
|||
* '''2007年''' - 九州グリーン購入ネットワーク設立(2月)、埼玉グリーン購入ネットワーク設立(7月)、グリーン購入キャラクター名称決定(7月)、「GPNデータベース」を「エコ商品ねっと」へ名称変更(8月)、GPN500万人グリーン購入一斉行動キャンペーン実施「買い物へ行ったときレジ袋を断る」(10月)、「『買う』から始めるエコ。」出版(12月) |
|||
* '''2008年''' - 「衣服」購入ガイドライン制定(3月)、北海道グリーン購入ネットワーク設立(5月)、グリーン購入全国フォーラム2008in京都(10月) |
|||
* '''2009年''' - 「食品」ガイドライン制定(3月)、横浜グリーン購入ネットワーク設立(6月)、第3回グリーン購入世界会議inスウォン(韓国)、IGPN会議(フィリピン) |
|||
* '''2010年''' - グリーン購入エコリーダー研修(5月共催)、東京都共同事業「食品・衣服購入ガイドライン普及促進事業」買うから始めるエコキャンペーン |
|||
* '''2011年''' - 東日本大震災・GPN応援プロジェクト、「エコ商品ねっと」リニューアル(4月)、「グリーン電力証書」購入ガイドライン制定(4月) |
|||
* '''2012年''' - 大阪グリーン購入ネットワーク設立(1月)、エコ商品ねっと「環境配慮に取り組む印刷事業者の情報提供」開始(3月)、グリーン購入全国フォーラム2012 in仙台(10月)、倫理的購入・CSR調達を考える研究会(IGPN) |
|||
* '''2013年''' - 小学生・消費者「買うときから考えるごみ削減」ワークショップ(6、11月)、「輸配送(貨物自動車)」契約ガイドライン制定(8月)、第15回グリーン購入大賞表彰式(農林水産大臣賞新設) |
|||
* '''2014年''' - グリーン購入全国フォーラムin札幌(2月)、「グリーン購入法適合品かんたん検索」開始(4月)、IGPN 札幌フォーラム・エシカル購入国際シンポジウムin札幌 |
|||
* '''2015年''' - グリーン購入全国フォーラム「東京オリンピック・パラリンピックとその先を見据えて」(2月)、「電力供給事業者の情報提供研究会」開始(5月)、「パーム油の持続可能な利用促進に向け研究会」開始(7月)、備蓄品の賢い利用「サバ・メシに挑戦!」(9月) |
|||
* '''2016年''' - GPN設立20周年記念フォーラム「GPN が創る、新しい環境価値・活動」(1月)、持続可能なパーム油普及イベント(4、9、11月)、全地方公共団体のグリーン購入の取り組み度評価・公表<ref>環境省が公表している「[https://www.env.go.jp/policy/hozen/green/g-law/net/chikoutaitorikumi.html グリーン購入取組状況データベース]」 を基に、GPNが設定した評価基準により、すべての[https://www.gpn.jp/info/gpn/3713f2bd-7f17-4a76-b82b-e17916448533 地方自治体のランキング]を公表している。</ref>(8月)、小学生向けお買い物体験ワークショップ(共催:世田谷区2R 推進会議)(10月) |
|||
* '''2017年''' - 「エコ商品ねっと」に環境配慮契約法基準「環境に配慮した電力サービス」情報提供(4月)、GPN国際セミナー「ODA を活用した企業の海外展開」(8月)、バイオマス燃料の持続可能性基準に関する勉強会(11月) |
|||
* '''2018年''' - 「電力」契約ガイドライン制定(3月)、新任担当者向けグリーン購入研修会(5、7 月)、持続可能な調達アクションプログラム登録受付開始(6月) |
|||
* '''2019年''' - 意見交換会「廃プラスチック問題への対応」(1月)、アドバイザー懇談会「GPNの将来を考える」(7月)、SDGs研修会-多くの事例から学ぶSDGsのHow Toセミナー-(全6回)、「再エネ100宣言RE Action協議会<ref>[https://saiene.jp/ 再エネ100宣言RE Action]協議会は、2024年3月から一般社団法人再エネ100宣言RE Action協議会が運営している。</ref>」設立(10月) |
|||
* '''2020年''' - 企業のサプライチェーン調査・評価(1、2月)、地方自治体向けオンライン講座「グリーン購入・環境配慮契約の方針策定・改定」(7月)、共催セミナー「ESG 情報の開示及び ESG 投資動向」(10月) |
|||
* '''2021年''' - セミナー「サプライチェーンのリスクマネジメント」(3月)、自治体職員研修会・セミナー(5、7月)、SDGs研修会-SDGsは「行動の10年」へ。成果を生み出す12の事例から“How To”を学ぶ-(全7回) |
|||
* '''2022年''' - 業界団体の会員企業を対象としたサプライヤー調査・評価(1、2月)、地方創生SDGsローカル指標<ref>「[https://www.chisou.go.jp/tiiki/kankyo/kaigi/sonota/sdgs_shihyou_risuto_2.pdf 地方創生SDGsローカル指標リスト 2022年9月版(第二版)]」P81を参照</ref>に「グリーン購入取り組み度」が追加され、データソースとして採用(11月) |
|||
* '''2023年''' -三重グリーン購入ネットワーク設立(4月)、「サステナブル商品・サービス<ref>「[https://gpnsustainable.com/ サステナブル商品・サービス]」は、環境面だけでなく、社会面(原材料の合法性や持続可能性、原料産出地における生産者の人権や安全等)にも配慮した、サステナビリティを探求する商品を紹介する。</ref>」開設(9月)、「GPN脱炭素経営・再エネ100ソリューション<ref>「[https://gpn-datsutanso.jp/ GPN脱炭素経営・再エネ100ソリューション]」は、省エネ関連設備や再エネ自家発電設備、再エネ小売電力や蓄電池等のソリューションを紹介している。</ref>」開設(11月) |
|||
* '''2024年''' -「見つパック<ref>「[https://www.gpn.jp/foodpackage/search?cgid=8&cid=43 見つパック]」は、環境配慮設計された容器包装の食品の情報を紹介するデータベース。</ref>」開設(3月)、再エネ電力利用拡大検討者向けセミナー「地域PPAの活用」(8月/全6回)、「Clear Sky Nabi<ref>「[https://www.gpn.jp/clearskynavi/ Clear Sky Navi]」は、大気汚染の改善に役立つ商品に特化したデータベース。</ref>」(大気環境に配慮した商品データベース)開設(10月) |
|||
==関連項目== |
==関連項目== |
||
91行目: | 60行目: | ||
* [https://www.gpn.jp/ GPN | グリーン購入ネットワーク] |
* [https://www.gpn.jp/ GPN | グリーン購入ネットワーク] |
||
* [http://www.igpn.org/ IGPN - International Green Purchasing Network] {{en icon}} |
* [http://www.igpn.org/ IGPN - International Green Purchasing Network] {{en icon}} |
||
* [https://www.gpn.jp/about/rule/ グリーン購入基本原則] |
|||
* [https://www.gpn.jp/guideline/ グリーン購入ガイドライン] |
|||
* [https://www.gpn.jp/econet/ エコ商品ねっと] |
|||
* [https://www.gpn.jp/results/ グリーン購入大賞] |
|||
* [https://www.hokkaido-gpn.org/ 北海道グリーン購入ネットワーク] |
|||
* [https://www.miyagigpn.net/ みやぎグリーン購入ネットワーク] |
|||
* [http://www.saitamagpn.jp/index.html 埼玉グリーン購入ネットワーク] |
|||
* [http://www.y-gpn.org/ 横浜グリーン購入ネットワーク] |
|||
* [https://www.mie-gpn.jp/ 三重グリーン購入ネットワーク] |
|||
* [http://www.osaka-gpn.jp/static/top.php 大阪グリーン購入ネットワーク] |
|||
* [https://kyushugpn.jp/ 九州グリーン購入ネットワーク] |
|||
{{DEFAULTSORT:くりいんこうにゆうねつとわあく}} |
{{DEFAULTSORT:くりいんこうにゆうねつとわあく}} |
2024年11月5日 (火) 06:52時点における版
グリーン購入ネットワーク(英:Green Purchasing Network,略称GPN)は、グリーン購入に率先して取り組む企業、行政機関、民間団体等のネットワーク組織である。
グリーン購入に関する情報発信・普及促進を図る緩やかな組織として1996年2月に設立した。2001年のグリーン購入法の施行を受け、会員数は増加していった[1]。2005年には、国際的にグリーン購入を促進する組織として、国際グリーン購入ネットワーク(International Green Purchasing Network=IGPN)が設立した。
概要
目的
グリーン購入が環境配慮型製品の市場形成に重要な役割を果たし、市場を通じて環境配慮型製品の開発を促進し、ひいては持続可能な社会の構築に資する極めて有効な手段であるという認識のもとに、日本におけるグリーン購入の取り組みを促進する事を目的としている。
代表
会長:梅田靖(東京大学大学院工学系研究科 人工物工学研究センター 教授)
組織
会員団体合計1,282団体(企業 1,044、行政 103、民間団体 135/2024年7月14日時点)
グリーン購入基本原則
グリーン購入に共通する「必要性の考慮」「製品・サービスのライフサイクルの考慮」「事業者との取り組みの考慮」「情報の入手・活用」という4つの考え方をまとめ、設立初期の1996年11月に制定した。2018年には「社会面への配慮」を追加した改定が行われた。
事業
GPNグリーン購入ガイドラインの策定
「グリーン購入基本原則」に基づき、製品・サービスの購入指針となる「GPNグリーン購入ガイドライン」を策定している。オフィスで使う製品から家電製品、自動車、サービスまで幅広く対象にしている。(24分野[2]、2024年4月時点)会員となっている企業、消費者団体、環境NGO、地方公共団体、学識者などが参加し慎重に議論を重ねて制定・改訂をしている。
エコ商品ねっと
製品やサービスの環境情報と事業者の環境面・社会面の取り組みに関する情報を掲載している日本最大級の環境情報データベースである。「GPNグリーン購入ガイドライン対象」、「グリーン購入法適合」、「エコマーク認定」など、さまざまな視点から多角的に比較することができる。事業者が提供する商品およびホテルをはじめとしたサービスの環境情報を、一覧表形式で公開している。登録内容の更新は年4回である。(91分野約1万2838商品を掲載、2024年9月時点)
グリーン購入大賞
GPNが1998年に創設した表彰制度。グリーン購入に関する先進事例を表彰し広く紹介することで、グリーン購入の取り組みの質的向上とさらなる普及・拡大を図ることを目的としている。2006年と2016年を除き毎年開催している。応募テーマには、グリーン購入推進の取り組み、グリーン購入を促進させる環境配慮型製品・サービスの普及拡大のしくみ、グリーンコンシューマーの育成・拡大への取り組みがある。近年では、持続可能な調達(消費と生産)を通じたSDGs(持続可能な開発目標)の目標達成、脱炭素社会の実現やサーキュラーエコノミーの実現に寄与する取り組みを表彰している。
応募部門は、大手企業部門、中小企業部門、行政・民間団体があり、これらに加え特別テーマ(再エネ普及、プラスチック資源循環など)が設けられている。賞の種類には、大賞・優秀賞があり、大賞を受賞した団体の中から、傑出した3団体に、環境大臣賞、経済産業大臣賞、農林水産大臣賞が授与される。
セミナー・研究会
持続可能な調達に取り組むためには、環境面や社会面の多様な考え方や課題への対応として、最新動向に焦点をあてた事例を紹介するセミナーを開催している。地方公共団体の担当者を対象とした「グリーン購入・環境配慮契約」研修会では、国や地方自治体が率先してグリーン購入を行うことによって需要の転換を図り、持続的発展が可能な社会の構築を推進することを目指としている。
持続可能な調達アクションプログラム
事業者が自社における取り組み、製品、サービスについて、環境面だけでなく社会面の取り組みやサプライヤーへの確認状況などを自己評価するプログラム。SDGs(持続可能な開発目標)についての課題整理に活用できる。
GPN500万人一斉行動
2007年10月グリーン購入を個人レベルに拡大させ、間近に迫った地球温暖化防止を加速させるために行ったキャンペーン。「買い物へ行ったときレジ袋を断る[3]」というテーマから始まり、2012年まで継続的、定期的に実施された。「一斉行動キャンペーン」とも呼ばれる。毎回、テーマと期間を決めて参加を呼び掛けた。500万人の内訳は、GPN会員の組織の人数、その家族も含めた人数を表すとされ、小さなことでも大きな人数で一斉に行えば、大きな成果を上げられると考えた。
地域ネットワーク
グリーン購入を促進し、全国に活動を広げるために各地で地域ネットワークが設立された。各地域の実情をふまえたグリーン購入の普及、環境ビジネスの創出や活性化などの活動を実践している。
- 北海道グリーン購入ネットワーク(2008年5月設立)
- みやぎグリーン購入ネットワーク(2004年3月設立)
- 埼玉グリーン購入ネットワーク(2007年7月設立)
- 横浜グリーン購入ネットワーク(2009年6月設立)
- 三重グリーン購入ネットワーク(2023年4月設立)[4]
- 大阪グリーン購入ネットワーク(2012年1月設立)
- 九州グリーン購入ネットワーク(2007年2月設立)
関連項目
- グリーン購入
- 国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)
- SDGs(持続可能な開発目標)
脚注
- ^ 2004年4月現在の会員数は2,819団体(企業2,181、行政367、民間団体271)/環境省報道資料
- ^ 印刷・情報用紙、トイレットペーパー、ティシュペーパー、ペーパータオル、文具・事務用品、コピー機・プリンタ・FAX、パソコン・タブレット、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、エアコン、温水洗浄便座、照明、家具、衣服・履物、自動車、大・小便器、水栓金具、食品(加工食品)、ホテル・旅館、印刷サービス、グリーン電力証書、輸配送(貨物自動車)、電力、石けん・洗剤
- ^ 「GPN500 万人グリーン購入一斉行動」成果報告では783tのCO2 を削減(推計)
- ^ 前身は、みえ・グリーン購入倶楽部(2003年1月設立~2017年脱退)